アツペイティア属 06-01 (Azpeitia sp.)

　特徴；殻面は円形で平坦である。
　　胞紋は多角形で、胞紋列を作り明瞭な束状かつ放散状配列をする。
　　殻周縁部には殻面よりも密度の細かい胞紋が環状に並ぶ。
　　この胞紋の環状内には他の胞紋とは焦点深度が異なり、比較的大きい胞紋
　　が等間隔で認められる。これらは周縁部唇状突起と考えられ、本来は殻面
　　観の観察では認められないが、光学顕微鏡下の観察では焦点深度によって
　　は殻内部の構造が見えるため、認識できると考えられる（209c-1矢印）。
　　殻中心付近には他の胞紋とは焦点深度の異なる孔が認められる（209b・
　　b-1黒矢印）。これは中心域唇状突起の外側開口部である。
　　この中心域唇状突起の隣には明瞭なくぼみが認められる（209b・b-1白
　　矢印）。
　殻径；38.8μm
　胞紋密度；殻面：6.5-7/10μm　殻周縁部：11-12/10μm
　周縁部唇状突起間距離；9.5-10.2μm
　中心域唇状突起外側開口部径；0.9μm
　・採取地；千葉県北部1(鮮新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

　　コシノディスクス亜門(Coscinodiscophytina)　コシノディスクス綱(Coscinodiscophceae)　コシノディスクス目
　(Coscinodiscales)　ヘミディスクス科(Hemidiscaceae)　アツペイティア属（Azpeitia）のうち、以下の特徴を持つ
　分類群を掲載しています。
　・殻面は円形で平坦である
　・胞紋は多角形で、胞紋列を作り明瞭な束状かつ放散状配列をする。
　・殻中心付近には1つの突出した孔が認められ、この孔と隣には明瞭な凹みが認められる。

　アツペイティア属 06-02 (Azpeitia sp.)

　特徴；殻面は円形で平坦である。
　　胞紋は多角形で、条線を作り、7-8列の束状かつ放散状配列をする。
　　殻周縁部には殻面よりも密度の細かい胞紋が環状に並ぶ。
　　この胞紋の環状内には他の胞紋とは焦点深度の異なる胞紋が等間隔に認
　　められる。これは周縁部唇状突起と考えられ、本来は殻面観からの観察では
　　認められないが、光学顕微鏡下の観察では焦点深度によっては殻内部の構
　　造が見えるため、認識できると考えられる。
　　殻中心付近には歪な無紋域が環状に存在し、その内部には複数の胞紋が
　　存在する。そのうちの1つは突出し（1019b・c-1黒矢印）、その隣には凹みが
　　認められ（1019b・c-1白矢印）、凹み内にも胞紋が1つ存在する。
　　突出した胞紋は中心域唇状突起の外側開口部である。
　殻径；23.3μm
　胞紋列密度；6.5-8.5/10μm
　胞紋密度；6.5-8/10μm
　周縁部唇状突起間距離；7.21-10.9μm
　中心域唇状突起外側開口部径；0.87μm
　・採取地；茨城県北部3(中期中新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

ページ作成および更新情報
　作成日：2016.06.30
　最終更新：2016.06.30　

珪藻植物門
(Bacillariophyta)
-----------------------------
コシノディスクス亜門
　(Coscinodiscophytina)
コシノディスクス綱
　(Coscinodiscophyceae)

　アツペイティア属 06-03 (Azpeitia sp.)

　特徴；殻面は円形で平坦である。
　　胞紋は多角形で、胞紋列を作り、束状かつ放散状に配列をする。
　　胞紋は殻周縁と中心部の中間付近で密度が粗い。
　　殻周縁部には殻面よりも密度の細かい胞紋が環状に並ぶ。
　　この胞紋の環状列内には他の胞紋とは焦点深度の異なる胞紋が複数個
　　認められる。これらの胞紋は焦点深度によっては小さな無紋域として観察
　　され、周縁部の環状胞紋列内に等間隔に認められる（998b）。
　　これは周縁部唇状突起と考えられる。
　　殻中心付近には歪な環状の無紋域が存在し、その内側には4つの胞紋が
　　存在する。この環状無紋域のすぐ外側には他の胞紋とは焦点深度の異な
　　る孔が認められる（998a・b・b-1 矢印 r）。これは中心域唇状突起の外側
　　開口部である。
　　この唇状突起の隣には明瞭なくぼみが認められる（998a・b・b-1 矢印d）。
　殻径；45.1μm
　胞紋密度；殻面：4.5-6.5/10μm　殻周縁部：10-12/10μm
　周縁部唇状突起間距離；5.24-7.24μm
　・採取地；茨城県北部4(後期中新世?の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

　アツペイティア属 06-04 (Azpeitia sp.)

　特徴；殻面は円形で平坦である。
　　胞紋は多角形で、胞紋列を作り、束状かつ放散状に配列をする。
　　胞紋は中心部付近では密度が細かく、中心域内では配列に規則性は認め
　　られない。
　　中心域は環状の無紋域に囲まれ、9個の胞紋が内側に存在する。
　　中心域の環状無紋域外側に隣接するように他の胞紋とは焦点深度の異な
　　る突出した胞紋が認められる（564a黒矢印・564a-1矢印 r）。
　　これは唇状突起の外側開口部で、隣には胞紋を有する凹みが認められ
　　る（564a白矢印・564a-1矢印d）。
　　殻周縁部には殻面よりも密度の細かい胞紋が2列環状に並ぶ。
　　これらの環状列の内側の方の胞紋列内には他の胞紋とは焦点深度の異な
　　る胞紋がおおよそ等間隔に存在する。これは周縁部唇状突起である。
　殻径；60.1μm
　胞紋密度；殻面：5.5-10.5/10μm　殻周縁部：12-13.5/10μm
　周縁部唇状突起間距離；9.7-10.67μm
　中心域唇状突起外側開口部；1.1μm
　・採取地；茨城県北部6(中期中新世)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

---

---