パラリア属Top

　　このページではコシノディスクス亜門(Coscinodiscophytina)　コシノディスクス綱(Coscinodiscophceae)
　パラリア目(Paraliales)　パラリア科(Paraliaceae)　パラリア属(Paralia)の画像を掲載しています。
　パラリア属は以下のような特徴がみられます。
　・殻面は円形で、殻表面には殻周縁部内側から中心に向って伸びる線状の凹凸が環状に認められる。
　　これらは、殻中心には達しない。
　・殻面の周縁部には等間隔に短い棘状の突起が環状に配列する。
　・殻全体は円柱状、もしくは高さの低い樽状で、帯面観は複数の群体で観察されることが多い。
　・殻帯面は高さ方向に線状の彫刻が認められ、殻面との境界近くの殻帯面には円形もしくは歪な円形
　　の孔が1列の環状に並ぶ。
　このページの標本は下記の参考文献の山路（1979）、Tomas（1997）に記載されているParalia
　sulcataと特徴が一致しています。
　＊山路（1979）ではMelosira sulcataとして載っています。

　パラリア属 01-01（Paralia sulcata (Ehrenberg) Cleve）

　特徴；殻面は円形で、殻周縁部やや内側から中心に向って線状の凹凸（彫
　　刻）が環状に認められ、これらは中心には達しない。
　　殻周縁部には棘状で短い突起が等間隔で環状に配列する。
　殻径；22.8μm
　条線密度；13-14/10μm
　周縁突起密度；8-9/10μm
　・採取地；千葉県北部2(鮮新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

　パラリア属01　（Paralia sulcata (Ehrenberg) Cleve）
　この分類群は山路(1979)のMelosira sulcataとTomas(1997)のParalia sulcataと特徴が一致します。
　前者は後者の同種異名で、このHPでは後者のParalia sulcataを用いています。
　このページのパラリア属01は漸新世から鮮新世の海成層から産出しました。

参考文献；
　・南雲　保，鈴木秀和，佐藤晋也, 2018., 珪藻観察図鑑., 誠文堂新光社.
　・Round, F. E., Crawford, R. M., and Mann, D. G., 1990. The diatoms, CAMBRIDGE.
　・Tomas, C. R., 1997. Identifying marine phytoplankton., Academic press.
　・山路　勇, 1879., 日本海洋プランクトン図鑑増補改訂版, 保育社.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　製作者：NaCl & Au

　パラリア属 01-05 （Paralia sulcata (Ehrenberg) Cleve）

　特徴；殻面は円形で、殻周縁部やや内側から中心に向って線状の凹凸
　　（彫刻）が環状に認められ、これらは中心には達しない。
　　殻周縁部には棘状で短い突起が等間隔で環状に配列する。
　　上記の殻面3標本と比べ、殻面線状の彫刻と周縁部突起の密度が粗い。
　殻径；23.7μm
　条線密度；7.5-8/10μm
　周縁突起密度；5.5/10μm
　・採取地；北海道東部1-4(中新世の海成層)
　・封入剤；マウントメディア
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

　パラリア属 01-08（Paralia sulcata (Ehrenberg) Cleve）

　特徴；殻帯面は横長の四角形で中央付近が若干膨張する。
　　殻全体では円柱状もしくは丈の短い樽状である。
　　この標本は3つの個体が連なったものである。
　　殻帯面には高さ方向に伸びる線状の彫刻が認められる。
　　殻面との境界付近にはやや円形の彫刻が1列環状に境界に沿って並ぶ。
　　帯面の殻面がは末端には等間隔に棘状の突起が認められ、これらは環状
　　に配列する。
　殻径；10.5μm
　殻高；5.3-5.6μm
　・採取地；茨城県中部1(中期中新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

　パラリア属 01-02 （Paralia sulcata (Ehrenberg) Cleve）

　特徴；殻面は円形で、殻周縁部やや内側から中心に向って線状の凹凸（彫
　　刻）が環状に認められ、これらは中心には達しない。
　　殻周縁部には棘状で短い突起が等間隔で環状に配列する。
　殻径；18.5μm
　条線密度；11/10μm
　周縁突起密度；7.5-8/10μm
　・採取地；茨城県北部1(鮮新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

　パラリア属 01-04（Paralia sulcata (Ehrenberg) Cleve）

　特徴；殻帯面は横長の四角形で中央付近が若干膨張する。
　　殻全体では円柱状もしくは丈の短い樽状である。
　　この標本は3つの個体が連なったものである。
　　殻帯面には高さ方向に伸びる線状の彫刻が認められる。
　　殻面との境界付近にはやや円形の彫刻が1列環状に境界に沿って並ぶ。
　　帯面の殻面がは末端には等間隔に棘状の突起が認められ、これらは環状
　　に配列する。
　殻径；10.5μm
　殻高；5.3-5.6μm
　・採取地；茨城県中部1(中期中新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

　パラリア属 01-03 （Paralia sulcata (Ehrenberg) Cleve）

　特徴；殻面は円形で、殻周縁部やや内側から中心に向って線状の凹凸（彫
　　刻）が環状に認められ、これらは中心には達しない。
　　殻周縁部には棘状で短い突起が等間隔で環状に配列する。
　殻径；19.7μm
　条線密度；11/10μm
　周縁突起密度；7-8/10μm
　・採取地；茨城県中部1(中期中新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

　パラリア属 01-06（Paralia sulcata (Ehrenberg) Cleve）

　特徴；殻帯面は横長の四角形で中央付近が若干膨張する。
　　殻全体では円柱状もしくは丈の短い樽状である。
　　この標本は4つの個体が連なったものである。
　　殻帯面には高さ方向に伸びる線状の彫刻が認められる。
　　殻面との境界付近には歪な縦長の円形の彫刻が1列環状に境界に沿って
　　並ぶ。
　　帯面の殻面がは末端には等間隔に棘状の突起が認められ、これらは環状
　　に配列する。
　殻径；13.2μm
　殻高；7.4-8.6μm
　・採取地；北海道東部1-4
　・封入剤；マウントメディア
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

　パラリア属 01-07 （Paralia sulcata (Ehrenberg) Cleve）

　特徴；殻面は円形で、殻周縁部やや内側から中心に向って線状の凹凸
　　（彫刻）が環状に認められ、これらは中心には達しない。
　　殻周縁部には棘状で短い突起が等間隔で環状に配列する。
　　上記の殻面3標本と比べ、殻面線状の彫刻と周縁部突起の密度が粗い。
　殻径；27.7μm
　条線密度；9-10.5/10μm
　周縁突起密度；5.5-6.5/10μm
　・採取地；北海道東部1-5(中新世の海成層)
　・封入剤；マウントメディア
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm