タラシオシラ属21
　 Thalassiosira sp.

　　バシラリア亜門(Bacillariophytiae) チュウカンケイソウ綱(Mediophyceae) タラシオシラ目
　(Thalassiosirales) タラシオシラ科(Thalassiosiraceae) タラシオシラ属(Thalassiosira)のうち、
　以下の特徴を持つものを紹介します。
　・殻形は円形で、中心がやや沈降する。
　・胞紋は多角形で胞紋列を作り、胞紋列は放散状に配列するが、この配列は殻の半径中ほどで、不明
　　瞭になる。
　・周縁部には短く小さい突起が不均質に環状に配列する。
　・周縁部突起の環状列の外側には1つのチューブ状突起が認められる。
　・殻中心には数個の小孔が集まり、これらは焦点深度によって個数が変化する。
　このページに掲載されている標本は千葉県北部の堆積層から採取した個体です。

　タラシオシラ属 21-01 （Thalassiosira sp.）

　特徴；殻面は円形で、殻面はやや隆起し、中心付近は若干沈降する。
　　胞紋は多角形で胞紋列を作り、胞お紋列は放散状配列をするが、殻の
　　半径中ほどで配列は不明瞭となる。
　　殻周縁部には小さな突起が不均質に環状に配列する。
　　この環状列の外側には1つのチューブ状突起が認められ（313d矢
　　印）、これは焦点深度によっては殻縁に垂直な縦長の孔として観察
　　される（313a矢印）。これは唇状突起で、前者は外側開口部、後者は
　　唇状構造物である。
　　殻中心には複数の小孔が集まり、これらの個数は焦点深度によって変
　　化する（313aでは8個、313bでは3個程度）。これは小孔のうちいく
　　つかは殻を貫通していないためと考えられる。
　　写真313aは殻内側観、313b・cは外側観である。
　殻径；40.9μm
　胞紋列密度；9.5-11/10μm
　胞紋密度；中心：6.5-7/10μm　周縁部：8-9/10μm
　周縁突起間距離；1.8-8.0μm
　・採取地；千葉県北部1(鮮新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

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ページ作成および更新情報
　作成日：2016.06.30
　最終更新：2016.06.30　

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参考文献；
　　・南雲　保，鈴木秀和，佐藤晋也, 2018., 珪藻観察図鑑., 誠文堂新光社.
　　・Round, F. E., Crawford, R. M., and Mann, D. G., 1990. The diatoms, CAMBRIDGE.


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