アンフォラ属09

　アンフォラ属 09-01　(Amphora sp.)

　殻長；50.2μm
　殻幅(殻全体)；19.8μm
　条線密度；6-9.5/10μm
　胞紋密度；9.5-10.5/10μm
　特徴；殻全体は楕円形で、殻端は切り取ったように平坦か、鈍く丸まる(1864b・c)。
　　殻縁は細かく波打つように見えるが、これは殻を横断する方向に伸びる太い肋が飛び出して見えている
　　と考えられる(1864b・c)。
　　殻面は背腹性を持ち、腹側・背側共に殻縁は大部分で直線状で、背側殻縁の殻端部のみ腹側に緩やか
　　な弧状を描いて曲がる。
　　条線は胞紋列で、その配列は殻中心から殻端に行くに従い弱い放散状、平行、収斂状へと移行する。
　　縦溝は背側を走り、殻中心付近で緩やかに弧状を描いて腹側方向に曲がり、その端部は中心よりやや
　　背側寄りで終わる(1864c)。
　　2枚の殻面の間は無紋である(1864b・c)。
　　殻帯面は円形の胞紋が殻を横切る方向に胞紋列を作り、長軸方向にも胞紋列を作る(1864a)。
　・採取地；新潟県中部1（鮮新世の海成層）
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000　
　・スケールバーは10μm

参考文献；
　・南雲　保，鈴木秀和，佐藤晋也, 2018., 珪藻観察図鑑., 誠文堂新光社.
　・Round, F. E., Crawford, R. M., and Mann, D. G., 1990. The diatoms, CAMBRIDGE.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　製作者：NaCl & Au

　バシラリア亜門(Bacillariophytiae) バシラリア綱(Bacillariophyceae) タラシオフィサ目(Thalassiophysales)
　カテヌラ科(Catenulaceae) アンフォラ属(Amphora) のうち、主に以下の特徴を持つ分類群を掲載します。
　・殻全体は楕円形で、両殻縁は平行殻端は切り取られたように平坦であるか、鈍く丸まる。
　・殻縁は細かく波打つように見える。
　・殻面は背腹性を持ち、腹側殻縁は直線状、背側殻縁は中心付近では直線状で殻端付近で腹側へと緩やかな
　　弧状に曲がる。
　・縦溝は背側殻縁に沿って走り、殻中心付近で緩やかに腹側に寄るが、殻中央より背側殻縁寄りで終わる。
　・殻面と殻蓋両方で胞紋密度は非常に粗い。
　・帯片は1枚のように見える。
　これらの分類群は鮮新世の海成層から産出しました。