タラシオシラ属11
Thalassiosira sp. (mediacovexa?)

　タラシオシラ属 11-01 （Thalassiosira sp.）

　特徴；殻面は円形で、周縁部は平坦、中心から半径の2/3付近までドーム状
　　に隆起する。
　　胞紋は円形で胞紋列を作り、胞紋列は放散状に配列するが、中心付近
　　には達しない。胞紋列同士は隣接せずに線状の無紋域を挟む。
　　殻中心付近には歪な環状の無紋域が認められ、その内側の胞紋の配列
　　には規則性は無い。
　殻径；30.2μm
　胞紋列密度；10-11.5/10μm
　胞紋密度；12.5-13.5/10μm
　周縁の平坦部分の幅；4.4-5μm
　・採取地；北海道東部1-1(中新世の海成層)
　・封入剤；マウントメディア
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

ページ作成および更新情報
　作成日：2016.06.30
　最終更新：2016.06.30　

　タラシオシラ属 11-02 （Thalassiosira sp.）

　特徴；殻面は円形で、中心から半径の2/3付近までドーム状に隆起する。
　　ドーム状隆起部より外側は平坦で、殻端では若干畝状に隆起する。
　　胞紋は円形で胞紋列を作り、胞紋列は放散状に配列するが、中心
　　付近には達しない。胞紋列同士は隣接せずに細いの無紋域を挟む。
　　殻中心付近には環状の無紋域が認められ、その内側の胞紋の
　　配列には規則性は無い（532a）。
　殻径；30.9μm
　胞紋列密度；10-10.5/10μm
　胞紋密度；12-13.5/10μm
　周縁の平坦部分の幅；4.4-5μm
　・採取地；北海道東部1-1(中新世の海成層)
　・封入剤；マウントメディア
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

　　バシラリア亜門(Bacillariophytiae) チュウカンケイソウ綱(Mediophyceae) タラシオシラ目
　(Thalassiosirales) タラシオシラ科(Thalassiosiraceae) タラシオシラ属(Thalassiosira)のうち、
　以下の特徴を持つものを紹介します。
　・円形で殻面は中心から殻径の2/3程度ドーム状に隆起し、それより外側は平坦である。
　・胞紋列は放散状に配列する。
　・隣り合う胞紋列同士は隣接せず、細長い無紋域を挟む。
　・殻中心付近には環状の無紋域が存在し、その内部の胞紋の配列は規則性を持たない。
　この分類群は、下記の参考文献の柳沢・鈴木(1987)のplate1-10, 柳沢ほか（1989）plate7-7、
　Gladenkov and Barron(1995)のplate2-8のThalassiosira mediaconvexaと類似しています。
　このページに掲載されている標本は北海道東部の堆積層から採取した個体です。

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参考文献；
　　・Gladenkov, A. Y., and Barron J., A., 1995. Oligocene and early middle Miocene diatom biostratigraphy
　　　of Hole 884B. Proceeding of the Ocean Drilling Program, Scientific Results, 145, 21-41.
　　・南雲　保，鈴木秀和，佐藤晋也, 2018., 珪藻観察図鑑., 誠文堂新光社.
　　・Round, F. E., Crawford, R. M., and Mann, D. G., 1990. The diatoms, CAMBRIDGE.
　　・柳沢･鈴木,1987. 常磐炭田漸新統白坂層の珪藻および形質鞭毛藻. 地質調査所月報, 38, .81-98.
　　・柳沢ほか, 1989. 常磐炭田北部双葉地域に分布する第三系の生層序と地下地質. 地質調査所月報, 40, 405-467.


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　製作者：NaCl & Au

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　タラシオシラ属 11-03 （Thalassiosira sp.）

　特徴；殻面は円形で、周縁部は平坦、中心から半径の2/3付近までドーム状に
　　隆起する。
　　胞紋は胞紋列を作り、胞紋列は放散状に配列するが、中心付近には達し
　　ない。胞紋列同士は隣接せずに細い無紋域を挟む。
　　殻中心付近には歪な環状の無紋域が認められ、その内側には数個の
　　胞紋が存在する（438b）。
　殻径；33.5μm<
　胞紋密度；9.5-13.5/10μm
　・採取地；北海道東部1-4(中新世の海成層)
　・封入剤；マウントメディア
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm