ココネイス属05

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珪藻綱
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バシラリア亜綱
　リレラ目
　　リレラ科
　　・リレラ属(Lyrella)
　マストグロイア目
　　マストグロイア科
　　・マストグロイア属
　　・アネウマスツス属
　キンベラ目
　　ロイコスフェニア科
　　・ロイコスフェニア属
　　・カンピロピキシス属
　　・ゴンフォセプタツム属
　　ロイコスフェニア科不明分類群
　　キンベラ科
　　・プラコネイス属
　　・キンベラ属
　　・キンボプレウラ属
　　・エンキオネマ属
　　ゴンフォネマ科
　　・ゴンフォネマ属
　　・ゴンフォネイス属
　　・レイメリア属
　キンベラ目不明分類群
　アクナンテス目
　　アクナンテス科
　　・アクナンテス属
　　・グリビクツィア属
　　アクナンシディウム科
　　・アクナンシディウム属
　　ココネイス科
　　・ココネイス属
　　　01(C.pellucida)
　　　02(C.pediculus)
　　　03(C.placentula)
　　　04(Cocconeis sp.)
　　　珪藻統合05(C.scutellum)
　　　06(Cocconeis sp.)
　　　珪藻統合07(Cocconeis sp.)
　　　08(Cocconeis sp.)
　　　09(Cocconeis sp.)
　　　10(Cocconeis sp.)
　　　11(Cocconeis sp.)
　アクナンテス目不明分類群
　　　01
　　　02
　　　03
　　　04
　　　05
　ナビクラ目
　　ベルケレヤ科
　　・パルリべルス属
　　カビヌラ科
　　・カビヌラ属
　　ディアデスミス科
　　・ルチコラ属
　　アンフィプレウラ科
　　・アンフィプレウラ属
　　・フルスツリア属
　　ネイディウム科
　　・ネイディウム属
　　セラフォラ科
　　・セラフォラ属
　　ピヌラリア科
　　・ピヌラリア属
　　・カロネイス属
　　・ディアトメラ属
　　ディプロネイス科
　　・ディプロネイス属
　　ナビクラ科
　　・ナビクラ属
　　・トラキネイス属
　　・セミナビス属
　　・ハスレア属
　　・ゲイスレリア属
　　・ヒポドンタ属
　　プレウロシグマ科
　　・プレウロシグマ属
　　・ジャイロシグマ属
　　プレウロシグマ科不明分類群
　　プラジオトロピス科
　　・プラジオトロピス属
　　スタウロネイス科
　　・スタウロネイス属
　　・クラティクラ属
　ナビクラ目不明分類群
　タラシオフィサ目
　　カテヌラ科
　　・アンフォラ属
　バシラリア目
　　バシラリア科
　　・バシラリア属
　　・プサモディクチオン属
　　・トリブリオネラ属
　　・ニッチア属
　　・シュードニッチア属
　　バシラリア科不明分類群
　ロパロディア目
　　ロパロディア科
　　・エピセミア属
　　・ロパロディア属(Rhopalodia)
　スリレラ目
　　スリレラ科
　　・エントモネイス属
　　・ペトロディクチオン属
　　・プラジオディスクス属
　　・スリレラ属
　　・カンピロディスクス属
　　・キマトプレウラ属
バシラリア亜綱不明分類群
　　　01
　　　02
　　　03
　　　04
　　　05

　タラシオシラ亜綱
　コシノディスクス亜綱
　ビドゥルフィア亜綱
　リソデスミウム亜綱
　キマトシラ亜綱
　リゾソレニア亜綱
　キートケロス亜綱
　フラジラリア亜綱
　ユーノティア亜綱
　珪藻綱不明分類群

　化石珪藻及び珪藻に
　　　　　関する専門用語

　ココネイス属F05-01 　(Cocconeis scutellum Ehrenberg)

