カビタツス属01
　Cavitatus jouseanus

　バシラリア亜門(Bacillariophytiae) バシラリア綱(Bacillariophyceae) タラシオネマ目(Thalassionematales)
　タラシオネマ科 (Thalassionemataceae) カビタツス属(Cavitatus)のCavitatus jouseanusを掲載します。
　・殻面は細長い披針形もしくは線形で、先端の形はくさび形である。
　・長軸方向に1本の溝とその両側に2本の畝、もしくは1本の畝とその両側に2本の溝が認められる。
　・条線は殻縁から伸び、非常に短い。
　・殻末端には1つの切れ込み状の孔が認められる。
　以上の特徴は下記の参考文献のAkiba et al. (1993)のCavitatus jouseanus のと一致しています。
　掲載されている標本は北海道東部、茨城県中部、千葉県北部の堆積層から採取した個体です。

　カビタツス属01-02 （Cavitatus jouseanus (Sheshukova) Williams）

　特徴；殻面は細長い披針形もしくは線形で、殻端は先細るか、先細りかつ引っ
　　張り出される。
　　殻面には長軸方向に伸びる不明瞭な1本の溝とその両側に2本の畝が認め
　　られる（73b）。
　　短い条線は殻縁から延び、密度は比較的細かい。
　　殻末端には切れ込み状の孔が認められる。これは唇状突起の外側開口
　　部である。
　殻長；54.5μm<
　殻幅；9.1μm
　条線密度；13-14/10μm
　・採取地；茨城県中部1(中期中新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

　カビタツス属01-03 （Cavitatus jouseanus (Sheshukova) Williams）

　特徴；殻面は細長い披針、殻端は先細りかつ引っ張り出される。
　　殻面には長軸方向に伸びる明瞭な1本の溝とその両側に2本の畝が認め
　　られる。
　　短い条線は殻縁から伸び、密度は比較的細かい。
　　条線は長軸方向に伸びる畝の近くまで伸びる。
　　殻末端には切れ込み状の孔が認められる。これは唇状突起の外側開口
　　部である。
　殻長；35.3μm<
　殻幅；7.8μm<
　条線密度；15.5-16.5/10μm
　・採取地；北海道東部1-2(中新世の海成層)
　・封入剤；マウントメディア
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

---

　＊分類群の同定につきましては、ご同定や分類群変更等に対応できていない場合があります。
　　ご了承ください。

---

　カビタツス属01-01 （Cavitatus jouseanus (Sheshukova) Williams）

　特徴；殻面は細長い披針形で、殻端は先細る（217c）。
　　殻面の長軸方向に伸びる明瞭な1本の溝とその両側に2本の畝が認め
　　られる。
　　条線は殻縁から伸びて短く、条線密度は細かい。
　　条線は長軸方向に伸びる畝の近くまで伸びる（217b）。
　殻長；49.5μm
　殻幅；5.9μm
　条線密度；15.5-16.5/10μm
　・採取地；千葉県北部1(鮮新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

ページ作成および更新情報
　作成日：2016.06.30
　最終更新：2016.06.30　

参考文献；
　・Akiba, F.,Hiramatsu, C., and Yanagisawa, Y., 1993. A Cenozoic diatom genus Cavitatus Williams;
　　an emended description and two new biostratigraphically useful species, C. lanceolatus and
　　C. rectus from Japan. Bulletin of the Natural Science Museum (Tokyo), Series C(Geology and
　　Paleontology), 19, 11-39.
　・南雲　保，鈴木秀和，佐藤晋也, 2018., 珪藻観察図鑑., 誠文堂新光社.
　・Round, F. E., Crawford, R. M., and Mann, D. G., 1990. The diatoms, CAMBRIDGE.


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　製作者：NaCl & Au