タラシオシラ属 03-04 (Thalassiosira sp.)

　特徴；殻面は円形で、中心付近が隆起し、殻周縁は丸みを帯びる。
　　胞紋は放散状に配列する（1749b・c）。
　　殻周縁部には管状の突起が不規則に並ぶ。
　殻径；28.5μm
　胞紋密度；8.5-10/10μm
　・採取地；千葉県北部1(鮮新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

ページ作成および更新情報
　作成日：2016.06.30
　最終更新：2024.02.24　更新

参考文献；
　　・Akiba, F., 1985. Middle Miocene to Quaternary diatom biostrtigraphy in the Nankai trough and Japan
　　　trench, and modified lower Miocene through Quaternary diatom zones for Middle-to-High latitudes
　　　of the North Pacific. Inicial Reports of the Deep Sea Drilling Project. 87, 393-481.
　　・南雲　保，鈴木秀和，佐藤晋也, 2018., 珪藻観察図鑑., 誠文堂新光社
　　・Round, F. E., Crawford, R. M., and Mann, D. G., 1990. The diatoms, CAMBRIDGE.
　　・柳沢ほか., 1989., 常磐炭田北部双葉地域に分布する第三系の生層序と地下地質.地質調査所月報, 40,
　　　405-467.　
　　・ 柳沢, 1990. 仙台層群の地質年代-珪藻化石層序による再検討-,地質調査所月報, 41, 1-25.


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　製作者：NaCl & Au

　タラシオシラ属 03-02 (Thalassiosira sp.)

　特徴；殻面は円形で、中心付近が著しく隆起する。殻周縁は丸みを帯びる。
　　胞紋は殻面全体に存在し，周縁部で若干サイズが小さくなる。
　　胞紋は放散状に配列する（304b）。
　　殻周縁部には短い条線が認められ、放散状に配列する（304a）。
　殻径；29.8μm
　胞紋密度；8.5-14.5/10μm
　周縁部条線密度；10-11.5/10μm
　・採取地；千葉県北部1(鮮新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

　　バシラリア亜門(Bacillariophytiae) チュウカンケイソウ綱(Mediophyceae) タラシオシラ目
　(Thalassiosirales) タラシオシラ科(Thalassiosiraceae) タラシオシラ属(Thalassiosira)のうち、
　以下の特徴を持つ分類群を紹介します。
　・殻面は円形で中心付近が著しく隆起する。
　・殻縁は丸みを帯びる。
　このページに掲載されている標本は千葉県北部と茨城県北部の堆積層から採取した個体です。

---

　タイプ1　（Thlassiosira convexa?）
　　・胞紋は放散状に配列する。
　　・胞紋は殻周縁部でやや小さくなる。
　　・殻周縁には短い条線が放散状に配列する。
　　タイプ1の特徴は下記の参考文献のAkiba(1985)のplate8-1、柳沢ほか（1989）のplate1-11のThalassiosira
　　convexa の様相と類似しています。

　タラシオシラ属 03-01 (Thalassiosira sp.)

　特徴；殻面は円形で、中心付近が同心円状に著しく隆起しする。
　　殻周縁は丸みを帯びる。胞紋は殻周縁で若干小さくなる。
　　胞紋は放散状に配列する。
　　殻周縁には短い条線が放散状に配列する（303c）。
　　周縁部と殻面の境界は不明瞭である。
　殻径；30.1μm
　胞紋密度；7.5-12.5/10μm、中心付近では不明瞭である。
　周縁部条線密度；10-12/10μm
　・採取地；千葉県北部1(鮮新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

---

　タイプ2　(Thalassiosira zabelinae?)
　　・胞紋は大きく、殻中心を取り囲むように7方向へやや直線状に配列する。
　　・胞紋は多角形で、胞紋内の孔は円形である。
　　・殻が非常に厚い。
　　これらのタイプ2の特徴は下記の参考文献の柳沢（1990）plate1-23の個体と特徴が類似しています。

　タラシオシラ属 03−03 (Thalassiosira sp.)

　特徴；殻面は円形で、中心付近が著しく隆起し、中心は若干沈降する
　　（664d）。
　　殻周縁は丸みを帯びる。
　　胞紋は殻面全体に存在し，多角形で孔の形は円形である。
　　胞紋は周縁に行くに従い若干密度が細かくなる。
　　胞紋は中心を取り巻くように7方向にやや直線状に配列する（664c・d）。
　　殻は非常に厚い（664a）。
　殻径；51.2μm
　胞紋密度；4-5/10μm
　・採取地；茨城県北部1(鮮新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm

　タラシオシラ属 03-05 (Thalassiosira sp.)

　特徴；殻面は円形で、殻面全体がドーム状に隆起し、殻周縁は丸みを帯びる(2022b)。
　　胞紋密度は殻を通して概ね一定で、胞紋の配列は弱い放散状である（2022b・comb）。
　殻径；18.9μm
　胞紋密度；10-10.5/10μm
　・採取地；千葉県房総半島(後期中新世から鮮新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μm
　・2022-combは焦点深度合成写真です。