アツペイティア属02

　アツペイティア属 02-01
　（Azpeitia tabularis(Grunow) Fryxell and Sims）

　特徴；殻面は円形で平坦である。
　　殻面周縁部やや内側に環状の無紋域が存在し、無紋域の外側には1列の
　　環状胞紋列が存在する。
　　殻面の胞紋は胞紋列を作り、7-9列の束状かつ放散状に配列をする。
　　殻蓋の胞紋は環状列を作る。
　　殻中心付近には他の胞紋とは焦点深度が異なる突出した孔が認められる
　　（205b・205a-1矢印）。これは中心域唇状突起の外側開口部である。
　　殻周縁には他の胞紋とは大きさと焦点深度の異なる孔が環状にほぼ等間
　　隔に配列する（205b・205a-1）。これは周縁部唇状突起の外側開口部と
　　考えられる。
　殻径；22.5μm
　胞紋列密度；10-10.5/10μm
　胞紋密度；殻面：8-9/10μm　殻蓋：15-17/10μm
　周縁部唇状突起間距離；6.8-7.5μm
　周縁部唇状突起間胞紋数；9-11
　中心部唇状突起外側開口部径；0.8μm
　・採取地；千葉県北部1(鮮新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

　アツペイティア属 02-08 （Azpeitia endoi (Kanaya) Sims）

　特徴；殻面は円形で平坦である。
　　殻面周縁部やや内側に環状のやや幅の広い無紋域が存在し、無紋域の外
　　側には1列の環状胞紋列が存在する。
　　殻面の胞紋は胞紋列を作り、束状かつ放散状に配列をする。
　　殻蓋の胞紋は殻面とは明らかに密度が異なり、少なくとも列の環状2列が認
　　められる。
　　殻中心には他の胞紋とは焦点深度が異なる突出した孔が認められる（殻
　　中心の矢印ｒ）。これは中心域唇状突起の外側開口部である。
　　中心域唇状突起の隣には沈降部が認められる(矢印d)。
　　殻周縁には他の胞紋とは大きさと焦点深度の異なる孔が環状にほぼ等間
　　隔に配列する（殻周縁部矢印r）。これは周縁部唇状突起の外側開口部と
　　考えられる。
　殻径；36.8μm
　胞紋列密度；7.5-9/10μm
　胞紋密度；殻面：6.5-7/10μm　殻面周縁部：13-14/10μm
　周縁部唇状突起間距離；8.87-10.2μm
　・採取地；茨城県北部2(後期中新世?の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

　アツペイティア属 02-03
　（Azpeitia tabularis(Grunow) Fryxell and Sims）

　特徴；殻面は円形で平坦である。
　　殻面周縁部やや内側に環状の無紋域が存在し、無紋域の外側には1列の
　　環状胞紋列が存在する。
　　殻面の胞紋は胞紋列を作り、6-7列の束状かつ放散状に配列をする。
　　殻蓋の胞紋は殻面周縁無紋域より内側の胞紋とは明瞭に密度が異なり、
　　少なくとも1列の環状列を作る（1070b）。
　　殻中心には環状の無紋域に囲まれた胞紋が5つ存在する（1070b-1）。
　　この中心部環状無紋域の外側に隣接する位置に他の胞紋とは焦点深度
　　が異なる突出した孔が認められる（1070b・1070b-1黒矢印）。
　　これは中心部唇状突起の外側開口部である。
　　殻周縁には他の胞紋とは大きさと焦点深度の異なる孔が環状にほぼ等間
　　隔に配列する（1070b白矢印）。これは周縁部唇状突起の外側開口部と考
　　えられる。
　殻径；38.5μm
　胞紋列密度；8-8.5/10μm
　胞紋密度；殻面：7-7.5/10μm　殻蓋：14-15.5/10μm
　周縁部唇状突起間距離；7.85-9.46μm
　周縁部唇状突起間胞紋数；9-11
　・採取地；茨城県北部3(中期中新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

　アツペイティア属 02-10 （Azpeitia endoi (Kanaya) Sims）

　特徴；殻面は円形で平坦である。
　　殻面周縁部やや内側に環状の幅のやや広い無紋域が存在し、無紋域の
　　外側には1列の環状胞紋列が存在する。
　　殻面の胞紋は胞紋列を作り、束状かつ放散状に配列をする。
　　殻蓋の胞紋は殻面とは明らかに密度が異なり、少なくとも1列の環状1列
　　の環状列を作る。
　　殻中心には他の胞紋とは焦点深度が異なる突出した孔が認められる
　　（1111a・a-1殻中心矢印ｒ）。これは中心部唇状突起の外側開口部である。
　　中心部唇状突起の隣には沈降部が認められる(1111a・a-1矢印d)。
　　殻周縁には他の胞紋とは大きさと焦点深度の異なる孔が環状にほぼ等間
　　隔に配列する。これは周縁部唇状突起の外側開口部と考えられる。
　殻径；23.2μm
　胞紋密度；殻面：7-8/10μm　殻面周縁部：12-14/10μm
　周縁部唇状突起間距離；892-9.42μm
　・採取地；茨城県北部5
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

