ヘミアウルス属02

　ヘミアウルス属 F02-07 (Hemiaulus sp.)

　特徴；殻帯面は横長の四角形、殻面中央付近はレンズ状に隆起する。
　　殻両端には基部が裾広がりの隆起部が存在し、その末端には尖った棘が
　　ある(1972-comb)。
　　殻面と殻蓋の境界付近には線状の畝が存在し、両殻端の隆起部端部
　　まで伸びる(1972-comb・b)。
　　胞紋は比較的大きく、やや円形で、殻蓋では高さ方向に胞紋列を作る。
　　殻縁辺幅の狭い無紋域がある(1972-comb・b)。
　殻長；27.1μm
　・採取地；千葉県房総半島(前期中新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

　ヘミアウルス属 F02-06 (Hemiaulus sp.)

　特徴；殻帯面は横長の四角形である。
　　殻両端には基部が裾広がりの隆起部が存在し、その末端には尖った棘が
　　ある(1970c)。
　　殻面と殻蓋の境界付近には線状の畝が存在し、両殻端の隆起部末端付近
　　まで伸びる様に見える(1970-comb)。
　　胞紋はやや円形で比較的大きい。
　殻長；21.2μm
　殻高：6.4μm
　殻端隆起部の長さ；13.8μm
　・採取地；千葉県房総半島(前期中新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

　ヘミアウルス属 02-03 (Hemiaulus sp.)

　特徴；殻帯面は四角形で、殻両端には長い隆起部が殻面に対して上方に伸
　　び、その先端には棘状突起が存在する(1796b)。
　　殻面と殻蓋の境界付近には畝が存在し、殻面両端の隆起部末端にまで伸
　　びる(1796b)。
　　胞紋は丸みを帯び、殻中心から放散状に配列する。
　　連結突起には円形の胞紋が存在する。
　　胞紋は個々に独立して存在し、連結突起の長さ方向に胞紋列を作る。
　　殻面には畝に隣接する位置に唇状突起が存在する(1796a)。
　　殻面内側の殻両端の隆起部基部には擬隔壁が存在する(1796a)。
　殻長；16.2μm
　殻高：11.7μm
　胞紋密度；4.5-6/10μm
　・採取地；神奈川県三浦半島2(前期中新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

参考文献；
　・南雲　保，鈴木秀和，佐藤晋也, 2018., 珪藻観察図鑑., 誠文堂新光社.
　・Round, F. E., Crawford, R. M., and Mann, D. G., 1990. The diatoms, CAMBRIDGE.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　製作者：NaCl & Au

　ヘミアウルス属 02-05 (Hemiaulus sp.)

　特徴；殻帯面は四角形で、殻両端には長い隆起部が殻面に対して上方に
　　伸び、その先端には棘状突起が存在する。
　　胞紋は円形でサイズはまちまち、隆起部ではサイズが比較的小さい。
　　殻両端の隆起部の基部は裾広がりである。
　殻長；26.3μm
　殻高：13.5μm
　隆起部長；18.8μm
　胞紋密度；3-4/10μm
　・採取地；北海道東部1-6
　・封入剤；マウントメディア
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

　ヘミアウルス属 02-04 (Hemiaulus sp.)

　特徴；この標本は殻帯面の殻端から見た写真である。
　　殻は殻縁辺側1/3程度が比較的幅が広く、棘状突起側は棒状で端部に行くに
　　従い徐々に幅が狭くなりその末端に棘状突起が存在する。
　　び、その先端には棘状突起が存在する。
　　殻端部の殻帯面観にはその中央に高さ方向に走る畝が殻縁から隆起部末端
　　までまっすぐに伸びる。
　殻高+隆起部長；36.6μm
　・採取地；北海道東部1-6
　・封入剤；マウントメディア
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

　ヘミアウルス属 02-01 (Hemiaulus sp.)

　特徴；この標本は片側の連結突起のみである。
　　連結突起は線状に長く伸び、末端部には棘状の突起が認められる。
　　この棘状の突起は基部で二股に分かれ、片側は非常に短く、他方は比較的
　　長く、棘状に先細りする。
　　連結突起末端のこの突起の短い方の突起は、おそらく上記のヘミアウルス
　　属01の連結突起中程の段状構造に当たると考えらえる。
　　個体同士が連結している時、　この構造の位置に連結する隣り合う個体の
　　連結突起の先端が来ると考えられる。
　　連結突起表面は円形の胞紋が存在し、個々に独立して存在する。
　　胞紋は連結突起の長さ方向に胞紋列を作る。
　連結突起幅；4.9μm
　胞紋密度；4-6/10μm
　・採取地；北海道東部1-1(後期漸新世から前期中新世の海成層)
　・封入剤；マウントメディア
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

　ヘミアウルス属 02-02 (Hemiaulus sp.)

　特徴；この標本は片側の連結突起のみである。
　　連結突起は線状に長く伸び、末端部には棘状の突起が認められる。
　　この棘状の突起は基部で二股に分かれ、片側は非常に短く、他方は
　　比較的長く、棘状に先細りする。
　　連結突起末端のこの突起の短い方の突起はおそらく上記のヘミアウ
　　ルス属01の連結突起中程の段状構造に当たると考えらえる。
　　この構造の位置に連結する別の個体の連結突起の先端が来ると
　　考えられる。
　　連結突起表面は円形の胞紋が存在し、個々に独立して存在する。
　　胞紋は連結突起の長さ方向に胞紋列を作る。
　連結突起幅；5.9μm
　胞紋密度；4.5-8/10μm
　連結突起末端の棘状突起長；4.8μm
　連結突起末端の棘状突起幅；2.3μm
　・採取地；北海道東部1-1(後期漸新世から前期中新世の海成層)
　・封入剤；マウントメディア
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

　バシラリア亜門(Bacillariophytiae) チュウカンケイソウ綱(Mediophyceae)　ヘミアウルス目(Hemiaulales)
　ヘミアウルス科(Hemiaulaceae) ヘミアウルス属(Hemiaulus)のうち、以下の特徴を持つ分類群を掲載します。
　・殻帯面は四角形で両殻端には棒状の長い隆起部が伸び、基部で幅が太くなる。
　・隆起部の末端部には棘状突起が存在する。
　このページに掲載されている標本は北海道東部、神奈川県三浦半島、千葉県房総半島の堆積層から採取した
　個体です。