ラフォネイス属02

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ラフォネイス目　
　(Rhaphoneidales)　
　ラフォネイス科
　　(Rhaphoneidaceae)　
　　ラフォネイス属　
　　　(Rhaphoneis)　
　　　01(R. amphiceros)　
　　　02　
　　　03　
　　　04　

　バシラリア亜門(Bacillariophytiae) バシラリア綱(Bacillariophyceae) ラフォネイス目(Rhaphneidales)
　ラフォネイス科(Rhaphoneidaceae) ラフォネイス属(Rhaphoneis)のうち、以下の特徴を持つ分類群を
　掲載しています。
　・殻形は楕円形もしくは披針形で、殻端は細く強く引っ張り出され嘴形、またはくさび形となり、末端は丸みを
　　帯びる。
　・胞紋は円形または楕円形で胞紋列を作り、放散状に配列し、殻端には達しない。
　・殻端には小孔の集合域が存在する。
　・小孔集合域の周縁内側に1つの楕円形の孔もしくは突起が認められる。
　このページに掲載されている標本は北海道東部、茨城県中部・北部、千葉県北部の堆積層から産出しました。

　ラフォネイス属02-04 (Rhaphoneis sp.)

　特徴；殻形は披針形で表面は平坦、殻先端はくちばし状で殻末端と殻縁は
　　丸みを帯びる。
　　胞紋は円形で胞紋列を作り、殻中心付近では平行配列、殻端に近づく
　　に従い、放散状配列となり、殻端には達しない。
　　軸域は非常に狭く直線状に伸び、殻端には達しない。
　　殻端には小孔の集合域が存在し、その周縁部付近には楕円形の孔が
　　存在する（359ｂ-1矢印）。これは唇状突起であると考えられる。
　殻長；77.1μm
　殻幅；27.2μm
　胞紋列密度；5-5.5/10μm
　胞紋密度；6.5-7.5/10μm
　・採取地；北海道東部1-2(中新世の海成層)
　・封入剤；マウントメディア
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

　ラフォネイス属02-02 (Rhaphoneis sp.)

　特徴；殻形は楕円形で表面は平坦、殻先端はくちばし伸長状で殻末端は丸
　　みを帯びる。
　　胞紋は円形もしくは横長の楕円形で胞紋列を作る。
　　胞紋列は放散状に配列し、殻端には達しない。
　　軸域は細い笹の葉状で、殻中心から殻端に向かって徐々に幅が狭く
　　なり、殻端付近では非常に狭く、殻端には達しない。
　　殻端には小孔の集合域が存在する。
　殻長；39.5μm
　殻幅；16.7μm
　胞紋列密度；6-6.5/10μm
　胞紋密度；6-7/10μm
　・採取地；茨城県中部1(中期中新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

　ラフォネイス属02-01 (Rhaphoneis sp.)

　特徴；殻形は披針形で平坦、殻先端はくちばし状で殻末端は丸みを帯びる。
　　胞紋は横長の楕円形もしくは円形で胞紋列を作り、殻端近くでは徐々に
　　密度が細かくなる。
　　胞紋列は軸域を挟んで左右互い違いに並び、放散状に配列し、殻端には
　　達しない。
　　軸域は狭く直線状に伸び、殻端には達しない。
　　殻端には小孔の集合域が存在し、その周縁付近には周囲を環状の畝で
　　周囲を環状の畝で囲まれた円形の孔が存在する（矢印）。これは唇状
　　突起であると考えられる。
　　以上の特徴は、柳沢ほか（1989）のplate7-6のRhaphoneis sp.と様相が
　　類似する。
　殻長；41.9μm
　殻幅；17.4μm
　胞紋列密度；6.5-7/10μm
　胞紋密度；8.5/10μm
　・採取地；千葉県北部1(鮮新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

　ラフォネイス属02-05 (Rhaphoneis sp.)

　特徴；殻形は菱形で表面は平坦、殻先端はくちばし状で、殻末端は丸みを
　　帯びる。
　　胞紋は円形もしくは若干縦長の楕円形で胞紋列を作り、放散状に配列し、
　　殻端には達しない。
　　胞紋列は軸域を対象に左右互い違いに配列する。
　　軸域は狭く直線状に伸び、殻端には達しない。
　　殻端部の殻は欠損している。
　　以上の特徴は柳沢ほか（1989）のplate5-35のRhaphoneis angularisと
　　様相が類似している。
　殻長；43.8μm
　殻幅；21.1μm
　胞紋列密度；5.5-6/10μm
　胞紋密度；7.5-8/10μm
　・採取地；茨城県北部1(鮮新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

参考文献；
　・南雲　保，鈴木秀和，佐藤晋也, 2018., 珪藻観察図鑑., 誠文堂新光社.
　・Round, F. E., Crawford, R. M., and Mann, D. G., 1990. The diatoms, CAMBRIDGE.
　・Tomas, C. R.,1997. Identifying marine phytoplankton, Academic Press.
　・柳沢ほか., 1989., 常磐炭田北部双葉地域に分布する第三系の生層序と地下地質.地質調査所月報, 40,
　　405-467.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　製作者：NaCl & Au

　ラフォネイス属02-03 (Rhaphoneis sp.)

　特徴；殻形は披針形もしくはひし形で平坦、殻先端はくちばし伸長状で殻末
　　端は丸みを帯びる。
　　胞紋は円形で、殻を横切る方向に1-3個並び胞紋列を作る。
　　胞紋列は放散状に配列し、殻端には達しない。
　　軸域は細長い披針形で、殻中心から殻端に向かって徐々に幅が狭く
　　なり、殻端付近では非常に狭く、殻端には達しない。
　　殻端は光学顕微鏡下では無紋域として観察されるが、おそらく小孔の
　　集合域である。
　　殻端の無紋域には小突起が1つ認められる（617a-1矢印）。これは唇状
　　突起と考えられる。
　　この標本の特徴は、柳沢ほか（1989）のplate5-39のRhaphoneis
　　elegansと様相が類似する。
　殻長；19.5μm<（推定：23.1μm）
　殻幅；10.7μm
　胞紋列密度；6.5-7.5/10μm
　・採取地；茨城県北部6(中期中新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。