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バシラリア亜綱(Bacillariophycidae) タラシオフィサ目(Thalassiophysales) カテヌラ科(Catenulaceae)
アンフォラ属(Amphora) のうち、主に以下の特徴を持つ分類群を掲載します。
・殻面は背腹性を持ち、背側・腹側ともに同方向に湾曲する三日月形である。
・殻全体の形は楕円形で、端部は切り取ったように平坦である。
・条線密度は粗い。
・縦溝は腹側殻縁寄りを走り、湾曲する。
この分類群はKrammer＆Lange-Bertalot(1999)のAmphora libycaと特徴が一致します。
これらの分類群は、現生では淡水域（河川（北海道東部））、汽水域（茨城県中部））で、化石では泥
炭層で認められました。
参考文献；
・Krammer, K. and Lange-Bertalot, H., 1999. Susswasserflora von Mitteleuropa,
Bacillariophyceae1.
Spektrum AKADEMISCHER VERLAG.
・Round, F. E., Crawford, R. M., and Mann, D. G., 1990. The diatoms, CAMBRIDGE.
製作者：NaCl & Au
＊分類群の同定につきましては、ご同定や分類群変更等に対応できていない場合があります。
ご了承ください。
アンフォラ属 F01-01 (Amphora libyca Ehrenberg)
殻長；31.7μm
殻幅；殻面 5.7μm, 殻帯面 14.7μm
条線密度；腹側 13-14/10μm 背側 13.5-14/10μm
特徴；殻面の腹側殻縁は直線状、背側殻縁は膨出する三日月形で、
殻端は引っ張り出されて尖り、わずかに腹側に曲がる。
殻帯面は楕円形で、端部は切り取ったように平らになり、中間帯は欠如する(1211c)。
条線は背側では殻中心では平行、殻端では放散状に配列し、腹側では殻中心付近では放散状に、殻端
付近では収れん状に配列する。
条線は横長の胞紋からなる胞紋列を1列伴う。
軸域は非常に狭い。
縦溝は腹側殻縁寄りを弱い弧状に曲がりながら走り、殻中心側端部は背側に曲がる(1211b)。
縦溝の殻中心側端部間には小さく明瞭な中心結節が存在する。
中心域は腹側では小さい縦長の四角形、背側では殻縁に向かって広がる。
・採取地；群馬県南部1（泥炭層）
・封入剤；カナダバルサム
・撮影倍率；×1000
・スケールバーは10μm
アンフォラ属 01-03 (Amphora libyca Ehrenberg)
殻長；30.2μm
殻幅；7.0-7.7μm
条線密度；腹側 11-13.5/10μm 背側 12-13/10μm
特徴；殻面の腹側殻縁はわずかに凹入し、背側殻縁は膨出する三日月形で、
殻端は尖らず丸まる。
条線は背側では平行に配列し、腹側では殻中心付近では放散状に、殻端
付近では収れん状に配列し、その変化は明瞭である。
軸域は狭い。
縦溝は殻中心から殻端にかけておおむね腹側殻縁と平行に走り、殻端付近
で背側殻縁に達する。
縦溝は殻中心中心付近で腹側に寄った後に背側に曲がって終わる。
中心域は腹側では長軸方向に細長く伸び、背側は軸域と背側殻縁の間に
条線を中断する小さな四角形という形で存在する。
・採取地；茨城県中部涸沼（汽水域）
・封入剤；カナダバルサム
・撮影倍率；×1000
・スケールバーは10μm
アンフォラ属01
Amphora libyca
アンフォラ属 01-02 (Amphora libyca Ehrenberg)
殻長；28.1μm
殻幅；6.2μm
条線密度；腹側 11.5-13/10μm 背側 12.5-14/10μm
特徴；殻面の腹側殻縁はわずかに凹入し、背側殻縁は膨出する三日月形で、
殻端は尖らず丸まる。
条線はおおむね平行に配列し、腹側の殻端付近は収れん状となる。
軸域は狭い。
縦溝は腹側殻縁寄りを走り、殻端から殻中心側端部にかけて殻形と同じ
側に弱く弧状に曲がり、殻中心側端部は背側に頭をもたげる。
中心域は腹側では長軸方向に細長く伸び、背側は軸域と背側殻縁の間に
条線を中断する形で無紋域としてが存在する。
・採取地；茨城県中部涸沼（汽水域）
・封入剤；カナダバルサム
・撮影倍率；×1000
・スケールバーは10μm
ページ作成および更新情報
作成日：2017.09.30
最終更新：2020.04.24 統合
