イケベア属01

　バシラリア亜門(Bacillariophytiae) バシラリア綱(Bacillariophyceae) イケベア属のうち、以下の特徴を持つ
　分類群を紹介します。
　・殻面は細長い披針形または線形で上下非対称である。
　・殻帯面は殻中央が弱く膨出する細長い四角形である。
　・少なくとも片側の殻端には眼点のような構造が認められる。
　・殻面の殻縁に沿って小突起が並ぶ。
　この分類群はAkiba(1985)のIkebea tenuisと特徴がおおむね一致します。
　このページに掲載されている標本は茨城県北部・中部の堆積層から採取した個体です。

　イケベア属 01-01　(Ikebea tenuis (Brun )Akiba)

　特徴；殻面は線形で上下非対称、片側殻端はくさび形で、他方は広円形である。
　　殻面中央には縦軸方向に伸びる1本の溝が認められ、溝の両側にはそれぞれ
　　1列の小突起が線状に並ぶ（1121c）。
　　両殻縁には殻縁に沿って小突起がそれぞれ1列に並ぶ。
　　殻面には殻を横切る方向に不明瞭な条線が認められる（1121c）。
　　片方の殻端に環状の畝に囲まれた孔が存在する（1121b矢印）。
　　この標本の特徴は下記参考文献のAkiba（1985）のplate19-3のIkebea tenuis
　　(Brun) Akiba と類似し、同論文の記載とも一致する。
　殻長；38.9μm
　殻幅；5.6μm
　条線密度；20.5-21/10μm
　・採取地；茨城県北部5
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

参考文献；
　　・Akiba, F., 1985. Middle Miocene to Quaternary diatom biostrtigraphy in the Nankai trough and
　　　Japan trench, and modified lower Miocene through Quaternary diatom zones for Middle-to-
　　　 High latitudes of the North Pacific. Inicial Reports of the Deep Sea Drilling Project. 87, 393-481.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　製作者：NaCl & Au

　イケベア属 01-02 (Ikebea tenuis (Brun )Akiba)

　特徴；殻帯面は細長い四角形で殻中央付近が若干膨出する。
　　上下非対称で、殻端は片側は隣の個体と接し（殻下側端部）、他方は接し
　　ていないように見える（殻上側端部）。
　　殻面には棘状の小突起が存在し、殻端付近を除いて隣の個体の小突起
　　とかみ合うように連結している。
　　この標本の特徴は下記参考文献のAkiba（1985）のplate19-1のIkebea
　　tenuis (Brun) Akiba と類似し、同論文の記載とも一致する。
　殻長；40.3μm
　殻高；3-5.2μm
　条線密度；20.5-21/10μm
　・採取地；茨城県中部1
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

　イケベア属 01-03 (Ikebea tenuis (Brun )Akiba)

　特徴；殻帯面は細長い四角形で殻中央付近が若干膨出し、弧状に曲がる。
　　殻は上下非対称である。
　　殻面には棘状の小突起が存在し、殻端付近を除いて隣の個体の小突起
　　とかみ合うように連結している。
　　この標本の特徴は下記参考文献のAkiba（1985）のplate19-1のIkebea
　　tenuis (Brun) Akiba と類似し、同論文の記載とも一致する。
　殻長；30.9μm
　殻高；4.2μm
　条線密度；20.5-21/10μm
　・採取地；北海道東部1-1
　・封入剤；マウントメディア
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

珪藻植物門
(Bacillariophyta)
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コシノディスクス亜門
　 (Coscinodiscophytina)
バシラリア亜門
　(Bacillariophytina)
　チュウカンケイソウ綱
　　 (Mediophyceae)
　バシラリア綱
　　 (Bacillariophyceae)

　イケベア属 01-04 (Ikebea tenuis (Brun )Akiba)

　特徴；殻面は細長い披針形で上下非対称、殻端はくちばし状である。
　　両殻縁には殻縁に沿って小突起がそれぞれ1列に並ぶ（384c）。
　　殻面には殻を横切る方向に不明瞭な条線が認められる（34.8a）。
　　片方の殻端に環状の畝に囲まれた孔が存在する（34.8a上殻端）。
　　この標本の特徴は下記参考文献のAkiba（1985）のplate19-3の
　　　kebea tenuis (Brun) Akiba と類似し、同論文の記載とも一致する。
　殻長；21.8μm
　殻幅；4μm
　条線密度；15.5-16.5/10μm
　・採取地；北海道東部1-1
　・封入剤；マウントメディア
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。