キンベラ属01
Cymbella lanceolata
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キンベラ属 F01-01 (Cymbella lanceolata (C. Agardh) C. Agardh)
殻長；140.3μm
殻幅；30.5μm
条線密度；腹側 9-13/10μm 背側 8.5-10/10μm
胞紋密度；腹側 13-20.5/10μm 背側 9-20/10μm
特徴；殻面の腹側はほぼ直線状で、殻中心付近でごくわずかに膨れ、背側は弧状に曲がり、殻端は丸まる。
条線は背側腹側ともに殻を通しておおむね放散状に配列し、腹側の殻端のみ平行となる。
条線は殻端では殻縁に垂直に伸びる。
胞紋は円形で1本の条線に1列の胞紋列が伴い、殻端付近で胞紋は縦長になる。
条線密度・胞紋密度ともに殻端に近づくにつれその密度は細かくなる。
軸域は比較的広く、殻中央を走り、殻端の殻内側では縦溝端部の周りを囲むように背側にわずかに曲がる
(1221ｆ)。
縦溝は軸域のほぼ真ん中を走り、中心側端部は孔を作り腹側に頭をもたげて終わり、殻端側端部では殻長軸
方向殻端側に対して60度ほど曲がって殻蓋へと続く。
中心域は楕円形で左右非対称で、腹側に10数個の横長の遊離点が認められる（1221d）。
・採取地；群馬県南部1（泥炭層）
・封入剤；カナダバルサム
・撮影倍率；1221bは×500、1221c・d・fは×1000
・スケールバーは白抜き線50μm、黒線は10μm
バシラリア亜綱(Bacillariophycidae) キンベラ目(Cymbellales) キンベラ科(Cymbellaceae)
キンベラ属(Cymbella) C. lanceolataを掲載します。この種は主に以下の特徴を持ちます。
・大型で、殻面は背腹性を持ち、背側が弧状に曲がり、腹側はほぼ直線状の三日月形である。
・条線は明瞭な胞紋列を伴う。
・縦溝は殻中心側端部は孔を作り、殻端では腹側に曲がった後に120度近く背側に曲がる。
この分類群はKrammer＆Lange-Bertarot（1999）のCymbella lanceolataと特徴が一致します。
これらの分類群は淡水域（湖沼（茨城県南部））で認められました。
参考文献；
・Krammer, K. and Lange-Bertalot, H., 1999. Susswasserflora von Mitteleuropa,
Bacillariophyceae1.
Spektrum AKADEMISCHER VERLAG.
・Round, F. E., Crawford, R. M., and Mann, D. G., 1990. The diatoms, CAMBRIDGE.
・渡辺仁治, 2005. 淡水珪藻生態図鑑, 内田老鶴圃.
製作者：NaCl & Au
ページ作成および更新情報
作成日：2017.09.30
最終更新：2020.02.05 統合
＊分類群の同定につきましては、ご同定や分類群変更等に対応できていない場合があります。
ご了承ください。
キンベラ属 01-01 (Cymbella lanceolata (C. Agardh) C. Agardh)
殻長；118.8μm
殻幅；27.5μm
条線密度；腹側 7-11.5/10μm 背側 5.5-8.5/10μm
胞紋密度；腹側 13.5-15/10μm 背側 11.5-14/10μm
特徴；殻面の腹側はほぼ直線状で、殻中心付近でごくわずかに膨れる。
条線は殻を通して放散状に配列し、その密度は殻端付近と殻中心付
近でやや細かくなる。
腹側殻端では条線は認められない。
軸域はやや広く、殻の真ん中を弧状に湾曲しながら走る。
縦溝は内裂溝と外裂溝の位置がずれる（1660c・d）。
縦溝は殻中心側端部は孔を作り、わずかに腹側に頭をもたげて終わり、
殻端側は一度腹側に曲がった後に約120度背側に曲がり、殻蓋へと
続く（1660c）。
縦溝端部側の殻内側では縦溝が殻端には達しず、縦溝端部の周りは
殻が肥厚化する（1660b-1）。
中心域は左右非対称で、腹側は軸域が若干広がる程度で背側は三角
形に広がる。
中心域背側には三日月形の凹みのような構造が存在する（1660c）。
中心域の腹側には6個の遊離点が認められる。
・採取地；茨城県南部霞ケ浦（海跡湖）
・封入剤；カナダバルサム
・撮影倍率；×1000
・スケールバーは10μm
キンベラ属 F01-02 (Cymbella lanceolata (C. Agardh) C. Agardh)
殻長；209.3μm
殻幅；42.1μm
条線密度；腹側 8.5-11/10μm 背側 7.5-10.5/10μm
胞紋密度；腹側 11-17/10μm 背側 11.5-15.5/10μm
特徴；殻面は背側・腹側ともに同方向に弧状に曲がり、背側はより強く曲がり、腹側殻縁の中心付近はわずかに
膨出する(1218c)。殻端は丸まる。
条線は背側腹側ともにおおむね放散状に配列し、殻端のみ平行に配列する(1218e・h)。
条線は殻端では非常に短く、殻縁に垂直に伸び、縦溝部のみ欠如する(1218h)。
胞紋は円形で、1本の条線に1列の胞紋列が伴う。
条線密度・胞紋密度ともに殻端に近づくにつれその密度は細かくなる。
軸域は比較的広く、殻中央を走り、殻端の殻内側では縦溝端部の周りを囲むように背側に曲がる(1218h)。
縦溝は軸域のほぼ真ん中を走り、中心側端部は孔を作り腹側に頭をもたげて終わり、殻端側端部では殻長軸
方向殻端側に対して60度ほど曲がって殻蓋へと続く。
殻内側端部には小さな隔壁のような構造が認められる(1218f矢印)。
中心域は軸域が若干広がる程度で明瞭でない。
・採取地；群馬県南部1（泥炭層）
・封入剤；カナダバルサム
・撮影倍率；1218cは×500、1218d・e・f・hは×1000
・スケールバーは白抜き線50μm、黒線は10μm
