リシツィニア属01

　リシツィニア属 01-13 （Lisitzinia ornata Jouse）

　特徴；殻面は十字形で、突出部は先細りする三角形で、末端部は丸まる。
　　突出部の長さは多かれ少なかれ異なる。
　　胞紋は丸みを帯び、中心域の縁に環状の胞紋列が認められ、突出部では
　　殻中心方向から端部に向かって直線状に配列する。
　　殻内側には殻中心を囲むように擬隔壁が存在し、この擬隔壁から突出部
　　の付け根に向かって別の擬隔壁が伸びる(殻面の色の濃い部分)。
　　この標本は殻外側から観察している。
　殻長；1辺：10.8-13.5μm
　胞紋密度；8-9/10μm
　・採取地；北海道東部1-7(前期中新世の海成層)
　・封入剤；マウントメディア
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

　リシツィニア属 01-06 （Lisitzinia ornata Jouse）

　特徴；殻面は十字形で、突出部はの幅は端部に行くに従い徐々に狭くなり、
　　末端は丸まる。
　　4個の突出部の長さはほぼ同じである。
　　胞紋は丸みを帯び、中心域の縁で環状の胞紋列を作り、突出部では殻中
　　心方向から端部に向かって直線状に配列する。
　　殻内側には殻中心を囲むように擬隔壁が存在し、この擬隔壁から突出部
　　の付け根に向かって別の擬隔壁が伸びる。
　　この標本は殻外側から観察している。
　殻長；1辺：21.1-22.0μm
　胞紋密度；5-6/10μm
　・採取地；北海道東部1-1(後期漸新世-前期中新世の海成層)
　・封入剤；マウントメディア
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

　リシツィニア属 01-09 （Lisitzinia ornata Jouse）

　特徴；殻面はほとんど四角形で各頂点はわずかに突出し、各辺中央付近で
　　わずかに凹入する。
　　殻周縁は丸みを帯びる。
　　胞紋は円形で、目立った配列は無いように見える。
　　殻内側には殻中心を囲むように擬隔壁が存在し、この擬隔壁から殻周縁の
　　凹入部に向かってさらに擬隔壁が伸びる(殻面の色が濃い部分)。
　　小形の個体で、殻外側から観察している。
　殻長；1辺：7.1-7.9μm
　胞紋密度；9-10/10μm
　・採取地；北海道東部1-7(前期中新世の海成層)
　・封入剤；マウントメディア
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

参考文献；
　　・Jouse, A.P. (1978). New fossil genus of diatom Lisitzinia (Bacillariophyta). In: Marine
　　Micropaleontology (Diatoms, Radiolarians, Silicoflagellates, and Calcareous Nannofossils),
　　Academy of Sciences USSR, Oceanographic Commission, Publishing House "Nauka",
　　Moscow. pp. 47-48, pl. 10.
　　・Morita,R., Titova,L., and Akiba F.,1996. Oligocene-Early Miocene Molluscs and Diatoms from
　　the Kitami-Tsubetsu area, Eastern Hokkaidou, Japan.Sci. Rep.,Tohoku Univ., 2nd ser. (Geol.),
　　63, 53-213.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　製作者：NaCl & Au

　リシツィニア属 01-23 （Lisitzinia ornata Jouse）

　特徴；殻面は十字形で、突出部はの幅は端部に行くに従い徐々に狭くなり、
　　末端は丸まる。
　　4個の突出部の長さはおおむね同じである。
　　胞紋は丸みを帯び、中心域の縁で環状の胞紋列を作り、突出部では殻中
　　心方向から端部に向かって直線状に配列する(1642b)。
　　殻内側には殻中心を囲むように幅の広い擬隔壁が存在し、この擬隔壁から
　　突出部の付け根に向かって別の擬隔壁が伸びる(1642a)。
　　この標本は殻内側から観察している。
　殻長；1辺：20.5-22μm
　胞紋密度；5-6/10μm
　・採取地；北海道東部1-7(前期中新世の海成層)
　・封入剤；マウントメディア
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

