アクナンシディウム属02

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珪藻綱
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バシラリア亜綱
　リレラ目
　　リレラ科
　　・リレラ属(Lyrella)
　マストグロイア目
　　マストグロイア科
　　・マストグロイア属
　　・アネウマスツス属
　キンベラ目
　　ロイコスフェニア科
　　・ロイコスフェニア属
　　・カンピロピキシス属
　　・ゴンフォセプタツム属
　　ロイコスフェニア科不明分類群
　　キンベラ科
　　・プラコネイス属
　　・キンベラ属
　　・キンボプレウラ属
　　・エンキオネマ属
　　ゴンフォネマ科
　　・ゴンフォネマ属
　　・ゴンフォネイス属
　　・レイメリア属
　キンベラ目不明分類群
　アクナンテス目
　　アクナンテス科
　　・アクナンテス属
　　・グリビクツィア属
　　アクナンシディウム科
　　・アクナンシディウム属
　　　01(Achnanthidium sp.)
　　　02(A.delicatulum)
　　　珪藻統合03(A.exiguum)
　　　04(A.hungaricum)
　　　05(A.altergracilis)
　　　06(A.jaksonii)
　　　07(Achnanthidium sp.)
　　　08(A.lanceolatum)
　　　11(A. joursacense?)
　　　12(A. peragalli?)
　　ココネイス科
　　・ココネイス属
　アクナンテス目不明分類群
　　　01
　　　02
　　　03
　　　04
　　　05
　ナビクラ目
　　ベルケレヤ科
　　・パルリべルス属
　　カビヌラ科
　　・カビヌラ属
　　ディアデスミス科
　　・ルチコラ属
　　アンフィプレウラ科
　　・アンフィプレウラ属
　　・フルスツリア属
　　ネイディウム科
　　・ネイディウム属
　　セラフォラ科
　　・セラフォラ属
　　ピヌラリア科
　　・ピヌラリア属
　　・カロネイス属
　　・ディアトメラ属
　　ディプロネイス科
　　・ディプロネイス属
　　ナビクラ科
　　・ナビクラ属
　　・トラキネイス属
　　・セミナビス属
　　・ハスレア属
　　・ゲイスレリア属
　　・ヒポドンタ属
　　プレウロシグマ科
　　・プレウロシグマ属
　　・ジャイロシグマ属
　　プレウロシグマ科不明分類群
　　プラジオトロピス科
　　・プラジオトロピス属
　　スタウロネイス科
　　・スタウロネイス属
　　・クラティクラ属
　ナビクラ目不明分類群
　タラシオフィサ目
　　カテヌラ科
　　・アンフォラ属
　バシラリア目
　　バシラリア科
　　・バシラリア属
　　・プサモディクチオン属
　　・トリブリオネラ属
　　・ニッチア属
　　・シュードニッチア属
　　バシラリア科不明分類群
　ロパロディア目
　　ロパロディア科
　　・エピセミア属
　　・ロパロディア属(Rhopalodia)
　スリレラ目
　　スリレラ科
　　・エントモネイス属
　　・ペトロディクチオン属
　　・プラジオディスクス属
　　・スリレラ属
　　・カンピロディスクス属
　　・キマトプレウラ属
バシラリア亜綱不明分類群
　　　01
　　　02
　　　03
　　　04
　　　05

　タラシオシラ亜綱
　コシノディスクス亜綱
　ビドゥルフィア亜綱
　リソデスミウム亜綱
　キマトシラ亜綱
　リゾソレニア亜綱
　キートケロス亜綱
　フラジラリア亜綱
　ユーノティア亜綱
　珪藻綱不明分類群

　化石珪藻及び珪藻に
　　　　　関する専門用語

　バシラリア亜綱(Bacillariophycidae) アクナンテス目(Achnanthales) アクナンシディウム科(Achnanthidiaceae)
　アクナンシディウム属(Achnanthidium) A. delicatulumを掲載します。
　この種は主に以下の特徴を持ちます。
　・殻面は楕円形で、殻端は嘴形、小型の個体では楔形である。
　・殻表面は平坦で、殻面と殻蓋の境界は明瞭である。
　・縦溝殻の中心域は横長でやや狭く、無縦溝殻には無いか、軸域の片側のみ線状のものが存在する場合がある。
　この分類群は田中（2002）のAchnanthes delicatulaと一致し、渡辺（2005）のA. septentrionalis var.subcapitata
　　とも一致します。後者は同種異名にAchnanthidium delicatulumがあります。また、Round et al.(1990)の
　　Achannthidium属と特徴が一致することから、このサイトではAchnanthidium delicatulumを用いています。
　この種は淡水域（河川（群馬県南部、京都府南部））、海域（太平洋（茨城県北部））で認められました。

