ステファノディスクス科属不明分類群

　ステファノディスクス科 01-02

　特徴；殻面は円形で、殻周縁に対して殻面全体が若干隆起する。
　　殻周縁から中心に向って短い肋が放散状に伸び、殻周縁から殻径の1/8
　　程度の位置でで消滅する。
　　肋の殻縁側末端には先の尖った突起が認められる（746c）。
　　胞紋は円形で、胞紋列は放散状に配列する（746e）。
　　殻内側には殻周縁に短い支柱状の構造物が認められる（746a）。
　　746aは殻内側観、746e・gは殻外側観である。
　殻径；14.4μm
　肋密度；4.5-5.5/10μm
　胞紋密度；14-16/10μm
　・採取地；千葉県北部2(鮮新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

　ステファノディスクス科 01-03

　特徴；殻面はやや円形で、殻表面は波打つ。
　　殻周縁から中心に向って短い肋が放散状に伸び、殻周縁から殻径の
　　1/6程度で消滅する（650b）。
　　肋の殻縁側末端には先の尖った突起が認められる（650c）。
　　この突起の真下に孔が開く（650a矢印）。
　　肋胞紋は円形で、中心付近ではその配列に規則性は認められないが、
　　間では2列の胞紋列となり、束状かつ放散状に並ぶ。
　殻径；20.2μm
　肋密度；4-4.5/10μm
　胞紋密度；12.5-15.5/10μm
　・採取地；茨城県北部1(鮮新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

　このページではバシラリア亜門(Bacillariophytiae) チュウカンケイソウ綱(Mediophyceae) タラシオシラ目
　(Thalassiosirales) ステファノディスクス科(Stephanodiscaceae) のうち、属レベルで同定できなかったものを
　紹介します。

参考文献；
　・南雲　保，鈴木秀和，佐藤晋也, 2018., 珪藻観察図鑑., 誠文堂新光社.
　・Round, F. E., Crawford, R. M., and Mann, D. G., 1990. The diatoms, CAMBRIDGE.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　製作者：NaCl & Au

　ステファノディスクス科　01
　この分類群は以下の特徴を持ちます。
　・殻は円形で、周縁部には環状に棘状の突起が認められる。
　・周縁付近から明瞭な太い肋が中心に向って放散状に配列する。
　・肋は殻縁から殻径の1/8-1/4ほどで消滅するようにみえる。
　・肋間には胞紋列複が数本存在する。
　この分類群は以上の特徴だけではキクロステファヌス属か、ステファノディスクス属か判別ができないため、
　ステファノディスクス科未同定分類群としてこのページに掲載しています。
　この分類群は千葉県北部と茨城県北部の鮮新世の海成層から産出しました。

　ステファノディスクス科 01-01

　特徴；殻面は円形で、同心円状に波打ち、このため殻中心と殻周縁のやや
　　内側が同心円状に隆起する。
　　殻周縁から中心に向って肋が放散状に伸び、殻周縁から殻径の1/4程度
　　の位置でで消滅する。
　　肋の殻縁側末端は先が尖り、突起となる（745d）。
　　胞紋は円形で、肋間では密度が細かくなる（745b・d）。
　　胞紋列は束状かつ放散状配列をし、肋間には2-4本の胞紋列が認められる
　　（745d）。
　　殻内側には殻周縁に短い支柱状の構造物が認められる（745a）。
　　745aは殻内側観、745b・dは殻外側観である。
　殻径；26.0μm
　肋密度；3.5-4/10μm
　胞紋密度；殻中心：11-14/10μm　殻周縁部：15-17.5/10μm
　・採取地；千葉県北部2(鮮新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm