ディプロネイス属03

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珪藻綱
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バシラリア亜綱
　リレラ目
　　リレラ科
　　・リレラ属(Lyrella)
　マストグロイア目
　　マストグロイア科
　　・マストグロイア属
　　・アネウマスツス属
　キンベラ目
　　ロイコスフェニア科
　　・ロイコスフェニア属
　　・カンピロピキシス属
　　・ゴンフォセプタツム属
　　ロイコスフェニア科不明分類群
　　キンベラ科
　　・プラコネイス属
　　・キンベラ属
　　・キンボプレウラ属
　　・エンキオネマ属
　　ゴンフォネマ科
　　・ゴンフォネマ属
　　・ゴンフォネイス属
　　・レイメリア属
　キンベラ目不明分類群
　アクナンテス目
　　アクナンテス科
　　・アクナンテス属
　　・グリビクツィア属
　　アクナンシディウム科
　　・アクナンシディウム属
　　ココネイス科
　　・ココネイス属
　アクナンテス目不明分類群
　ナビクラ目
　　ベルケレヤ科
　　・パルリべルス属
　　カビヌラ科
　　・カビヌラ属
　　ディアデスミス科
　　・ルチコラ属
　　アンフィプレウラ科
　　・アンフィプレウラ属
　　・フルスツリア属
　　ネイディウム科
　　・ネイディウム属
　　セラフォラ科
　　・セラフォラ属
　　ピヌラリア科
　　・ピヌラリア属
　　・カロネイス属
　　・ディアトメラ属
　　ディプロネイス科
　　・ディプロネイス属
　　　珪藻統合01(Diploneis sp.)
　　　02(D. finnica)
　　　珪藻統合03(Diploneis sp.)
　　　珪藻統合04(D. smithii)
　　　05(Diploneis sp.)
　　　珪藻統合06(Diploneis sp.)
　　　07(Diploneis sp.)
　　　09(Diploneis sp.)
　　ナビクラ科
　　・ナビクラ属
　　・トラキネイス属
　　・セミナビス属
　　・ハスレア属
　　・ゲイスレリア属
　　・ヒポドンタ属
　　プレウロシグマ科
　　・プレウロシグマ属
　　・ジャイロシグマ属
　　プレウロシグマ科不明分類群
　　プラジオトロピス科
　　・プラジオトロピス属
　　スタウロネイス科
　　・スタウロネイス属
　　・クラティクラ属
　ナビクラ目不明分類群
　　　02
　　　03
　　　04
　　　05
　　　06
　タラシオフィサ目
　　カテヌラ科
　　・アンフォラ属
　バシラリア目
　　バシラリア科
　　・バシラリア属
　　・ハンチア属(Hantzschia)
　　・プサモディクチオン属
　　・トリブリオネラ属
　　・ニッチア属
　　・シュードニッチア属
　　バシラリア科不明分類群
　ロパロディア目
　　ロパロディア科
　　・エピセミア属
　　・ロパロディア属(Rhopalodia)
　スリレラ目
　　スリレラ科
　　・エントモネイス属
　　・ペトロディクチオン属
　　・プラジオディスクス属
　　・スリレラ属
　　・カンピロディスクス属
　　・キマトプレウラ属
バシラリア亜綱不明分類群
　　　01
　　　02
　　　03
　　　04
　　　05

　タラシオシラ亜綱
　コシノディスクス亜綱
　ビドゥルフィア亜綱
　リソデスミウム亜綱
　キマトシラ亜綱
　リゾソレニア亜綱
　キートケロス亜綱
　フラジラリア亜綱
　ユーノティア亜綱
　珪藻綱不明分類群

　化石珪藻及び珪藻に
　　　　　関する専門用語

　ディプロネイス属 F03-03　(Diploneis sp.)

　殻長；38.7μm
　殻幅；16.2μm
　条線密度；10-11.5/10μm
　胞紋密度；21.5-25.5/10μm
　特徴；殻面は細長い楕円形で、殻端は尖らずに丸まり、殻中心はわずかに膨ら
　　むように見える。
　　条線は殻を通して放散状に配列し、殻端に行くに従いより強く放散状となる。
　　条線の両脇には1列ずつ胞紋列が存在する(1151a)。
　　縦溝は線状で、両脇を線状の畝で挟まれたわだち内を走る。
　　縦溝わだちの両脇には幅の狭い溝のような構造が走り、その幅は殻端付近で
　　狭まり、殻中心付近で中心結節により殻縁側に大きく湾曲する(1151a)。
　　これらの溝のような構造内には胞紋列の延長線上に1つの孔がある。
　　中心結節は比較的大きい楕円形で、長軸側は縦溝端部に食い込まれ、H字型
　　になる。
　　以上の特徴は、Krammer＆Lange-Bertalot（1999)のDiploneis subovalisと
　　一致する点が多いが、この標本は胞紋密度がより細かい点で異なる。
　・採取地；群馬県南部1(泥炭層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000　
　・スケールバーは10μm

　ディプロネイス属 03-02　(Diploneis sp.)

