ロウキシア属02

　バシラリア亜門(Bacillariophytiae) バシラリア綱(Bacillariophyceae) ロウキシア属(Rouxia)のうち、
　以下の特徴を持つ分類群を掲載します。
　・殻形は楕円形で、殻端は鈍く尖り、末端は丸みを帯び、両殻縁は平行である。
　・条線は殻全体を通してほぼ平行である。
　・縦溝は殻中央を走り、比較的短く、中心側端部同士、殻端側端部と殻末端部は共に離れている。
　・殻中央には軸方向には横長の孔が2列存在し、これらは縦溝により途切れない。
　・殻中央の2列の孔の周囲は細い畝上の無紋域で囲まれる。
　以上の特徴は、Schrader(1973)のRouxia naviculoidesに条線密度がより細かいことを除いては一致
　しています。
　このページに掲載されている標本は茨城県北部・神奈川県東部の堆積層から採取した個体です。

参考文献；
　・Schrader, H. J., 1973. Cenozoic diatoms from the northeast Pacific, Leg 18; Initial Reports of the
　　Deep Sea Drilling Project, Vol. 18: 673-797.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　製作者：NaCl & Au

珪藻植物門
(Bacillariophyta)
-----------------------------
コシノディスクス亜門
　 (Coscinodiscophytina)
バシラリア亜門
　(Bacillariophytina)
　チュウカンケイソウ綱
　　 (Mediophyceae)
　バシラリア綱
　　 (Bacillariophyceae)

　ロウキシア属02-02 (Rouxia sp.)
　特徴；殻面は楕円形、殻端は弱く尖って末端は丸まる。
　　条線はおおむね平行に配列し、殻端のみ非常に弱い放散状となる。
　　縦溝殻中央を走り、比較的短く、中心側両端部間と殻端側端部と殻末端の間は離れている。
　　殻中央には横長の孔が軸方向に2列走り、これら2列の孔の間に縦溝が存在する。
　　縦溝と殻中央の2列の孔は細い線状の畝に囲まれる。
　殻長；17.6μm
　殻幅；7.0μm
　条線密度；16.5-17.5/10μm
　・採取地；神奈川県東部三浦半島3(後期中新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

　ロウキシア属02-01 (Rouxia sp.)
　特徴；殻面は細い楕円形、殻端は弱く尖って末端は丸まり、殻中心付近の両殻縁は平行である。
　　縦溝殻中央を走り、比較的短く、中心側両端部間と殻端側端部と殻末端の間は離れている。
　　中心側端部同士はその間に存在する孔11個分離れる。
　　殻末端と殻端側縦溝端部の間は孔5個分離れる。
　　殻中央には横長の孔が軸方向に2列走り、これら2列の孔の間に縦溝が存在する。
　　縦溝と殻中央の2列の孔は細い線状の無紋域に囲まれる。
　　この線状の無紋域の外側に条線が存在し、これらは平行に配列する。
　殻長；23.0μm<（推定：25.6μm）
　殻幅；7.1μm
　条線密度；15-16/10μm
　縦溝の長さ；6.5μm
　・採取地；茨城県北部4(中期中新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。