　特徴；殻形は楕円形で殻端はわずかに尖る。
　　胞紋列は、放散状に配列し、殻端付近では強い放散状となる。
　　胞紋密度は縦溝殻では非常に細かく、無縦溝殻では四角形で粗い。
　　無縦溝殻の胞紋列は長軸方向にも不明瞭ではあるが複数本認められる
　　（571b）。
　　縦溝は縦溝殻の中央をまっすぐに走る。
　　無縦溝殻の軸域は狭く殻面中央をまっすぐに走り、殻端やや終わる（571b）。
　　縦溝殻・無縦溝殻ともに殻縁やや内側に殻縁に平行に走る畝が存在し（571d）、
　　縦溝殻の物は線状の無紋域からなる。
　　この標本は縦溝を有する殻が2枚存在し、そのほかに無縦溝殻も存在する。
　　これは2組の殻が重なっているものと考えている。
　殻長；48.3μm
　殻幅；30.7μm
　胞紋列密度；縦溝殻：14.5-15.5/10μm　無縦溝殻：6.5-8/10μm
　胞紋密度；縦溝殻：19.5-21.5/10μm　無縦溝殻：8-9/10μm
　・採取地；茨城県北部6(中期中新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

　ココネイス属 05-03　(Cocconeis scutellum Ehrenberg)

　殻長；20.0μm
　殻幅；13.3μm
　条線密度；縦溝殻 16.5-17/10μm
　肋密度；無縦溝殻 8-8.5/10μm
　胞紋密度；無縦溝殻 8.5-9.5/10μm
　特徴；縦溝殻の殻縁近くには環状の畝が殻縁と平行に走り、この畝が殻面と殻蓋
　　の境界となる（268a）。
　　縦溝殻の条線は比較的粗く、放散状に配列する。
　　縦溝殻の殻蓋には短い肋が存在し、これは条線2本につき1本の割合で認めら
　　れる（268a）。
　　無縦溝殻の肋は殻を通して放散状に配列する。
　　無縦溝殻の殻面の胞紋は四角形で、胞紋内には2組の小突起が認められる
　　（268b）。
　　軸域は狭く、殻端には達しない。
　　縦溝は殻中央を真直ぐに走り、殻末端には達しない。
　　以上の特徴は田中（2002）のCocconeis scutellumと一致する。
　・採取地；兵庫県南部大蔵海岸（瀬戸内海）
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000　
　・スケールバーは10μm

　ココネイス属 05-01　(Cocconeis scutellum Ehrenberg)

　殻長；22.9μm
　殻幅；15.1μm
　条線密度；縦溝殻 13.5-16.5/10μm
　肋密度；無縦溝殻 8-9/10μm
　胞紋密度；無縦溝殻 9.5-10/10μm
　特徴；縦溝殻の殻縁近くには環状の畝が殻縁と平行に走り、この畝が殻面と
　　殻蓋の境界となる。
　　縦溝殻の条線は比較的粗く、放散状に配列する。
　　縦溝殻の殻蓋には短い肋が存在する（265a）。
　　無縦溝殻の肋は殻を通して存在し放散状に配列し、殻蓋では隣り合う肋間
　　に2-3個の胞紋が存在する。
　　無縦溝殻の殻面の胞紋は丸みを帯びた四角形で、肋間に1列ずつ存在
　　する（265b）。
　　軸域は狭く、殻端には達しない。
　　縦溝は殻中央を真直ぐに走り、殻中心側端部は孔を作って終わる（265a）。
　　以上の特徴は田中（2002）のCocconeis scutellumと一致する。
　・採取地；兵庫県南部大蔵海岸（瀬戸内海）
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000　
　・スケールバーは10μm

　ココネイス属 05-04　(Cocconeis scutellum Ehrenberg)