　殻長；57.2μm
　殻幅；25.0μm
　条線密度；9.5-11/10μm
　胞紋密度；10-11/10μm
　特徴；条線は殻を通して放散状に配列する。
　　条線は軸域両脇の溝様構造にまで伸びる。
　　胞紋は四角形で、軸域両脇の溝様構造内の胞紋は円形である。
　　軸域は非常に狭くほとんどないように見える。
　　軸域両脇には線状の溝様構造が存在し、殻端でその幅は狭まる。
　　縦溝は殻中心側端部は孔を作って終わる。
　　中心域は円形で非常に大きく、長軸方向から縦溝の端部が若干食い込む。
　・採取地；北海道東部釧路川
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000　
　・スケールバーは10μm

　ディプロネイス属 F03-04　(Diploneis subovalis?)

　殻長；22.1μm
　殻幅；11.5μm
　条線密度；12.5-13.5/10μm
　胞紋密度；22-25/10μm
　特徴；殻面は楕円形で、殻端は尖らずに丸まる。
　　条線は殻を通して放散状に配列し、殻端に行くに従いより強く放散状となる。
　　条線の両脇には1列ずつ胞紋列が存在する。
　　縦溝は線状で、殻中心側端部は明瞭な孔を作り、殻端側端部は同方向に
　　曲がる。
　　縦溝は両脇を線状の畝で挟まれたわだち内を走る。
　　縦溝わだちの両脇には幅の狭い溝のような構造が走り、その幅は殻端付近で
　　狭まり、殻中心付近で中心結節により殻縁側に大きく湾曲する。
　　これらの溝のような構造内には胞紋列の延長線上に1つの孔がある。
　　中心結節の長軸側は縦溝端部に食い込まれ、H字型になる。
　　以上の特徴は、Krammer＆Lange-Bertalot（1999)と渡辺(2005)のDiploneis
　　subovalisと一致する点が多い。
　・採取地；群馬県南部1(泥炭層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000　
　・スケールバーは10μm

　ディプロネイス属 F03-01　(Diploneis sp.)

　殻長；26.1μm
　殻幅；11.9μm
　条線密度；15-19/10μm
　胞紋密度；20-22.5/10μm
　特徴；条線は殻を通して放散状に配列し、その密度は殻端に行くに従い密になる。
　　条線には1列の胞紋列が存在する。
　　縦溝は線状で、両脇を線状の畝で挟まれたやや幅の広いわだち内を走る。
　　縦溝わだちの両脇には幅の狭い溝のような構造が走り、その幅は殻端付近で狭まり、殻中心付近で中心結節に
　　より殻縁側に大きく湾曲する(1227a)。
　　これらの溝のような構造内まで胞紋列は伸びているように見える。
　　中心結節は非常に大きく、円形で、長軸側は縦溝により食い込まれる。
　　以上の特徴は、Krammer＆Lange-Bertalot（1999)のDiploneis ovalisと一致する点が多いが、この標本は
　　胞紋密度がより細かい点で異なる。
　・採取地；群馬県南部1(泥炭層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000　
　・スケールバーは10μm

　ディプロネイス属 F03-02　(Diploneis sp.)

　殻長；37.0μm
　殻幅；16.4μm
　条線密度；13-14.5/10μm
　胞紋密度；22.5-24.5/10μm
　特徴；条線は殻を通して放散状に配列し、殻端に行くに従いより強く放散状となる。
　　条線の両脇には1列ずつ胞紋列が存在し、光学顕微鏡下では隣り合う胞紋列の胞紋は互い違いに
　　配列するように見える。
　　縦溝は線状で、両脇を線状の畝で挟まれた比較的幅の広いわだち内を走る。
　　縦溝わだちの両脇には幅の狭い溝のような構造が走り、その幅は殻端付近で狭まり、殻中心付近で
　　中心結節により殻縁側に大きく湾曲する(1145b)。
　　これらの溝のような構造内まで胞紋列は伸びているように見える。
　　中心結節は比較的大きく、やや縦長の円形、長軸側は縦溝により食い込まれる。
　　以上の特徴は、Krammer＆Lange-Bertalot（1999)のDiploneis subovalisと一致する点が多いが、
　　この標本は胞紋密度がより細かい点で異なる。
　・採取地；群馬県南部1(泥炭層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000　
　・スケールバーは10μm

　バシラリア亜綱(Bacillariophycidae) ナビクラ目(Naviculales) ディプロネイス科(Diploneidaceae)
　ディプロネイス属(Diploneis) のうち、主に以下の特徴を持つ分類群を掲載します。
　・殻面は楕円形で、殻縁は丸みを帯びる。
　・条線は1列の胞紋列からなり、殻を通して放散状に配列する。
　・軸域と中心域の両脇には幅の狭い溝のような構造が存在する。
　・中心域は円形で大きい。
　これらの分類群は淡水域（河川（北海道東部・埼玉県西部））で認められました。

参考文献；
　・Krammer, K. and Lange-Bertalot, H., 1999. Susswasserflora von Mitteleuropa, Bacillariophyceae1.
　　Spektrum AKADEMISCHER VERLAG.
　・Round, F. E., Crawford, R. M., and Mann, D. G., 1990. The diatoms, CAMBRIDGE.
　・渡辺仁治, 2005. 淡水珪藻生態図鑑, 内田老鶴圃.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　製作者：NaCl & Au