　　コシノディスクス亜門(Coscinodiscophytina)　コシノディスクス綱(Coscinodiscophceae)　コシノディスクス目
　(Coscinodiscales)　ヘミディスクス科(Hemidiscaceae)　アツペイティア属（Azpeitia）のうち、以下の特徴を持つ
　ものを掲載しています。
　・殻面周縁部やや内側に環状の無紋域が存在する。
　・周縁部無紋域の外側には1列の環状の胞紋列が存在する。
　・殻面の胞紋は胞紋列を作り、束状かつ放散状に配列をする。
　・殻中心付近には1つの突出した胞紋が認められる。
　・殻周縁部には周りの胞紋とは大きさと焦点深度の異なる孔が等間隔で認められる。
　この分類群の特徴は、下記の参考文献Fryxell et. al. (1986)・Shiono and Koizumi(2002)に記載されている
　Azpeitia tabularis またはA. endoi の特徴と一致しています。

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コシノディスクス目
　(Coscinodiscales)
　ヘミディスクス科
　　(Hemidiscaceae)
　　アツペイティア属
　　　(Azpeitia)　
　　　01(A. africana)　
　　　02(A. tabularis)
　　　　　(A. endoi)　
　　　04(A. neocrenulata)　
　　　珪藻統合01(A. nodulifera)　
　　　06　

参考文献；
　・Fryxell, G. A., Sims, P. A., and Watkins, T. P., 1986. Azpeitia(Bacillariophyceae): Related Genera
　　and Promorphology. Systematic Botany Monographs., 13, 1-74.
　・南雲　保，鈴木秀和，佐藤晋也, 2018., 珪藻観察図鑑., 誠文堂新光社.
　・Round, F. E., Crawford, R. M., and Mann, D. G., 1990. The diatoms, CAMBRIDGE.
　・Shiono, M., and Koizumi, I., 2002. Taxonomy of Azpeitia endoi and A. tabularis (Bacillariophyta) in
　　Middle Miocene to Recent material from the north and northwest Pasific Ocean, Micropaleontology,
　　48, 1, 67-78.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　製作者：NaCl & Au

　アツペイティア属 02-06
　（Azpeitia tabularis(Grunow) Fryxell and Sims）

　特徴；殻面は円形で平坦である。
　　殻面周縁部やや内側に環状の無紋域が存在し、無紋域の外側には1列の
　　環状胞紋列が存在する（626a）。
　　殻面の胞紋は胞紋列を作り、束状かつ放散状に配列をする（626a）。
　　殻蓋の胞紋は殻面とは明らかに密度が異なり、少なくとも1列の環状列を
　　作る（626a）。
　　殻中心には他の胞紋とは焦点深度が異なる突出した孔が認められる
　　（626a・626b-1黒矢印）。これは中心部唇状突起の外側開口部である。
　　殻周縁には他の胞紋とは大きさと焦点深度の異なる孔がほぼ等間隔に
　　配列する（白矢印）。これは周縁部唇状突起の外側開口部と考えられる。
　殻径；32.9μm
　胞紋密度；殻面：6-7/10μm　殻面周縁部：11.5-13/10μm
　周縁部唇状突起間距離；8.83-9.59μm
　・採取地；茨城県北部7
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

　アツペイティア属 02-04
　（Azpeitia tabularis(Grunow) Fryxell and Sims）

　特徴；殻面は円形で平坦である。
　　殻面周縁部やや内側に環状の無紋域が存在し、無紋域の外側には1列の
　　環状胞紋列が存在する。
　　殻面の胞紋は胞紋列を作り、6-8列の束状かつ放散状に配列をする。
　　殻蓋の胞紋は殻面周縁無紋域より内側の胞紋とは明瞭に密度が異なり、
　　少なくとも1列の環状列を作る。
　　殻中心には他の胞紋とは焦点深度が異なる突出した孔が認められる
　　（1071a・1071a-1黒矢印）。これは中心部唇状突起の外側開口部である。
　　殻周縁には他の胞紋とは大きさと焦点深度の異なる孔が環状にほぼ等間
　　隔に配列する（1071a白矢印）。これは周縁部唇状突起の外側開口部と
　　考えられる。
　殻径；20.4μm
　胞紋列密度；8.5-9.5/10μm
　胞紋密度；殻面：8-8.5/10μm　殻蓋：13-15.5/10μm
　周縁部唇状突起間距離；8.68-9.62μm
　・採取地；茨城県北部3(中期中新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

　＊この分類群は掲載した標本を採取した地域の他に、千葉県鴨川市と神奈川県葉山町で産出しました。
　＊分類群の同定につきましては、ご同定や分類群変更等に対応できていない場合があります。
　　ご了承ください。

