Since 2005/9 Copyright 2017 ねこのしっぽラボ
ゴンフォネマ属 11-01
(Gomphonema truncatum Ehrenberg)
殻長;42.0μm
殻幅;殻中心 11.5μm
条線密度;10.5-14.5/10μm
胞紋密度;22-24/10μm
特徴;殻面は殻中心と幅が広い殻端で膨出する。
殻面は殻幅が広い殻端近くで括れ、殻中心から殻幅が狭い殻端に向けて嘴形に
幅が狭くなり、両末端は丸みを帯びる。
条線は殻中心と殻端の中間付近は平行に配列し、殻中心と殻端付近は放散状に
配列する。
殻幅が狭い殻端の末端部は条線は認められない。
軸域はやや狭く、殻中央をまっすぐに走る。
縦溝は軸域内を若干蛇行しながら走り、外裂溝と内裂溝の位置がずれる。
縦溝の殻中心側端部は孔を作り遊離点側に頭をもたげて終わる。
中心域は横長で、殻縁側は長短交互に配列する条線に囲まれる。
中心域の片側殻縁寄りには1個の孔(遊離点)が存在する。
渡辺(2005)のGomphonema truncatumと特徴が一致する。
・採取地;北海道東部釧路川
・封入剤;カナダバルサム
・撮影倍率;×1000
・スケールバーは10μm
ゴンフォネマ属 11-03 (Gomphonema truncatum Ehrenberg)
殻長;37.3μm
殻幅;殻中心 10.1μm
条線密度;9.5-11.5/10μm
特徴;殻面は殻中心と幅が広い殻端でやや強く膨出する。
殻面は殻幅が広い殻端近くで括れ、殻中心から殻幅が狭い殻端に向けて嘴形に幅が狭く
なり、両末端は丸みを帯びる。
条線は殻中心と殻端の中間付近は平行に配列し、殻中心と殻端付近は放散状に配列し、
特に幅が広い殻端の末端部では軸域端部を取り囲むように放散状に配列する。
軸域はやや狭く、殻中央をまっすぐに走る。
縦溝は外裂溝と内裂溝の位置がずれる。
縦溝の殻中心側端部は孔を作り遊離点側に頭をもたげて終わる。
中心域は横長で、中心域の片側殻縁寄りには1個の孔(遊離点)が存在する。
渡辺(2005)のGomphonema truncatumと特徴が一致する。
・採取地;群馬県南部温井川
・封入剤;カナダバルサム
・撮影倍率;×1000
・スケールバーは10μm
ゴンフォネマ属 11-02
(Gomphonema truncatum Ehrenberg)
殻長;34.0μm
殻幅;殻中心 10.6μm
条線密度;12.5-14/10μm
胞紋密度;18-22/10μm
特徴;殻面は殻中心と幅が広い殻端で膨出する。
殻面は殻幅が広い殻端近くで括れ、殻中心から殻幅が狭い殻端に向けて嘴形に
幅が狭くなり、両末端は丸みを帯びる。
条線は殻中心と殻端の中間付近は平行に配列し、殻中心と殻端付近は放散状
に配列する。
軸域はやや狭く、殻中央をまっすぐに走る。
縦溝は外裂溝と内裂溝の位置がずれる。
縦溝の殻中心側端部は孔を作り遊離点側に頭をもたげて終わる。
中心域は横長で、中心域の片側殻縁寄りには1個の孔(遊離点)が存在する。
渡辺(2005)のGomphonema truncatumと特徴が一致する。
・採取地;埼玉県西部荒川
・封入剤;カナダバルサム
・撮影倍率;×1000
・スケールバーは10μm
バシラリア亜綱(Bacillariophycidae) キンベラ目(Cymbellales) ゴンフォネマ科(Gomphonemataceae)
ゴンフォネマ属(Gomphonema)のうち、主に以下の特徴を持つ分類群を掲載します。
・殻面は1か所圧縮し、1-2か所膨出する上下非対称である。
・縦溝は軸域内を蛇行する。
・中心域はやや広い。
これらの分類群は淡水域(河川(北海道東部・群馬県南部・埼玉県西部))で見られます。
ゴンフォネマ属 11-04
(Gomphonema sp.)
殻長;32.4μm
殻幅;14.0μm
条線密度;10.5-13.5/10μm
特徴;殻面は殻中心と幅が広い殻端で膨出する。
殻面は殻幅が広い殻端近くで若干括れ、殻中心から殻幅が狭い殻端に向け
て嘴形に幅が狭くな
り、両末端は丸みを帯びる。
条線はおおむね平行に配列し、殻中心と殻幅の広い殻端との中間付近のみ
平行に配列である。
幅が広い殻端の末端部では軸域端部を取り囲むように放散状に配列する。
条線密度は殻幅が狭い殻端で細かくなる。
軸域はやや狭く、殻中央をまっすぐに走る。
縦溝は外裂溝と内裂溝の位置がずれる。
縦溝の殻中心側端部は孔を作り遊離点側に頭をもたげて終わる。
中心域の片側殻縁寄りには1個の孔(遊離点)が存在する。
渡辺(2005)のGomphonema palaと特徴が類似するが、この種は括れが
無いのに対し、この標本は若干くびれが存在する点で異なる。
また、Krammer&Lange-Bertalot(1997)ではこの標本の形態の標本を
Gomphonema truncatumに含めている。
・採取地;北海道東部釧路川
・封入剤;カナダバルサム
・撮影倍率;×1000
・スケールバーは10μm
参考文献;
・Krammer, K. and Lange-Bertalot, H., 1997. Susswasserflora von Mitteleuropa,
Bacillariophyceae1.
Spektrum AKADEMISCHER VERLAG.
・Round, F. E., Crawford, R. M., and Mann, D. G., 1990. The diatoms, CAMBRIDGE.
・渡辺仁治, 2005. 淡水珪藻生態図鑑, 内田老鶴圃.
製作者:NaCl & Au
ページ作成および更新情報
作成日:2017.09.30
最終更新:2017.09.30
ゴンフォネマ属11
Gomphonema sp.(truncatum or pala?)
タイプ2 (Gomphonema sp.)
・殻面はずんぐりした形で、殻幅は殻幅が広い殻端よりも殻中心の方が明らかに広い。
*分類群の同定につきましては、ご同定や分類群変更等に対応できていない場合があります。
ご了承ください。
タイプ1 (Gomphonema trancatum)
・殻中心と幅が広い殻端の殻幅がほぼ同じくらいである。