クルシデンティクラ属05-06
　(Crucidenticula sawamurae Yanagisawa＆Akiba)

　特徴；この標本は帯面観である。
　　殻帯面は細長い四角形で各角は丸味を帯びる。
　　胞紋列は互いに平行に配列する。
　　擬隔壁は概ね一定の間隔で並ぶ。
　　帯片には1列の胞紋列が並ぶ。
　殻長；25.0μm
　殻高；2.7μm
　胞紋密度；12.5-13.5/10μm
　擬隔壁密度；3-3.5/10μm
　・採取地；千葉県房総半島(中新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

ページ作成および更新情報
　作成日：2016.06.30
　最終更新：2024.02.26　更新

　クルシデンティクラ属05-02 (Crucidenticula sawamurae Yanagisawa＆Akiba)
　特徴；殻形はやや線形で、殻末端は幅広く丸まり、両殻縁は平行ではないように見える。
　　擬隔壁は殻面を横断する方向に走り、やや斜めになる場合もある。
　　擬隔壁は殻と宇宙で不明瞭になる未発達なものも存在する(1813a)。
　　胞紋は円形で、5点型配列にはならず、殻を横断する方向に胞紋列を作り、長軸方向にも胞紋列を伸ば
　　すこともあるが、殻の途中で不明瞭になる場合がある。
　　この標本は殻形、殻幅、胞紋列密度や胞紋が5点型配列とならない点から、Yanagisawa＆Akiba(1990)の
　　C. sawamuraeと考えられる。
　殻長；15.3μm<
　殻幅；5.2μm<
　胞紋列密度；15-16/10μm
　胞紋密度；11.5-12.5/10μm
　擬隔壁密度；約3/10μm
　・採取地；神奈川県三浦半島2(前期中新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

---

参考文献；
　・Yanagisawa, Y. and Akiba, F.,1990. Taxonomy and phylogeny of the three marine diatom genera,
　　Crucidenticula, Denticulopsis and Neodenticula. 地質調査所月報, 41, 197-301.


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　製作者：NaCl & Au

　クルシデンティクラ属05-04
　(Crucidenticula sawamurae Yanagisawa＆Akiba)

　特徴；殻形は細長い楕円形で、殻端は丸味を帯びる。
　　胞紋は円形で5点型配列ではない。
　　擬隔壁と胞紋列は平行に配列する。
　　擬隔壁の間隔は一定ではなく、未発達のものもある。
　殻長；32.2μm
　殻幅；5.9μm
　胞紋列密度；15-15.5/10μm
　胞紋密度；11.5-14/10μm
　擬隔壁密度；3.5-4/10μm
　・採取地；千葉県房総半島(中新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。
　・1942-combは焦点深度合成写真である。

　 バシラリア亜門(Bacillariophytiae) バシラリア綱(Bacillariophyceae) バシラリア目(Bacillariales)
　バシラリア科(Bacillariaceae) クルシデンティクラ属(Crucidenticula) C. sawamuraeを掲載します。
　この分類群は以下の特徴を持ちます。
　・殻形は細長い楕円形または線形で殻端は丸まる。
　・擬隔壁は短軸方向に伸び、その間隔は一定ではなく、未発達なものもある。
　・胞紋は短軸方向に伸びる胞紋列を作り、殻全体または一部で5点配列にはならない。
　このページの標本は茨城県北部・千葉県房総半島・神奈川県三浦半島の堆積層から採取した個体です。

　クルシデンティクラ属05-03
　(Crucidenticula sawamurae Yanagisawa＆Akiba)

　特徴；殻形は幅の広い線形で両殻縁は平行、殻端は丸味を帯びる。
　　胞紋は円形で5点型配列ではない（1996-comb）。
　　擬隔壁と胞紋列は概ね平行で、殻端付近では斜めに傾く。
　　2本の隣り合う擬隔壁間の殻縁には周縁肋が複数存在し、等間隔である。
　殻長；26.6μm
　殻幅；5.7μm
　胞紋列密度；14-15/10μm
　胞紋密度；10-15/10μm
　擬隔壁密度；3-3.5/10μm
　・採取地；千葉県房総半島(中新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。
　・1996-combは焦点深度合成写真です。

---

　クルシデンティクラ属05-01 (Crucidenticula sp.)

　特徴；殻形はやや線形で、殻端に行くに従い先細りし、末端は丸みを帯びる。
　　胞紋は円形で、おおむね5点型配列であるが、一部で5点配列ではない（572a）。
　　擬隔壁は殻面を横切るように走る。
　　basal ridgeを伴う擬隔壁（第一擬隔壁）は不均質である。
　　隣り合う2本の第一擬隔壁間にはbasal ridgeを伴わない擬隔壁（第二擬隔壁）、
　　または殻縁では明瞭であるが、殻中央では不明瞭となる擬隔壁様構造が
　　0-1本認められる（527d矢印）。
　　2本の隣り合う擬隔壁もしくは擬隔壁様構造間の両殻縁には周縁肋が2-4本
　　存在し、周縁肋は等間隔である。
　殻長；19.5μm<
　殻幅；5.0μm<
　胞紋列密度；14.5-15.5/10μm
　胞紋密度；11.5-13/10μm
　第一擬隔壁密度；2-2.5/10μm
　周縁肋密度；15-16/10μm
　・採取地；茨城県北部6(中期中新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

　クルシデンティクラ属05-05
　(Crucidenticula sawamurae Yanagisawa＆Akiba)

　特徴；殻形は短い線形で、両殻縁は概ね平行、殻端は丸味を帯びる。
　　胞紋は円形で5点型配列ではない。
　　擬隔壁は平行に配列する。
　　擬隔壁の間隔は一定ではなく、未発達のものもある。
　殻長；24.9μm
　殻幅；4.7μm
　胞紋密度；13-15/10μm
　間板密度；16.5-17.5/10μm
　擬隔壁密度；4-4.5/10μm
　・採取地；千葉県房総半島(中新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。