ジャイロシグマ属Top

　ジャイロシグマ属 04-01 (Gyrosigma sp.)
　（個別のページはありません）
　殻長；153.0μm
　殻幅；17.7μm
　条線密度；殻横断方向 13.5-14/10μm　
　　　　　　殻縦断方向 16.5-20.5/10μm
　特徴；殻面は線側で、殻端では片側殻縁のみ外側に湾曲し、他方の
　　殻縁は直線のままである。
　　殻端は楔型で、両殻端は互いに反対側に曲がる。
　　両殻縁は平行である。
　　条線は殻横断方向、縦断方向に伸び、縦断方向の条線密度がより
　　細かい。
　　条線は中心域を中心に若干ゆがむ。
　　縦溝は殻中央をまっすぐに走り、殻端では直線状の殻縁側に徐々
　　に寄っていく。
　　縦溝の殻中心側端部は互いに反対側に曲がって終わる。
　　中心域は縦長で、中心側縦溝端部間に存在する。
　・採取地；和歌山県北部和歌浦湾（瀬戸内海）
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000　
　・スケールバーは10μm

　このページでは、バシラリア亜綱(Bacillariophycidae) ナビクラ目(Naviculales) プレウロシグマ科
　(Pleurosigmataceae) ジャイロシグマ属(Gyrosigma) の画像を紹介します。
　ジャイロシグマ属は淡水域に一般的な珪藻で、汽水域や海水域にも生息します。原則的に泥表面に
　付着しています。
　ジャイロシグマ属はプレウロシグマ属と同じような殻の形と縦溝の様相を持ちますが、光学顕微鏡下
　では条線の様相で区別できます。
　殻面は線形から披針形で、S字形に曲がります。条線は殻を横断する方向と縦断する方向に走ります。
　縦溝は殻形同様にS字形でおおむね殻中央を走ります。
　縦溝端部の殻は肥厚化し、中心側端部付近では中心域周囲に線状の畝が認められます。

参考文献；
　・Round, F. E., Crawford, R. M., and Mann, D. G., 1990. The diatoms, CAMBRIDGE.
　・田中正明, 2002. 日本淡水産動植物プランクトン図鑑, 名古屋大学出版会.
　・渡辺仁治, 2005. 淡水珪藻生態図鑑, 内田老鶴圃.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　製作者：NaCl & Au

　ジャイロシグマ属 02　(Gyrosigma sp.)
　特徴；殻面は細長い披針形で、殻全体はS字形に湾曲する。
　　殻端で細長く伸びる嘴形である。
　　条線は殻を横断する方向と殻を縦断する方向に伸び、後者の方が条線
　　密度が細かい。
　　縦溝は殻面より緩くS字形に湾曲する。
　　淡水域に見られる。
　・スケールバーは10μm

　ジャイロシグマ属 01　(Gyrosigma sp.)
　特徴；殻面は細長い楕円形、または太い線形で、両殻端は互いに反対側に
　　緩やかに湾曲する。
　　殻端で殻縁は片側は直線状、他方は弧状に湾曲する。
　　長軸方向に伸びる条線は殻中心付近で殻縁側に湾曲する。
　　縦溝の殻中心側端部は互いに反対側に曲がって終わる。
　　中心域は縦長の楕円形である。
　　淡水域と汽水域に見られる。
　・スケールバーは10μm

　ジャイロシグマ属 03　(Gyrosigma sp.)
　特徴；殻面は披針形で、殻全体はS字形に湾曲する。
　　殻端で楔形で、両殻縁は共に湾曲する。
　　条線は殻を横断する方向と殻を縦断する方向に伸び、両者の条線密度は同程度
　　である。
　　殻中心付近で縦方向に走る条線は殻縁側に膨らむように乱れる。
　　淡水域に見られる。
　・スケールバーは10μm