　アクナンシディウム属 02-01　(Achnanthidium delicatulum Kutzing)

　殻長；18.9μm
　殻幅；7.2μm
　条線密度；縦溝殻 14/10μm　無縦溝殻 14-16/10μm
　特徴；殻面は楕円形で、殻端は太い嘴形に突出し、末端は丸みを帯びる。
　　殻面はおおむね平坦である。
　　条線は縦溝殻では殻を通して放散状に配列し、無縦溝殻はほぼ平行に配列する。
　　軸域は縦溝殻ではやや狭く、軸域は畝状に隆起し、中心付近でわずかに幅が広
　　がる（537a）。
　　無縦溝殻で軸域は線状で狭く、まっすぐに走る（537b）。
　　縦溝は軸域内をまっすぐに走り、殻中心側端部は孔を作って終わり、殻端側は
　　殻末端に達しないように見える。
　　中心域は縦溝殻では横長で軸域と明瞭に区別でき、無縦溝殻では軸域片側に
　　線状の無紋域として認められ、片側殻縁に達する（537bの殻中心左側）。
　・採取地；京都府南部木津川
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000　
　・スケールバーは10μm

　アクナンシディウム属 02-03
　(Achnanthidium delicatulum Kutzing)

　殻長；19.5μm
　殻幅；8.5μm
　条線密度；縦溝殻 13.5-14/10μm　無縦溝殻 13.5-16/10μm
　特徴；殻面は楕円形、殻端は引っ張り出されし、末端は丸るまる。
　　殻面はおおむね平坦である。
　　条線は縦溝殻では殻を通して放散状に配列し、無縦溝殻はほぼ平行に
　　配列する。
　　軸域は縦溝殻では狭く、軸域は畝状に隆起する(574a)。
　　無縦溝殻で軸域は線状で狭く、まっすぐに走る(574b)。
　　縦溝は軸域内をまっすぐに走り、殻中心側端部は孔を作って終わり、殻端
　　側は殻末端に達しないように見える。
　　中心域は縦溝殻では横長で軸域と明瞭に区別でき、無縦溝殻では軸域片
　　側に線状の無紋域として認められ、片側殻縁に達する（574b殻中心左側）。
　・採取地；茨城県北部平磯（太平洋）
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000　
　・スケールバーは10μm

　アクナンシディウム属 02-02
　(Achnanthidium delicatulum Kutzing)

　殻長；18.9μm
　殻幅；8.8μm
　条線密度；縦溝殻 12.5-15/10μm　無縦溝殻 14.5-15.5/10μm
　特徴；殻面は楕円形で、殻端は引っ張り出され、末端は丸まる。
　　殻面はおおむね平坦である。
　　条線は縦溝殻では殻を通して放散状に配列し、無縦溝殻はほぼ平行に
　　配列する。
　　条線密度は縦溝殻は殻端に行くに従い細かくなり、無縦溝殻では殻を
　　通してほぼ変化は無い。
　　軸域は縦溝殻では狭く、軸域は畝状に隆起する（573b）。
　　無縦溝殻で軸域は線状で狭く、まっすぐに走る（573a）。
　　縦溝は軸域内をまっすぐに走り、殻中心側端部は孔を作って終わり、
　　殻端側は殻末端に達しないように見える。
　　中心域は縦溝殻では横長で、無縦溝殻では軸域片側に線状の無紋域
　　として認められ、片側殻縁に達する（573aの殻中心右側）。
　・採取地；茨城県北部平磯（太平洋）
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000　
　・スケールバーは10μm

参考文献；
　・Round, F. E., Crawford, R. M., and Mann, D. G., 1990. The diatoms, CAMBRIDGE.
　・田中正明, 2002. 日本淡水産動植物プランクトン図鑑, 名古屋大学出版会.
　・渡辺仁治, 2005. 淡水珪藻生態図鑑, 内田老鶴圃.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　製作者：NaCl & Au