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 カビヌラ属 F04-01
 (Cavinula cocconeiformis (W. Gregory ex Greville) Mann&Stickle)

 殻長;15.3μm
 殻幅;9.8μm
 条線密度;殻中心付近 24-26/10μm
 特徴;殻面は幅の広い楕円形で、殻端は鈍く尖り、末端は幅広く丸まる。
  条線は殻を通して放散状に配列し、殻中心付近では殻縁から短い条線が割り込む。
  条線は殻中心付近を除いてはかろうじて観察できる程度に不明瞭である。
  胞紋は光学顕微鏡下では見分けることが困難である。
  軸域は狭く、畝状に隆起し、わずかに殻端に行くに従いその幅が狭まる。
  中心域と軸域との境界ははっきりしないが、殻中心には殻が肥厚化する中心結節が
  存在する。
  縦溝は真直ぐで、殻中心側端部は孔を作り、両端部間はやや離れている。
  以上の特徴は、Round et al.(1990)のCavinula属と一致する。
  さらに、これらの特徴は渡辺(2005)・Krammer&Lange-Bertalot(1999)の
  Navicula cocconeiformisと一致する。
  N. cocconeiformisは同種異名にCavinula cocconeiformisを持つ。
  このサイトでは後者のC. cocconeiformisを使用する。
 ・採取地;北海道東部2(湖成層)
 ・封入剤;カナダバルサム
 ・撮影倍率;×1000 
 ・スケールバーは10μm
 *分類群の同定につきましては、ご同定や分類群変更等に対応できていない場合があります。
  ご了承ください。

参考文献;
 ・Krammer, K. and Lange-Bertalot, H., 1999. Susswasserflora von Mitteleuropa, Bacillariophyceae1.
  Spektrum AKADEMISCHER VERLAG.
 ・Round, F. E., Crawford, R. M., and Mann, D. G., 1990. The diatoms, CAMBRIDGE.
 ・渡辺仁治, 2005. 淡水珪藻生態図鑑, 内田老鶴圃.


                                            製作者:NaCl & Au
Cavinula cocconeiformis
ページ作成および更新情報
 作成日:2020.03.18
 
最終更新:2020.03.18 NEW
 カビヌラ属04
 Cavinula cocconeiformis

化石標本


  バシラリア亜綱(Bacillariophycidae) ナビクラ目(Naviculales) カビヌラ科(Cavinulaceae) カビヌラ属(Cavinula)
 のうち、C. cocconeiformisを掲載します。この分類群は主に以下の特徴を持ちます。
 ・幅の広い楕円形で、殻端は鈍く尖り、末端は幅広く丸まる。
 ・条線は殻を通して放散状で、その密度は非常に細かく、胞紋は光学顕微鏡下では認識できない。
 ・縦溝の殻中心側端部は孔を作り、両端部はやや離れている。
  これらの分類群は湖成層(北海道東部)から産出しました。
Cavinula cocconeiformis
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