参考文献；
　　・Akiba, F. and Yanagisawa, Y., 1986. Taxonomy, morphorogy and phylogeny of the Neogene diatom
　　　zonal marker species in the middle-to-high latitudes of the North Pacific. Inicial Reported of the
　　　Deep Sea Drilling Project, 87: 438-554.
　　・南雲　保，鈴木秀和，佐藤晋也, 2018., 珪藻観察図鑑., 誠文堂新光社
　　・Round, F. E., Crawford, R. M., and Mann, D. G., 1990. The diatoms, CAMBRIDGE.



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　製作者：NaCl & Au

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　タラシオシラ属04
Thalassiosira sp. (fragaまたはcf. fraga)

　タラシオシラ属 04-02 （Thalassiosira fraga Schrader）

　特徴；殻面は円形で、中心に向かって隆起する。
　　胞紋は個々に独立して殻全体に認められ、円形であるが、殻が隆起して
　　いるため周縁部に近い胞紋は見た目上楕円形に見える（367c）。
　　殻周縁部は平坦で、チューブ状の突起が環状に配列する（367b・c）。
　殻径；13.6μm
　胞紋密度；7.5-10.5/10μm
　周縁部突起密度；5-5.5/10μm
　周縁部突起長；1.3-1.5μm
　・採取地；北海道東部1-2(中新世の海成層)
　・封入剤；マウントメディア
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

ページ作成および更新情報
　作成日：2016.06.30
　最終更新：2016.06.30　

　　バシラリア亜門(Bacillariophytiae) チュウカンケイソウ綱(Mediophyceae) タラシオシラ目
　(Thalassiosirales) タラシオシラ科(Thalassiosiraceae) タラシオシラ属(Thalassiosira)のT. fraga
　およびそれに類似した分類群を紹介します。
　この分類群は、以下の特徴を持っています。
　・殻面は円形で中心に向かって隆起し、周縁部は平坦である。
　・殻表面は隆起しているため、周縁部付近の胞紋は楕円形に見える。
　・殻周縁部には太いチューブ状の突起が環状に配列する。
　このページに掲載されている標本は北海道東部の堆積層から採取した個体です。

　タイプ2
　　・胞紋は殻中心付近には存在しない。
　　・周縁部に環状に配列するチューブ状突起の長さが、タラシオシラ属04よりも長い。

　タラシオシラ属 04-04 (Thalassiosira sp.)

　特徴；殻面は円形で、中心に向かって隆起し、周縁部は平坦である。
　　胞紋は中心付近では欠如しする。
　　胞紋は個々に独立し、円形であるが殻が隆起しているため周縁部付近の
　　胞紋は見た目上楕円形に見える（462e）。
　　殻周縁部は平坦で、チューブ状の突起が環状に配列する（462e）。
　　このタイプ2はタラシオシラ属04タイプ1とは中心に胞紋が無い点と周縁
　　域突起が比較的長い点が異なる。
　殻径；15.6μm
　胞紋密度；10.5-15.5/10μm
　周縁部突起密度；3.5-4.5/10μm
　周縁部突起長；14-1.8μm
　・採取地；北海道東部1-5(中新世の海成層)
　・封入剤；マウントメディア
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

　タラシオシラ属 04-03 （Thalassiosira fraga Schrader）

　特徴；殻面は円形で、中心に向かって隆起する。
　　胞紋は個々に独立して殻全体に認められ、円形であるが、殻が隆起して
　　いるため周縁部に近い胞紋は見た目上楕円形に見える（368c・d）。
　　殻周縁部は平坦で、チューブ状の突起が環状に配列する（367d）。
　殻径；13.9μm
　胞紋密度；7.5-10/10μm
　周縁部突起密度；6-7/10μm
　周縁部突起長；1.3-1.5μm
　・採取地；北海道東部1-2(鮮新世の海成層)
　・封入剤；マウントメディア
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

　タラシオシラ属 04-01 （Thalassiosira fraga Schrader）

　特徴；殻面は円形で、中心に向かって隆起する。
　　胞紋は個々に独立して殻全体に認められ、円形であるが、殻が隆起して
　　いるため周縁部に近い胞紋は見た目上楕円形に見える（362b）。
　　殻周縁部は平坦で、チューブ状の突起が環状に配列する（362b）。
　殻径；15.3μm
　胞紋密度；7.5-8.5/10μm
　周縁部突起密度；4.5-5.5/10μm
　周縁部突起長；1.3-1.5μm
　・採取地；北海道東部1-2(中新世の海成層)
　・封入剤；マウントメディア
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

　タイプ1（Thalassiosira fraga Schrader）
　　・胞紋は殻全体に認められる。
　　タイプ1は下記の参考文献のAkiba and Yanagisawa(1986)のThalassiosira fragaの特徴と一致しています。

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