リゾソレニア属Top

　リゾソレニア属 03-01 (Rhizosolenia sp.)
　（個別のページはありません）
　殻径；11.7μm
　殻高；160.6μm<
　棘長；18.8μm
　特徴；殻は円筒状で幅はほぼ一定で、殻端付近のみ
　　先細りするコーン状である（左の写真）。
　　殻末端には円錐形のやや短い棘が存在し（左の写
　　真）、その基部付近には襟飾りのような構造が存在
　　する。
　　光学顕微鏡下で殻表面には大きなジグザグ模様が
　　認められ、殻の高さ方向と高さ方向に直行する方向
　　に弱い条線が認められる（右の写真）。
　　また、殻表面には隣り合う個体の針状の棘を収容す
　　る溝が存在する（右の写真）。
　　Tomas(1997)のRhizosolenia hebetata v.semispina
　　またはR. clevei v.communisの殻表面の模様と類
　　似する。分布域が前者が北方の寒冷な水塊である
　　のに対し、後者は暖水塊である。この標本の採取地
　　は茨城県北部の海岸であることから両者とも可能性
　　がある。
　・採取地；茨城県北部平磯（太平洋）
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000　
　・スケールバーは10μm

　リゾソレニア属 04-01 (Rhizosolenia sp.)
　（個別のページはありません）
　殻径；103.6μm
　殻高；173.7μm<
　特徴；殻は裾広がりで、殻末端には比較的短いろうそ
　　くの火型の棘が認められる。
　　殻端付近の両側には小さな翼上の構造が認められ
　　る（上の写真）。
　　殻末端の棘の中は空洞で、光学顕微鏡下ではこの
　　空洞は殻に食い込み、貫通しているように見える。
　　殻には隣り合う個体の先端を収容するための溝が
　　存在する（上の写真の殻の下側）。
　　光学顕微鏡下で殻表面には高さ方向に筋状の線
　　構造が認められる（下の写真）。
　　この標本は山路（1979）のRhizosolenia styliformis
　　と特徴が一致する一方で、Tomas(1997)の同種より
　　も殻径が広い。このことからこのサイトでは種の同定
　　は保留にしている。
　・採取地；茨城県北部会瀬港（太平洋）
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×500　
　・スケールバーは50μm

　リゾソレニア属 02　(Rhizosolenia setigera Brightwell)
　特徴；殻は円筒状で、殻先端付近はやや傾く細長い
　　コーン状に先細る。
　　殻末端には非常に長く細い針状の棘が存在する。
　　海域で見られる。
　・スケールバーは10μm

　リゾソレニア属 01 (Rhizosolenia sp.)
　特徴；殻は円筒状で、殻先端付近はコーン状に先細る。
　　殻末端にはやや短く末広がりとなる針状の棘が存在
　　する。
　　殻表面には束状に配列する条線が存在し、殻の向き
　　によっては条線の束が扇形となる。
　　海域で見られる。
　・スケールバーは10μm

参考文献；
　・千原光雄・村野正昭, 1997. 日本産海洋プランクトン検索図説, 東海大学出版会.
　・Round, F. E., Crawford, R. M., and Mann, D. G., 1990. The diatoms, CAMBRIDGE.
　・Tomas, C. R.,1997. Identifying marine phytoplankton, Academic Press.
　・山路　勇, 1979. 日本海洋プランクトン図鑑, 保育社.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　製作者：NaCl & Au

　このページでは、リゾソレニア亜綱(Rhizosoleniophycidae) リゾソレニア目(Rhizosoleniales) リゾソレニア科
　(Rhizosoleniaceae) リゾソレニア属(Rhizosolenia)の画像を紹介します。
　リゾソレニア属は海域に生息する浮遊性の珪藻です。
　リゾソレニア属は顕微鏡下では殻帯面が観察され、殻帯面は円柱状で殻末端には1本の棘が存在します。
　殻には隣り合う個体の棘が収容される溝が存在することが特徴です。
　リゾソレニア属の画像は、本頁以外に化石珪藻のページにもあります。