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作成日：2017.09.30
最終更新：2020.03.01 統合
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バシラリア亜綱(Bacillariophycidae) アクナンテス目(Achnanthales) アクナンテス科(Achnanthaceae)
アクナンテス属(Achnanthes) A. coarctataを掲載します。この種は主に以下の特徴を持ちます。
・殻面は披針形で、両殻縁は殻中心が緩やかに括れる。
・両殻端は太い嘴形で、末端は丸みを帯びる。
・条線は縦溝殻と無縦溝殻で配列が異なる。
これらの特徴は渡辺（2005）のAchnanthes coarctataと一致します。
これらの分類群は淡水域（河川（埼玉県西部））で認められました。
アクナンテス属 03-02 (Achnanthes coarctata (Brebisson) Grunow)
殻長；31.4μm
殻幅；7.7μm
条線密度；両殻共13/10μm
胞紋密度；両殻共16/10μm
特徴；殻縁は縦溝殻では中心域の部分がわずかに括れ、無縦溝殻では殻中心付近の
両殻縁がほぼ平行となる。
両殻とも殻縁は丸みを帯びる。
縦溝殻の条線は円形の胞紋からなる胞紋列を1列伴い、殻を通して放散状に配列する。
無縦溝殻の条線は平行に配列し、殻端付近では湾曲し、殻末端に近いほど強く曲が
る。
軸域はやや狭く、縦溝殻では殻中央を走り、無縦溝殻では片側殻縁に沿って走る。
縦溝は殻末端を経て殻蓋へと続く。
中心域は縦溝殻では幅のやや広い帯状で、両殻縁に達し、無縦溝殻では無い。
・採取地；埼玉県西部荒川
・封入剤；カナダバルサム
・撮影倍率；×1000
・スケールバーは10μm
アクナンテス属 03-01 (Achnanthes coarctata (Brebisson) Grunow)
殻長；29.2μm
殻幅；7.6μm
条線密度；縦溝殻 13-14/10μm
胞紋密度；14/10μm
特徴；この標本は縦溝殻のみである。
殻縁は帯状の中心域の部分で括れる。
条線は円形の胞紋からなる胞紋列を1列伴い、殻を通して放散状に配列する。
縦溝は殻末端を経て殻蓋へと続く。
中心域は幅のやや広い帯状で、両殻縁に達する。
・採取地；埼玉県西部荒川
・封入剤；カナダバルサム
・撮影倍率；×1000
・スケールバーは10μm
アクナンテス属F03-01 (Achnanthes coarctata (Brebisson) Grunow)
特徴；この標本は無縦溝殻のみである。
殻形は披針形もしくは線形で先端の形がくさび形、末端は
丸みを帯びる。無縦溝殻表面は殻端と殻中央は沈降し、殻端と
殻中央の中間付近では隆起する緩やかな「М」字形である。
胞紋は円形で胞紋列を作る。
胞紋列を伴う条線は平行配列をし、殻端付近では弱い放散状
配列となる（736b）。
条線は殻蓋にまで伸びる（736a）。
軸域は殻面を長軸方向に走り、殻端にまで達する（736b）。
殻長；35.6μm
殻幅；8μm
条線密度；無縦溝殻：12.5-13.5/10μm
胞紋密度；無縦溝殻：17-19.5/10μm
・採取地；千葉県北部2(鮮新世の海成層)
・封入剤；カナダバルサム
・撮影倍率；×1000
・スケールバーは10μmです。
＊分類群の同定につきましては、ご同定や分類群変更等に対応できていない場合があります。
ご了承ください。
参考文献；
・Round, F. E., Crawford, R. M., and Mann, D. G., 1990. The diatoms, CAMBRIDGE.
・渡辺仁治, 2005. 淡水珪藻生態図鑑, 内田老鶴圃.
製作者：NaCl & Au
アクナンテス属03
Achnanthes coarctata
