ディプロネイス属04-02 (Diploneis sp.)

　特徴；殻面は幅の広い線形で殻端は鈍く尖り、両殻縁は平行である。
　　条線は平行配列で、殻端では放散状配列となる。
　　胞紋は円形で大きい。
　　縦溝は線状で殻中央を長軸方向に走るわだちの中にあり、殻中心側端部は
　　孔を作って終わる。
　　縦溝わだちの両脇には線状の畝が走り、この畝の殻縁側の縁は条線毎に波
　　打つ（1032c）。
　　中心結節は縦溝わだちの幅よりもやや幅が広く円形である。
　　縦溝わだちと中心結節の両脇には長軸方向に伸びる幅の広い溝状の構造が
　　存在し、その幅は殻幅の1/5軸程度である。
　　これらの溝状構造内には殻縁から伸びる条線の延長線上に胞紋列がある
　　(1032a)。
　殻長；69.4μm<
　殻幅；20.1μm
　条線密度；6-6.5/10μm
　胞紋密度；6-6.5/10μm
　・採取地；茨城県北部3(中期中新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

---

ページ作成および更新情報
　作成日：2016.06.30
　最終更新：2016.06.30　

　　バシラリア亜門(Bacillariophytiae) バシラリア綱(Bacillariophyceae) ナビクラ目(Naviculales)
　ディプロネイス科(Diploneidaceae) ディプロネイス属(Diploneis) のうち、主に以下の特徴を持つ
　分類群を掲載します。
　・殻形は幅の広い線形、殻先端は広円形、もしくはくさび形で、両殻縁は平行である。
　・条線は殻中央付近では平行で、殻端に近づくにつれ放散状配列となる。
　・軸域はやや広い溝とその両脇に存在する細い畝からなり、、長軸方向に真っ直ぐに伸びる。
　・縦溝は軸域をまっすぐに走り、殻中心側端部は孔を作って終わる。
　・中心域は縦長の四角形である。
　このページに掲載されている標本は茨城県北部と千葉県北部の堆積層から採取した個体です。

ディプロネイス属04
　　　　Diploneis sp.

　ディプロネイス属04-01 (Diploneis sp.)

　特徴；殻面は幅の広い線形で殻端は尖らずに末端は丸まる。
　　両殻縁は平行である。
　　条線は平行配列で、殻端では放散状配列となる。
　　殻縁近くには殻縁におおむね存って走る細く狭い畝が存在する。
　　縦溝は線状で殻中央の長軸方向に伸びるわだちの中にあり、殻中心側端
　　部は孔を作って終わる。
　　中心結節は縦長の長方形で、その幅は縦溝わだちの幅を超えない。
　　縦溝わだちと中心結節の両脇に溝状構造は認められない。
　殻長；38.5μm
　殻幅；13.7μm
　条線密度；9-11/10μm
　・採取地；千葉県北部2(鮮新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

参考文献；
　・南雲　保，鈴木秀和，佐藤晋也, 2018., 珪藻観察図鑑., 誠文堂新光社.
　・Round, F. E., Crawford, R. M., and Mann, D. G., 1990. The diatoms, CAMBRIDGE.


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　製作者：NaCl & Au

---