バシラリア亜綱(Bacillariophycidae)のうち、目、科、属レベルで同定できなかった分類群を紹介します。
このページで紹介する分類群は、主に以下の特徴を持ちます。
・殻面は細長い楕円形またはひし形である。
・縦溝は殻面中央を走る。
・両殻縁と軸域の間に長軸方向に走る無紋域が存在し、両無紋域は殻中心で繋がり、H字形となる。
この分類群はリレラ目リレラ科リレラ属、もしくはナビクラ目セラフォラ科ファラシア属と考えられますが、
両属の同定は光学顕微鏡下では困難であるため、バシラリア亜綱不明分類群のページて掲載します。
この分類群は海水域(日本海(山口県北部)、瀬戸内海(大阪府南部))で認められました。
バシラリア亜綱不明・未同定分類群01
Bacillariophycidae ordo incertae sedis
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*分類群の同定につきましては、ご同定や分類群変更等に対応できていない場合があります。
ご了承ください。
参考文献;
・Round, F. E., Crawford, R. M., and Mann, D. G., 1990. The diatoms, CAMBRIDGE.
製作者:NaCl & Au
タイプ2
・大型で、殻面はひし形である。
・殻縁と軸域間の無紋域は極めて幅が広く、中心域によって接続し、焦点深度によっては
胞紋列が認められる。
バシラリア亜綱不明分類群 01-04 (Bacillariophycidae)
殻長;103.0μm
殻幅;38.7μm
条線密度;14-15.5/10μm
胞紋密度;19-20/10μm
特徴;無紋域は非常に広く、軸側縁辺は軸域に平行、殻縁側縁辺は殻縁に
平行の軸域側を底辺にした二等辺三角形である。
無紋域は殻端には達しない。
無紋域内は焦点深度によっては長軸方向に走る胞紋列が3列認められる
(1506b)。
条線は胞紋列を伴い、無紋域と殻縁の間の条線は殻を通して放散状に
配列し、その密度はほぼ一定である。
軸域は狭く、畝状に隆起し、殻中央をまっすぐに走る。
縦溝は殻端側では同方向に小さく曲がり殻蓋へと続く。
殻端には短い擬隔壁または隔壁が認められる(1506b)。
・採取地;山口県北部深川湾(日本海)
・封入剤;カナダバルサム
・撮影倍率;×1000
・スケールバーは10μm
バシラリア亜綱不明分類群 01-03 (Bacillariophycidae)
殻長;35.1μm
殻幅;12.5μm
条線密度;20.5-22/10μm
特徴;条線は軸域と殻縁の間の長軸方向に走る無紋域によって中断され、
無紋域と殻縁の間で放散状に、軸域と無紋域の間では平行に配列する。
軸域は狭く、殻中央をまっすぐに走る。
縦溝は殻中心側端部は明瞭な孔を作って終わり、殻端側では同方向に曲
がって殻蓋へと続く。
・採取地;大阪府南部淡輪海水浴場(瀬戸内海)
・封入剤;カナダバルサム
・撮影倍率;×1000
・スケールバーは10μm
バシラリア亜綱不明分類群 01-02 (Bacillariophycidae)
殻長;31.1μm
殻幅;10.8μm
条線密度;16.5-19/10μm
胞紋密度;20-25.5/10μm
特徴;条線は軸域と殻縁の間の長軸方向に走る無紋域
によって中断され、無紋域と殻縁の間で放散状に、軸域と無紋域の間では
平行に配列する。
条線密度は殻端に行くに従い細かくなる。
条線は胞紋列を伴う。
軸域は狭く、殻中央をまっすぐに走る。
縦溝は殻中心側端部は明瞭な孔を作って終わり、殻端側では同方向に曲
がって殻蓋へと続く。
・採取地;山口県北部深川湾(日本海)
・封入剤;カナダバルサム
・撮影倍率;×1000
・スケールバーは10μm
ページ作成および更新情報
作成日:2017.09.30
最終更新:2017.09.30
バシラリア亜綱不明分類群 01-01 (Bacillariophycidae)
殻長;24.8μm
殻幅;9.1μm
条線密度;19-21/10μm
特徴;条線は軸域と殻縁の間の長軸方向に走る無紋域
によって中断され、無紋域と殻縁の間で放散状に、軸域と無紋域の間では
平行に配列する。
軸域は狭く、殻中央をまっすぐに走る。
縦溝は殻中心側端部は明瞭な孔を作って終わり、殻端側では同方向に曲
がって殻蓋へと続く。
・採取地;大阪府南部淡輪海水浴場(瀬戸内海)
・封入剤;カナダバルサム
・撮影倍率;×1000
・スケールバーは10μm
タイプ1
・殻面は細長い楕円形で殻端は楔形である。
・殻縁と軸域の間には幅の狭い無紋域が長軸方向に伸び、中心域に寄って殻中心で接続する。
・無紋域は殻端付近では緩やかに軸域側に曲がり、幅が徐々に狭まる。