ページ作成および更新情報
　作成日：2016.06.30
　最終更新：2016.06.30　

　ニッチア属02-02 (Nitzschia sp.)

　特徴；大型で、殻面は線形で非常に長く、殻端は尖って末端は丸まる。
　　肋は殻面を横切って平行に配列する（816b）。
　　2本の隣り合う肋間には円形の胞紋からなる胞紋列が2列存在する（816c-1）。
　　縦溝は殻の大部分では片側殻縁沿い走り、殻端近くで殻縁から離れ殻
　　末端に向かって伸びる（810d）。
　　肋間に2列の胞紋列が存在する点、殻面が平坦である点がフラジラ
　　リオプシス属（Fragilariopsis）とも類似する。
　殻長；46.6μm<
　殻幅；8.9μm
　肋密度；11.5-12/10μm
　胞紋密度；18-18.5/10μm
　・採取地；千葉県北部2
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

　ニッチア属02-03 (Nitzschia sp.)
　特徴；殻は大型で非常に長い線形、殻端は先細り末端は丸まる。
　　条線は平行に配列し、2列の胞紋列を伴う。
　　条線は殻端付近で湾曲する。
　　縦溝は片側殻縁に沿って殻縁よりやや中心側を走り、殻端では殻中央に寄ってそのまま殻蓋に
　　続くように見える。
　殻長；43.3μm<
　殻幅；8.9μm
　肋密度；12/10μm
　胞紋密度；10.5-22/10μm
　・採取地；千葉県房総半島
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

　ニッチア属02-01 (Nitzschia sp.)
　特徴；大型で、殻面は線形で非常に長く、先端の形は尖って末端は丸まる。
　　肋は殻面を横切って平行に配列する（810b）。
　　2本の隣り合う肋間には円形の胞紋からなる胞紋列が2列存在する（810b-1）。
　　縦溝は殻の大部分では片側殻縁沿い走り、殻端近くで殻縁から離れ殻末端に向かって伸びる（810d）。
　　肋間に2列の胞紋列が存在する点、殻面が平坦である点がフラジラリオプシス属（Fragilariopsis）
　　とも類似する。
　殻長；40.6μm<
　殻幅；9.4μm
　肋密度；10-10.5/10μm
　胞紋密度；17-18/10μm
　・採取地；千葉県北部2(鮮新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

　 バシラリア亜門(Bacillariophytiae) バシラリア綱(Bacillariophyceae) バシラリア目(Bacillariales) バシラリア科
　(Bacillariaceae) ニッチア属(Nitzschia) のうち、主に以下の特徴を持つ分類群を掲載します。
　・殻は大型で線形で非常に長く、殻端はくさび形である。
　・肋は殻面を横切り、両脇には胞紋列が1列ずつ存在する。
　・縦溝は殻の大部分では片側殻縁を走り、殻端近くで殻縁から離れ、殻末端部に向かって伸びる。
　この分類群は柳沢ほか（1989）のplate6-35とAkiba(1985)のplate22-12のNitzschia marina と様相が類似
　しています。
　このページに掲載されている標本は千葉県北部の堆積層から採取した個体です。

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参考文献；
　・Akiba, F., 1985. Middle Miocene to Quaternary diatom biostratigraphy in the Nankai Trough and Japan
　　trench, and modified lower Miocene through Quaternary diatom zones for middle-to-High latitudes
　　of the North Pacific. Inicial Reported of the Deep Sea Drilling Project, 87: 393-481...
　・南雲　保，鈴木秀和，佐藤晋也, 2018., 珪藻観察図鑑., 誠文堂新光社.
　・Round, F. E., Crawford, R. M., and Mann, D. G., 1990. The diatoms, CAMBRIDGE.
　・柳沢ほか., 1989., 常磐炭田北部双葉地域に分布する第三系の生層序と地下地質.地質調査所月報, 40, 405-467.


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　製作者：NaCl & Au

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