バシラリア亜門(Bacillariophytiae) バシラリア綱(Bacillariophyceae) バシラリア目(Bacillariales) バシラリア科
　(Bacillariaceae) ネオデンティクラ属(Neodenticula) のうち、主に以下の特徴を持つ分類群を掲載します。
　・殻面は太めの線形もしくは細長い楕円形で、殻先端は丸みを帯びる。
　・擬隔壁は殻を横切り、片側殻縁で時々枝分かれし、周縁肋を形成する。
　・光学顕微鏡観察では胞紋は認められない。
　・basal ridge を伴う擬隔壁（第一擬隔壁）、伴わない擬隔壁（第二擬隔壁）共に認められる。
　・擬隔壁は殻端では弧状に曲がって傾く。
　・2本の隣り合う第一擬隔壁間に第二擬隔壁は複数存在する。
　・copulaは両端共に閉じる。
　この分類群はAkiba＆Yanagisawa(1986)、Yanagisawa＆Akiba (1990)のNeodenticula seminae の記載と
　特徴が一致します。
　このページに掲載されている標本は千葉県北部の堆積層から採取した個体です。

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ページ作成および更新情報
　作成日：2016.06.30
　最終更新：2020.05.19　

　ネオデンティクラ属03-05　（Neodenticula seminae (Simonsen＆Kanaya)Akiba＆Yanagisawa）

　特徴；殻面は線形で中央付近が緩やかに膨らみ、殻先端は丸みを帯びる。
　　擬隔壁は殻を横切り、片側殻縁で時々枝分かれし、周縁肋を形成する。
　　basal ridge を伴う擬隔壁（第一擬隔壁）、伴わない擬隔壁（第二擬隔壁）
　　共に存在する。
　　隣り合う2本の第一擬隔壁間にはそれぞれ1-2本の第二擬隔壁が存在する。
　　擬隔壁は殻端で顕著に弧状に曲がり、傾く。
　　光学顕微鏡観察では胞紋は認められない。
　殻長；28.7μm
　殻幅；5μm
　擬隔壁密度；8-9/10μm
　第一擬隔壁；3/10μm
　周縁肋密度；11.5-12.5/10μm
　・採取地；千葉県北部1(鮮新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

　ネオデンティクラ属03-02
　（Neodenticula seminae (Simonsen＆Kanaya)Akiba＆Yanagisawa）

　特徴；殻面は細長い楕円形で、殻先端は丸みを帯びる。
　　擬隔壁は殻を横切り、片側殻縁で時々枝分かれし、周縁肋を形成する。
　　basal ridge を伴う擬隔壁（第一擬隔壁）、伴わない擬隔壁（第二擬隔壁）共に存在する。
　　隣り合う2本の第一擬隔壁間にはそれぞれ3-4本の第二擬隔壁が存在する。
　　擬隔壁は殻端では弧状に曲がり、傾く（801d）。
　　光学顕微鏡観察では胞紋は認められない。
　殻長；22.2μm
　殻幅；5.6μm
　擬隔壁密度；8.5-9/10μm
　周縁肋密度；10.5-11/10μm
　・採取地；千葉県北部2(鮮新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

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参考文献；
　・Akiba, F. and Yanagisawa, Y., 1986. Taxonomy, morphorogy and phylogeny of the Neogene diatom
　　zonal marker species in the middle-to-high latitudes of the North Pacific. Inicial Reported of
　　the Deep Sea Drilling Project, 87: 438-554.
　・Yanagisawa, Y. and Akiba, F.,1990. Taxonomy and phylogeny of the three marine diatom genera,
　　Crucidenticula, Denticulopsis and Neodenticula. 地質調査所月報, 41, 197-301.


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　製作者：NaCl & Au

　ネオデンティクラ属03-01　（Neodenticula seminae (Simonsen＆Kanaya)Akiba＆Yanagisawa）

　特徴；殻面は細長い楕円形で、殻先端は丸みを帯びる。
　　擬隔壁は殻を横切り、片側殻縁で時々枝分かれし、周縁肋を形成する。
　　basal ridge を伴う擬隔壁（第一擬隔壁）、伴わない擬隔壁（第二擬隔壁）共に存在する。
　　隣り合う2本の第一擬隔壁間にはそれぞれ3本の第二擬隔壁が存在する。
　　擬隔壁は殻端で顕著に弧状に曲がり、傾く（803b）。
　　光学顕微鏡観察では胞紋は認められない。
　殻長；20.0μm
　殻幅；6.7μm
　擬隔壁密度；7.5-8/10μm
　周縁肋密度；9.5-11/10μm
　・採取地；千葉県北部2(鮮新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

　ネオデンティクラ属03-03
　（Neodenticula seminae (Simonsen＆Kanaya)Akiba＆Yanagisawa）

　特徴；この標本はcopulaのみである。
　　殻面は線形で、殻先端は丸みを帯びる。
　　端部は両側共に閉じる。
　　胞紋は認められない。
　殻長；22.2μm
　殻幅；5.0μm
　・採取地；千葉県北部2(鮮新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

　ネオデンティクラ属03-04
　（Neodenticula seminae (Simonsen＆Kanaya)Akiba＆Yanagisawa）

　特徴；殻面は線形で中央付近が緩やかに膨らみ、殻先端は丸みを帯びる。
　　擬隔壁は殻を横切り、片側殻縁で時々枝分かれし、周縁肋を形成する。
　　basal ridge を伴う擬隔壁（第一擬隔壁）、伴わない擬隔壁（第二擬隔壁）共に存在する。
　　隣り合う2本の第一擬隔壁間にはそれぞれ1-3本の第二擬隔壁が存在する。
　　擬隔壁は殻端で顕著に弧状に曲がり、傾く（241c）。
　　光学顕微鏡観察では胞紋は認められない。
　殻長；23.4μm
　殻幅；5.6μm
　擬隔壁密度；7-8.5/10μm
　第一擬隔壁；2-3/10μm
　周縁肋密度；9-10/10μm
　・採取地；千葉県北部1(鮮新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。