　リシツィニア属 01-17 （Lisitzinia ornata Jouse）

　特徴；殻面は十字形で、突出部はの幅は端部に向かってわずかに狭くなり、
　　末端は丸まる。
　　4個の突出部の長さはほぼ同じである。
　　胞紋は丸みを帯び、中心域の縁で環状の胞紋列を作り、突出部では殻中
　　心方向から端部に向かって直線状に配列する。
　　殻内側には殻中心を囲むように擬隔壁が存在し、この擬隔壁から突出部
　　の付け根に向かって別の擬隔壁が伸びる(殻面の色の濃い部分)。
　　この標本は殻外側から観察している。
　殻長；1辺：16.3-17μm
　胞紋密度；7-8.5/10μm
　・採取地；北海道東部1-7(前期中新世の海成層)
　・封入剤；マウントメディア
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

　リシツィニア属 01-07 （Lisitzinia ornata Jouse）

　特徴；帯片の殻面観は四角の環状の帯状である。
　　帯片の胞紋は外側縁に1列におおむね等間隔に並ぶ。
　　小形の個体の帯片である。
　殻長；1辺：6.9-7μm
　帯片の胞紋密度；約10/10μm
　・採取地；北海道東部1-7(前期中新世の海成層)
　・封入剤；マウントメディア
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

　リシツィニア属 01-11 （Lisitzinia ornata Jouse）

　特徴；殻面は十字形で、突出部は先細り末端は丸まる。
　　胞紋は丸みを帯び、突出部では中心から突出部端部に向かって直線状に
　　並ぶ(1651b)。
　　殻内側には殻中心を囲むようにやや幅広い擬隔壁が存在し、この擬隔壁
　　から突出部の付け根に向かって擬隔壁が伸びる(1651d)。
　　この標本は殻内側から観察している。
　殻長；1辺：9.3-10.1μm
　胞紋密度；9-10.5/10μm
　・採取地；北海道東部1-7(前期中新世の海成層)
　・封入剤；マウントメディア
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

　リシツィニア属 01-15 （Lisitzinia ornata Jouse）

　特徴；殻面は十字形で、突出部は幅広く端部までその幅はほぼ変わらず、
　　末端は丸まる。
　　突出部の長さはほぼおなじである。
　　胞紋は丸みを帯び、中心域の縁で環状の胞紋列を作り、突出部では殻中
　　心方向から端部に向かって直線状に配列する(1650b)。
　　殻内側には殻中心を囲むように擬隔壁が存在し、この擬隔壁から突出部
　　の付け根に向かって別の擬隔壁が伸びる(1650bの殻面の色の濃い部分)。
　　帯片には外側縁に沿って一列の胞紋列が並ぶ(1650a)。
　　この標本は殻外側から観察している。
　殻長；1辺：14.2-14.8μm
　殻面の胞紋密度；7.5-8.5/10μm
　帯片の胞紋密度；9-11/10μm
　・採取地；北海道東部1-7(前期中新世の海成層)
　・封入剤；マウントメディア
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

　リシツィニア属 01-02 （Lisitzinia ornata Jouse）

　特徴；殻面は十字形で、突出部はの幅は端部に行くに従い徐々に狭くなり、
　　末端は丸まる。
　　4個の突出部の長さはほぼ同じである。
　　胞紋は丸みを帯び、中心域の縁で環状の胞紋列を作り、突出部では殻中
　　心方向から端部に向かって直線状に配列する。
　　殻内側には殻中心を囲むように擬隔壁が存在し、この擬隔壁から突出部
　　の付け根に向かって別の擬隔壁が伸びる。
　　この標本は殻外側から観察している。
　殻長；1辺：21.3-22.3μm
　胞紋密度；6-6.5/10μm
　・採取地；北海道東部1-4(後期漸新世-前期中新世の海成層)
　・封入剤；マウントメディア
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

　バシラリア亜門(Bacillariophytiae) チュウカンケイソウ綱(Mediophyceae)　ビドゥルフィア目(Biddulphiales)　
　ビドゥルフィア科(Biddulphiaceae) リシツィニア属(Lisitzinia) Lisitzinia ornataを紹介します。
　この分類群は以下の特徴を持ちます。
　・殻面は四角形で4隅は突出し、各辺中央付近は凹入する十字形である。
　・1つの殻において十字型の突出部の長さと形は基本的に同じくらいである。
　・分類群の中で十字形の突出部の形は多様性に富む。
　・胞紋は円形で、突出部では直線状に配列する傾向にある。
　・殻内側には擬隔壁(原記載では肋(rib))が認められる。
　以上の特徴はJouse(1978)のLisitzinia ornataと一致する。
　殻面の4つの突出部の形が変化に富むために複数の分類群のように見えますが、分類群を分けるための明瞭な
　境界は認められないため殻径の変化に富む1つの分類群であると考えられます。
　このページに掲載されている標本は北海道東部の堆積層から採取した個体です。

