輝くシリカの部屋-珪藻12

　不等毛植物門　珪藻綱　バシラリア目　バシラリア科
トリブリオネラ属その1 (Tryblionella punctata )

特徴；殻面は細長い楕円形で，殻端くさび形．
　　　　殻面は長軸方向に軸を持つ凹凸がある．
　　　　胞紋列からなる条線は平行に並ぶ．
　　　　
・採取；和歌山県北部；海水域
・封入；カナダバルサム
・撮影倍率；×400

→・詳細な殻の記載は　・現生はこちら
　　　　　　　　　　　　　　　・化石はこちら

　トリブリオネラ属（珪藻12-1)；トリブリオネラ属は，汽水域と海水域の堆積物上によく見られる．また，淡水域でも認められる．

参考文献；
　　・THE DIATOMS, 1990, Round, Crawford, and Mann, CAMBRIDGE
　　・日本海洋プランクトン図鑑(第3版)，1982，山路勇；保育社
　　・日本産海洋プランクトン検索図説，1997，千原光雄・村野正昭；東海大学出版会

　デンティキュロプシス属（珪藻12-3)；デンティキュロプシス属は，新生代新第三紀の海成堆積層から産出する絶滅した属である．
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　産出する期間が限られていることから，示準化石として用いられる種も多い．
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ニッチア属の一種から分化したと考えられている．

　ニッチア属（珪藻12-2)；ニッチア属は，淡水域から海水域にかけて生息する．
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　単独，または鎖状，星形に群体を作ったり，粘質物のチューブの中で生息したりする．
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　浮遊性または着生である．（→現生個体の殻の詳細な記載はこちら）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　新生代の堆積層から化石として産出し，化石種も多い．

　不等毛植物門　珪藻綱　バシラリア目　バシラリア科
ニッチア属その1 (Nitzschia sp. )

特徴；細長い舟形，殻端はくさび形，先端は円形．
　　　　胞紋は列を作って条線を形成し，条線は平行に並ぶ．
　　　　珪藻12-2-1の個体は化石である．
　　　　
・採取；水戸層（茨城県中部）；海成層
・封入；カナダバルサム
・撮影倍率；×400

→・詳細な殻の記載はこちら

　不等毛植物門　珪藻綱　バシラリア目　バシラリア科
ニッチア属その2 (Nitzschia sp. )

特徴；細長い舟形，殻端は円形．
　　　　胞紋は平行に配列し，条線を作る．
　　　　上記の「ニッチア属その1」とは形は似ているが，
　　　　殻･胞紋の大きさが大きく異なる．
　　　　珪藻12-2-2の個体は化石である．
　　　　
・採取；名洗層（千葉県東部）；海成層
・封入；カナダバルサム
・撮影倍率；×400

→・詳細な殻の記載はこちら

　不等毛植物門　珪藻綱　バシラリア目　バシラリア科
デンティキュロプシス属その1 (Denticulopsis sp. )

特徴；殻形は舟形．端部は円形．
　　　　隔壁（septa)と偽隔壁(pseudosepta）が数本，殻を横断する．
　　　　・珪藻12-3-1aは，殻面に焦点を合わせた写真である．
　　　　　殻を横切る数本の線が認められる．太い物が隔壁(黄矢印），
　　　　　細い物は偽隔壁(水色矢印）である．
　　　　・珪藻12-3-1bはコプラ(couplae)に焦点を合わせた写真である．
　　　　　数個の個室の構造(白矢印先の内部の黒色部）が見られる．
　　　　
・採取；水戸層（茨城県中部）；海成層
・封入；カナダバルサム
・撮影倍率；×400

→・詳細な殻の記載はこちら