コシノディスクス亜門(Coscinodiscophytina) コシノディスクス綱(Coscinodiscophceae) コシノディスクス目
(Coscinodiscales) ヘミディスクス科(Hemidiscaceae) アクチノキクルス属（Actinocyclus)のうち、以下の
特徴を持つ分類群を掲載しています。
・殻面は円形で、殻蓋は殻面に対して斜めに傾く。
・殻面の胞紋は互いに隣接し、胞紋列を作り放散状かつ束状に配列する。
・1つ束内の胞紋列は片方の一番端の胞紋列に平行に並ぶ。
・胞紋列は直線状ましくは弧を描くように緩やかに曲がる。
・殻蓋の胞紋は殻面の物より密度が細かく、少なくとも2列の環状列を作る。
・殻周縁には小孔の集合体からなる擬結節（pseudonodulus）が1つ認められる。
以上の特徴はTomas(1997)のActinocyclus curvatulusとおおむね一致します。
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ページ作成および更新情報
作成日：2016.06.30
最終更新：2019.09.22
アクチノキクルス属04
Actinocyclus curvatulus
アクチノキクルス属 04-03 (Actinocyclus curvatulus Janisch)
特徴；殻は円形で、若干うねり、殻面と殻蓋の境界は不明瞭である。
胞紋同士は隣接し、直線状の胞紋列を作り、5-8列の束状に配列する。
1つの束内の胞紋列は片側の端部の胞紋列に平行に並ぶ。
胞紋は殻中心に近づくとその配列は不明瞭な同心円状へと変化する。
胞紋密度は殻周縁に行くに従い、徐々に細かくなる。
殻中心には胞紋列を作らない胞紋が複数存在し、これらは歪な環状の
無紋域に囲まれる。
殻縁には小孔の集合体が1つ存在し、これは周りの殻面に対して凹む。
この小孔集合体は擬結節（pseudonodulus）である（黒矢印）。
以上の特徴はTomas(1997)のActinocyclus curvatulusとほぼ一致する。
殻径；59.4μm
胞紋列密度；9-11.5/10μm
胞紋密度；殻面：7-8/10μm 殻周縁部：16-18/10μm
・採取地；茨城県北部3(中期中新世の海成層)
・封入；カナダバルサム
・撮影倍率；×1000
・スケールバーは10μm
参考文献；
・南雲 保，鈴木秀和，佐藤晋也, 2018., 珪藻観察図鑑., 誠文堂新光社.
・Round, F. E., Crawford, R. M., and Mann, D. G., 1990. The diatoms, CAMBRIDGE.
・Tomas, C. R., 1997. Identifying marine phytoplankton., Academic press.
製作者：NaCl & Au
アクチノキクルス属 04-02 (Actinocyclus curvatulus Janisch)
特徴；殻は円形で、殻蓋は殻面に対して斜めに傾く。
胞紋同士は隣接して胞紋列を形成し、束状かつ放散状に配列する。
1つの束内の胞紋列は片側端部の胞紋列に平行である。
胞紋列は殻縁から殻中心に向って弧状に緩やかに曲がるが、殻中心
付近では不明瞭となり、胞紋は同心円状に配列するように見える。
胞紋密度は殻周縁に行くに従い、徐々に細かくなる。
殻蓋の胞紋は殻面よりも密度が細かく、少なくとも2列の環状列を構成
する。
殻中心付近には歪な環状の無紋域が存在し、内側には複数の胞紋が
認められる。
殻縁には小孔の集合体が1つ存在し、周りの殻面に対して凹む。
この小孔集合体は擬結節（pseudonodulus）である（黒矢印）。
以上の特徴はTomas(1997)のActinocyclus curvatulusとほぼ一致する。
殻径；52.1μm
胞紋密度；殻面：6.5-9.5/10μm 殻周縁部：13.5-14.5/10μm
・採取地；茨城県北部1(鮮新世の海成層)
・封入；カナダバルサム
・撮影倍率；×1000
・スケールバーは10μm
＊分類群の同定につきましては、ご同定や分類群変更等に対応できていない場合があります。
ご了承ください。