　リシツィニア属 01-21 （Lisitzinia ornata Jouse）

　特徴；殻面は十字形で、突出部は幅広く端部までその幅はほぼ変わらず、
　　末端は丸まる。
　　4個の突出部の長さはおおむね同じである。
　　胞紋は丸みを帯び、中心域の縁で環状の胞紋列を作り、突出部では殻中
　　心方向から端部に向かって直線状に配列する。
　　殻内側には殻中心を囲むように擬隔壁が存在し、この擬隔壁から突出部
　　の付け根に向かって別の擬隔壁が伸びる(殻面の色の濃い部分)。
　　この標本は殻外側から観察している。
　殻長；1辺：17.6-18.5μm
　胞紋密度；5-7.5/10μm
　・採取地；北海道東部1-7(前期中新世の海成層)
　・封入剤；マウントメディア
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

　リシツィニア属 01-14 （Lisitzinia ornata Jouse）

　特徴；殻面は十字形で、突出部の長さは比較的長く、その幅はほぼ一定で、
　　末端は丸まる。
　　3つの突出部の長さは同じくらいである。
　　胞紋は丸みを帯び、中心域の縁で環状の胞紋列を作り、突出部では殻中
　　心方向から端部に向かって直線状に配列する。
　　殻内側には殻中心を囲むように擬隔壁が存在する(殻面の色の濃い部分)。
　　この標本は殻外側から観察している。
　殻長；1辺：14.1-14.5μm
　殻面の胞紋密度；8.5-10/10μm
　帯片の胞紋密度；9-11/10μm
　・採取地；北海道東部1-7(前期中新世の海成層)
　・封入剤；マウントメディア
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

　リシツィニア属 01-08 （Lisitzinia ornata Jouse）

　特徴；殻帯面は四角形で4隅は丸まる。
　　殻の中央に凹入部が存在する。
　　殻には円形の胞紋がここに独立して存在する。
　　帯片は細長い四角形で1列の胞紋列を持ち、この個体は2つの帯片がある。
　　小形の個体の帯面観である。
　殻長；1辺：7.2μm
　殻の胞紋密度；8-10/10μm
　帯片の胞紋密度；10.5-11/10μm
　・採取地；北海道東部1-7(前期中新世の海成層)
　・封入剤；マウントメディア
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

　リシツィニア属 01-04 （Lisitzinia ornata Jouse）

　特徴；殻面は十字形で、突出部は幅広く端部までその幅はおおむね変わら
　　ない端部と先細りする端部があり、全ての末端は丸まる。
　　突出部の長さは若干異なるものがある。
　　胞紋は丸みを帯び、中心域ではその配列に規則性は無く、突出部では
　　殻中心方向から端部に向かって直線状に配列する(418c)。
　　殻内側には殻中心を囲むように擬隔壁が存在し、この擬隔壁から突出部
　　の付け根に向かって別の擬隔壁が伸びる(418cの殻面の色の濃い部分)。
　　この標本は殻外側から観察している。
　殻長；1辺：12.4-13.0μm
　胞紋密度；8.5-10/10μm
　・採取地；北海道東部1-4(後期漸新世-前期中新世の海成層)
　・封入剤；マウントメディア
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

　リシツィニア属 01-12 （Lisitzinia ornata Jouse）

　特徴；殻面は幅の広い十字形で、突出部は先細りするものと端部付近まで
　　幅に変化がないものがあり、全ての突出部で末端は丸まる。
　　胞紋は丸みを帯び、中心域の縁に環状の胞紋列が認められ、突出部では
　　殻中心方向から端部に向かっておおむね直線状に見える。
　　殻内側には殻中心を囲むように擬隔壁が存在し、この擬隔壁から突出部
　　の付け根に向かって別の擬隔壁が伸びる(殻面の色の濃い部分)。
　　この標本は殻外側から観察している。
　殻長；1辺：10.5-10.9μm
　胞紋密度；8-10/10μm
　・採取地；北海道東部1-7(前期中新世の海成層)
　・封入剤；マウントメディア
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。