　アツペイティア属 02-11 （Azpeitia endoi (Kanaya) Sims）

　特徴；殻面は円形で平坦である。
　　殻面観の縁辺よりやや内側に環状の無紋域が存在し、無紋域の外側には
　　1列の環状胞紋列が存在する。
　　殻面の胞紋は胞紋列を作り、不明瞭な束状かつ放散状に配列する。
　　殻中心には1個のチューブ状突起とその突起に隣接する凹みが存在する。
　　これは中心部唇状突起の外側開口部である。
　殻径；24.3μm
　胞紋密度；殻面：5.5-6.5/10μm　殻面周縁部：12.5-13/10μm
　周縁部唇状突起間距離；6.2-7.5μm
　・採取地；茨城県中部1(中期中新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

　アツペイティア属 02-07
　（Azpeitia tabularis(Grunow) Fryxell and Sims）

　特徴；殻面は円形で平坦である。
　　殻面周縁部やや内側に環状の無紋域が存在し、無紋域の外側には1列の
　　環状胞紋列が存在する。
　　殻面の胞紋は胞紋列を作り、束状かつ放散状に配列をする。
　　殻蓋の胞紋は殻面とは明らかに密度が異なり、少なくとも1列の環状列を
　　作る。
　　殻中心には他の胞紋とは焦点深度が異なる突出した孔が認められる
　　（1107b・1107ｂ-1黒矢印）。これは中心部唇状突起の外側開口部である。
　　殻周縁には他の胞紋とは大きさと焦点深度の異なる孔が環状にほぼ等間
　　隔に配列する。これは周縁部唇状突起の外側開口部と考えられる。
　殻径；25.0μm
　胞紋密度；殻面：6-8/10μm　殻面周縁部：11.5-13.5/10μm
　周縁部唇状突起間距離；9.43-11.5μm
　・採取地；茨城県北部5
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

　アツペイティア属 02-05
　（Azpeitia tabularis(Grunow) Fryxell and Sims）

　特徴；殻面は円形で平坦である。
　　殻面周縁部やや内側に環状の無紋域が存在し、無紋域の外側には1列の
　　環状胞紋列が存在する。
　　殻面の胞紋は胞紋列を作り、5-6列の束状かつ放散状に配列をする。
　　殻中心には他の胞紋とは焦点深度が異なる突出した孔が認められる（黒
　　矢印）。これは中心部唇状突起の外側開口部である。
　　殻周縁には他の胞紋とは大きさと焦点深度の異なる孔が環状にほぼ等間
　　隔に配列する。これは周縁部唇状突起の外側開口部と考えられる。
　殻径；17.1μm<
　胞紋列密度；8-8.5/10μm
　胞紋密度；殻面：5-7/10μm　殻面周縁部：11-13/10μm
　周縁部唇状突起間距離；7.4-8.9μm
　周縁部唇状突起間胞紋数；8-13
　中心域唇状突起外側開口部径；0.5μm
　・採取地；茨城県中部1(中期中新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

　アツペイティア属 02-02
　（Azpeitia tabularis(Grunow) Fryxell and Sims）

　特徴；殻面は円形で平坦である。
　　殻面周縁部やや内側に環状の無紋域が存在し、無紋域の外側には1列の
　　環状胞紋列が存在する。
　　殻面の胞紋は胞紋列を作り、束状かつ放散状に配列をする。
　　殻蓋の胞紋は環状列を作る（900b）。
　　殻中心付近には他の胞紋とは焦点深度が異なる突出した孔が認められる。
　　これは中心部唇状突起の外側開口部である（900b・900b-1矢印）。
　　殻周縁には他の胞紋とは大きさと焦点深度の異なる孔が環状にほぼ等間隔
　　に配列する。これは周縁部唇状突起の外側開口部と考えられる（900b）。
　殻径；31.5μm
　胞紋列密度；10-11.5/10μm
　胞紋密度；殻面：8.5-9/10μm
　周縁部唇状突起間距離；5.88-7.15μm
　周縁部唇状突起間胞紋数；9-11
　・採取地；茨城県北部1(鮮新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

　アツペイティア属 02-09 （Azpeitia endoi (Kanaya) Sims）

　特徴；殻面は円形で平坦である。
　　殻面周縁部やや内側に環状の幅の広い無紋域が存在し、無紋域の外側
　　には1列の環状胞紋列が存在する。
　　殻面の胞紋は胞紋列を作り、束状かつ放散状に配列をする。
　　殻蓋の胞紋は殻面とは明らかに密度が異なり、少なくとも1列の環状列を
　　作る。
　　殻中心には他の胞紋とは焦点深度が異なる突出した孔が認められる
　　（1074a・a-1殻中心矢印ｒ）。これは中心部唇状突起の外側開口部
　　である。
　　中心部唇状突起の隣には沈降部が認められる(1074a・a-1矢印d)。
　　殻周縁には他の胞紋とは大きさと焦点深度の異なる孔が環状にほぼ等間
　　隔に配列する（1074a殻周縁部矢印r）。これは周縁部唇状突起の外側開口
　　部と考えられる。
　殻径；24.3μm
　胞紋列密度；9-10/10μm
　胞紋密度；殻面：8.5-9.5/10μm　殻面周縁部：13-14.5/10μm
　周縁部唇状突起間距離；8.11-8.74μm
　・採取地；茨城県北部3(中期中新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm