タラシオシラ属 02-02 (Thalassiosira sp.)

　特徴；殻面は円形で平坦である。
　　胞紋は多角形で殻面全体に存在し，周縁部で胞紋サイズは小さくなる。
　　胞紋は不明瞭ではあるが、偏心的に配列する。
　　殻中心には小孔が密集し、これらを胞紋が歪な形で取り囲む。
　　生物顕微鏡観察では周縁部に目立った周縁域は確認できない。
　殻径；18.9μm
　胞紋密度；7-14/10μm
　中心小孔数；14
　中心小孔周りの胞紋数；6
　・採取地；千葉県北部1(鮮新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

ページ作成および更新情報
　作成日：2016.06.30
　最終更新：2016.06.30　

　タラシオシラ属 02-03 (Thalassiosira sp.)

　特徴；殻径は円形で、殻表面は平坦である。
　　胞紋は多角形で殻面全体に存在し、周縁部で胞紋サイズは小さくなる。
　　胞紋は不鮮明ではあるが、束状配列が認められる（951e）。
　　殻中心には小孔が密集し(951c中心部)、これらを胞紋が取り
　　囲み花が咲いたような模様となる（951c・e中心付近）。
　　殻周縁には１つの唇状突起が認められる。（951b・c矢印）。
　　殻周縁には明瞭な周縁域は認められない。
　殻径；17.3μm
　胞紋密度；8-9.5/10μm
　中心小孔数；12
　中心小孔周りの胞紋数；7
　・採取地；茨城県北部1(鮮新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

　　バシラリア亜門(Bacillariophytiae) チュウカンケイソウ綱(Mediophyceae) タラシオシラ目(Thalassiosirales)
　タラシオシラ科(Thalassiosiraceae)　タラシオシラ属(Thalassiosira)のうち、以下の特徴を持つ分類群を紹介
　します。
　・殻面観は円形で表面が平坦である。
　・胞紋は多角形で、胞紋の配列には規則性は認められない。
　・殻面中心には小孔が複数密集し、この小孔密集域の周りを胞紋が取り囲む。
　・殻周縁には明瞭な周縁域は認められない。
　これらの特徴は部分的にタラシオシラ属01と類似しますが、以下の点が異なります。
　・胞紋配列に規則性が認められない。
　・小孔密集域の周りの胞紋の囲みが歪で、花模様にならない場合がある。
　・周縁域が明瞭でなく、タラシオシラ属01で見られた明瞭な放散状に配列する短い条線は不鮮明である。
　・タラシオシラ属01よりも比較的小型である。
　この分類群はAkiba and Yanagisawa(1986)のplate51-3のThalassiosira burckliana Schraderの様相と
　類似しています。
　このページに掲載された標本は千葉県北部と茨城県北部の堆積層から採取した個体です。

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　タラシオシラ属 02-01 (Thalassiosira sp.)

　特徴；殻面は円形でほぼ平坦である。
　　胞紋は多角形で殻面全体に存在し，殻周縁に行くに従い胞紋サイズは
　　徐々に小さくなる。
　　胞紋の配列には規則性は無い。
　　殻中心には小孔が密集する（307a）。
　　周縁部と殻面の境界は不明瞭である。
　殻径；15.1μm
　胞紋密度；5-8.5/10μm
　中心小孔数；8
　中心小孔周りの胞紋数；6
　・採取地；千葉県北部1(鮮新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

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参考文献；
　　・Akiba, F. and Yanagisawa, Y., 1986. Taxonomy, morphorogy and phylogeny of the Neogene diatom
　　　zonal marker species in the middle-to-high latitudes of the North Pacific. Inicial Reported of the
　　　Deep Sea Drilling Project, 87: 438-554.
　　・南雲　保，鈴木秀和，佐藤晋也, 2018., 珪藻観察図鑑., 誠文堂新光社
　　・Round, F. E., Crawford, R. M., and Mann, D. G., 1990. The diatoms, CAMBRIDGE.



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　製作者：NaCl & Au

タラシオシラ属02
　Thalassiosira sp. (burckliana?)