デンティクロプシス属15-04
　(Denticulopsis ichikawae Yanagisawa and Akiba)

　特徴；殻面は細長い楕円形で、殻先端は丸みを帯びる。
　　胞紋は細かく、擬隔壁両脇の胞紋列を除いて減少する(2211a)。
　　擬隔壁は第一のみで、等間隔に配列する（2211b）。
　　隣り合う2本の擬隔壁間の両殻縁には1つずつ短い周縁肋が
　　認められる（2211b）。
　　この標本は、Yanagisawa and Akiba(1990)のDenticulopsis i
　　chikawaeと殻形、擬隔壁密度、隣り合う擬隔壁間の胞紋が
　　減少する点で一致する。
　殻長；14.5μm
　殻幅；4.8μm
　胞紋密度；16.5-19/10μm
　擬隔壁密度；4.5-5/10μm
　・採取地；宮城県三陸地方(中期中新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

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　デンティクロプシス属15-01 (Denticulopsis ichikawae Yanagisawa and Akiba)

　特徴；殻面は線形もしくは細長い楕円形で、殻先端は丸みを帯びる。
　　胞紋は細かく、胞紋列は擬隔壁の両脇に1列ずつ配列する。
　　擬隔壁はbasal ridgerを伴い、等間隔に配列する（107b）。basal ridgeを伴わない
　　擬隔壁（第2擬隔壁）は認められない。
　　隣り合う2本の擬隔壁間の両殻縁には1つずつ短い周縁肋が認められる（107b）。
　　殻端には少なくとも1本の殻端擬隔壁が認められる（107b）。
　　この標本は、Yanagisawa and Akiba(1990)のDenticulopsis ichikawaeと殻形、
　　擬隔壁密度、隣り合う擬隔壁間の胞紋が減少する点で一致する。
　殻長；11.1μm
　殻幅；3.5μm
　胞紋密度；18/10μm
　擬隔壁密度；4.5/10μm
　・採取地；茨城県中部1(中期中新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

ページ作成および更新情報
　作成日：2024.01.27
　最終更新：2024.02.26　New

　 バシラリア亜門(Bacillariophytiae) バシラリア綱(Bacillariophyceae) バシラリア目(Bacillariales) バシラリア科
　(Bacillariaceae) デンティクロプシス属(Denticulopsis) D. ichikawae を掲載します。
　この分類群は主に以下の特徴を持ちます。
　・殻形は線形もしくは細長い楕円形で、殻先端は丸みを帯びるか弱く尖って末端は丸まる。
　・胞紋密度は細かく、殻端付近では胞紋が減少する傾向にある。
　・basal ridgeを伴わない擬隔壁（第2擬隔壁）は認められない。
　・隣り合う2本の擬隔壁間の両殻縁には短い周縁肋が1つずつ存在する。
　このページに掲載されている標本は宮城県三陸地域・茨城県北部・中部の堆積層から採取した個体です。

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参考文献；
　・南雲　保，鈴木秀和，佐藤晋也, 2018., 珪藻観察図鑑., 誠文堂新光社.
　・Yanagisawa, Y. and Akiba, F.,1990. Taxonomy and phylogeny of the three marine diatom genera,
　　Crucidenticula, Denticulopsis and Neodenticula. 地質調査所月報, 41, 197-301.


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　製作者：NaCl & Au

　デンティクロプシス属15-03 (Denticulopsis sp.)
　特徴；殻面は幅の広い線形で殻端は緩やかに先細る。
　　胞紋は殻端では減少が見られ、少なくとも擬隔壁両脇には1列ずつ胞紋列を作る(1505b)。
　　擬隔壁はbasal ridgeを伴い、等間隔に配列する。
　　basal ridgeを伴わない擬隔壁（第2擬隔壁）はない。
　　周縁肋は隣り合う2本の擬隔壁の間に片側殻縁にのみ1本存在する。
　　この標本は胞紋の減少が見られる点でD. ichikawaeと一致するが、胞紋密度がより粗い。
　殻長；24.8m
　殻幅；5.7μm
　胞紋密度；15.5-17/10μm
　擬隔壁密度；3.5/10μm
　・採取地；茨城県北部3(中期中新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

　デンティクロプシス属15-02 (Denticulopsis ichikawae Yanagisawa and Akiba)
　特徴；殻面は線形もしくは細長い楕円形で、殻先端は丸みを帯びる。
　　胞紋密度は細かく、殻端近くで隣り合う擬隔壁間の胞紋の減少が見られる（631d-1）。
　　擬隔壁はbasal ridgeを伴い、等間隔に配列する（631d）。
　　basal ridgeを伴わない擬隔壁（第2擬隔壁）は認められない。
　　隣り合う2本の擬隔壁間の両殻縁には1つずつ短い周縁肋が認められる（631d）。
　　殻端には少なくとも1本の殻端擬隔壁が認められる（631d-1）。
　　この標本は、Yanagisawa and Akiba(1990)のDenticulopsis ichikawaeと殻形、大きさ、擬隔壁密度、
　　隣り合う擬隔壁間の胞紋が減少する点で一致する。
　殻長；18.1μm
　殻幅；4.9μm
　胞紋密度；16-18/10μm
　擬隔壁密度；4.5/10μm
　・採取地；茨城県北部7
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。