　殻長；22.8μm
　殻幅；12.5μm
　条線密度；縦溝殻 15-16/10μm
　特徴；殻面はやや細い楕円形で、殻端は楔形で尖る。
　　縦溝殻の殻縁近くには環状の畝が殻縁と平行に走り、この畝が殻面と殻蓋
　　の境界となる（682a）。
　　縦溝殻の条線は比較的粗く、放散状に配列する。
　　縦溝殻の殻蓋には短い肋が存在し、これは条線2-4本につき1本の割合で
　　認められる（682a）。
　　無縦溝殻の肋は殻を通して放散状に配列する。
　　無縦溝殻の殻面の胞紋は縦長の四角形である（682b）。
　　軸域は狭く、殻端には達しない。
　　縦溝は殻中央を真直ぐに走り、殻端側端部は環状の畝で終わる。
　　以上の特徴は田中（2002）のCocconeis scutellumと一致する。
　・採取地；茨城県北部平磯（太平洋）
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000　
　・スケールバーは10μm

　ココネイス属 05-02　(Cocconeis scutellum Ehrenberg)

　殻長；14.5μm
　殻幅；11.8μm
　肋密度；無縦溝殻 12.5-13.5/10μm
　胞紋密度；無縦溝殻 9-10/10μm
　特徴；この標本は無縦溝殻のみである。
　　殻面は太い楕円形で、殻端は丸みを帯びる。
　　無縦溝殻の肋は殻を通して放散状に配列し、殻縁付近で肥厚化する。
　　無縦溝殻の胞紋は横長の四角形で、胞紋内には長軸方向に小突起が1対認め
　　られる。
　　軸域は狭く、線状にまっすぐ走り、殻端には達しない。
　・採取地；福井県西部若狭湾（日本海）
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000　
　・スケールバーは10μm

　ココネイス属F05-03 　(Cocconeis scutellum Ehrenberg)

　特徴；この標本は無縦溝殻のみである。
　　殻形は楕円形で殻端はわずかに鈍く尖る。
　　条線（胞紋列）は放散状に配列する。
　　胞紋は四角形である。
　　胞紋は長軸方向にも複数本の胞紋列を作る。
　　殻縁やや内側には細い畝が殻縁に平行に走る。
　殻長；26.6μm
　殻幅；16.2μm
　胞紋列密度；7-7.5/10μm
　胞紋密度；6.5-7.5/10μm
　・採取地；新潟県1(鮮新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

　バシラリア亜綱(Bacillariophycidae) アクナンテス目(Achnanthrales) ココネイス科(Cocconeidaceae)
　ココネイス属(Cocconeis)C. scutellumを掲載します。この種は主に以下の特徴を持ちます。
　・殻面は楕円形で、殻端は楔形または丸みを帯びる。
　・無縦溝殻には放散状に肋が走り、その密度は非常に粗い。
　・縦溝殻には殻縁近くに殻縁に平行に走る環状の畝が存在する。
　・環状畝と殻縁の間には短い肋がおおむね等間隔に配列する。
　・軸域と縦溝は殻中央をまっすぐに走る。
　この種は、現生では海域（日本海（北海道中央部・福井西部・山口県北部）、瀬戸内海（兵庫県南部）、太平洋
　（茨城県北部））で、化石では海生層から認められます。

　ココネイス属F05-02 　(Cocconeis scutellum Ehrenberg)

　特徴；この標本は無縦溝殻のみである。
　　殻形は楕円形で殻端はわずかに鈍く尖る。
　　条線（胞紋列）は放散状に配列する。
　　胞紋は円形または丸みを帯びた四角形である。
　　胞紋は長軸方向にも複数本の胞紋列を作る。
　　殻縁やや内側には細い畝が殻縁に平行に走る。
　　殻縁付近の胞紋は殻面のそれよりも小さい。
　殻長；31.9μm
　殻幅；17.9μm
　胞紋列密度；6-7/10μm
　胞紋密度；6.5-7.5/10μm
　・採取地；新潟県1(鮮新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。