シオノディスクス属01

　シオノディスクス属 01-02
　（Shionodiscus biporus (Shiono)Alverson et al.）

　特徴；殻面は円形で、殻周縁に棘が認められない。
　　胞紋は多角形で偏心的に配列し、殻周縁部で若干密度が細かくなる。
　　殻中心（黒矢印）と中心から少し離れた位置（白矢印）に他の胞紋
　　と焦点深度が異なる小胞紋が2つ存在する。殻中心の小胞紋は有基突
　　起で（黒矢印）、この有基突起には1つの小胞紋が隣接する。
　　中心から離れた位置にある小胞紋（白矢印）は唇状突起と考えられ、
　　有基突起と唇状突起の間には有基突起に隣接する小胞紋の他に1つの
　　胞紋が存在する。
　殻径；35.7μm
　胞紋密度；7.5-9/10μm
　・採取地；茨城県北部1(鮮新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

　シオノディスクス属 01-01
　（Shionodiscus biporus (Shiono) Alverson et al.）

　特徴；殻面は円形で、殻周縁に棘が認められない。
　　胞紋は多角形で偏心的に配列し、殻周縁部で若干密度が細かくなる。
　　殻中心（黒矢印）と中心から少し離れた位置（白矢印）に他の胞紋と
　　焦点深度が異なる小胞紋が2つ存在する。殻中心の小胞紋は有基突起
　　で（黒矢印）、この有基突起には1つの小胞紋が隣接する。
　　中心から離れた位置にある小胞紋（白矢印）は唇状突起と考えられ、
　　有基突起と唇状突起の間には有基突起に隣接する小胞紋の他に2つの
　　胞紋が存在する。
　殻径；24.8μm
　胞紋密度；8-9.5/10μm
　・採取地；茨城県北部1(鮮新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

　　バシラリア亜門(Bacillariophytiae) チュウカンケイソウ綱(Mediophyceae) タラシオシラ目
　(Thalassiosirales) タラシオシラ科(Thalassiosiraceae) シオノディスクス属（Shionodiscus）
　S. biporusを紹介します。
　この分類群は以下の特徴を持ちます。
　・殻は円形で、周縁部外側表面には棘が無い。
　・胞紋は多角形で、偏心的に配列する。
　・殻中心には他の胞紋よりも小さい胞紋が2つ並んで認められ、片方は焦点深度が他の胞紋とは異なる。
　・これら2つの小胞紋から少し離れた位置に1つの小胞紋が存在し、他の胞紋とは焦点深度が異なる。
　この分類群の特徴は、下記の参考文献のShiono and Koizumi(2000)のThalassiosira biporaの記載と一致
　しています。また、T. bipora を含むThalassiosira trifulta グループはAlverson et.al.,(2006)によりシオ
　ノディスクス属（Shionodiscus）とされています。
　このページに掲載されている標本は茨城県北部・千葉県北部・新潟県中部の堆積層から採取した個体です。

　＊この分類群に関しては、当サイト内に「Shionodiscus」のページがあり、より詳しい記述がなされています。
　　→「Shionodiscus」のページへ

参考文献；
　・Alverson, A, J., Kang, S-H ＆Theriot, E, C., 2006. Cell wall morphology and systematic importance
　　of Thalassiosira ritscheri (Hustedt) Hasle, with a description of Shionodiscus gen. nov. Diatom
　　Research 21; 215-262.
　・南雲　保，鈴木秀和，佐藤晋也, 2018., 珪藻観察図鑑., 誠文堂新光社.
　・Round, F. E., Crawford, R. M., and Mann, D. G., 1990. The diatoms, CAMBRIDGE.
　・Shiono, M., and Koizumi, I., ,2001., Phylogenic evolution of the Thalassiosira trifulta group
　　(Bacillariophyceae) in　the northwestern Pacific Ocean. J. Geol. Soc. Jpn, 107; 496-514.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　製作者：NaCl & Au

　シオノディスクス属 01-03
　（Shionodiscus biporus (Shiono)Alverson et al.）

　特徴；殻面は円形で、殻周縁に棘が認められない。
　　胞紋配列はやや直線状からやや偏心的で、胞紋密度は殻周縁に行
　　くに従い徐々に細かくなる。
　　殻中心と中心から少し離れた位置に他の胞紋と焦点深度が異なる
　　小胞紋が2つ存在する。殻中心の小胞紋は有基突起で、この有基
　　突起には1つの小胞紋が隣接する。
　　中心から離れた位置にある小胞紋は唇状突起と考えられる。
　殻径；23.5μm
　胞紋密度；7.5-12/10μm
　・採取地；千葉県北部1(鮮新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

　シオノディスクス属 01-04
　（Shionodiscus biporus (Shiono)Alverson et al.）

　特徴；殻面は円形で、殻周縁に棘が認められない。
　　胞紋密度は殻周縁に行くに従い徐々に細かくなる。
　　殻中心付近には2個の小孔が存在し、片側は有基突起、他方は小孔
　　である。
　　中心から離れた位置に他の胞紋と焦点深度が異なる小胞紋1個存在
　　する。これは唇状突起と考えられる。
　殻径；-μm
　胞紋密度；8-10(殻周縁17.5)/10μm
　殻周縁突起間距離；4.6-5.3μm
　・採取地；新潟県中部1(鮮新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm