バシラリア属01

　バシラリア属 01-02　(Bacillaria paxillifer (O. F.Muller) Hendey)

　殻長；84.7μm
　殻幅；6.0μm
　条線密度；22.5-24/10μm
　肋密度；6-8/10μm
　特徴；殻面は線形、殻端は引っ張り出され、両殻縁は平行である。
　　条線は殻を横断し、殻を通して平行に配列する。
　　縦溝はほぼ殻中央を真直ぐに走る。
　　縦溝をまたぐように短く太い肋が殻横断方向に伸び、これらは不均質
　　である。
　　これらの短い肋は2列あるように見えるが、1列は対になる殻の肋と考え
　　られる
　・採取地；茨城県南部霞ケ浦（海跡湖）
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000　
　・スケールバーは10μm

　バシラリア属 01-01　
　(Bacillaria paxillifer (O. F.Muller) Hendey)

　殻長；76.7μm
　殻幅；6.0μm
　条線密度；22-23.5/10μm
　肋密度；5.5-6.5/10μm
　特徴；殻面は線形で、両殻縁は平行である。
　　殻端は引っ張り出され、末端は丸まる。
　　条線は殻を横断し、平行に配列する。
　　縦溝はほぼ殻中央を真直ぐに走る。
　　縦溝をまたぐように短い肋が殻横断方向に伸び、これらはほぼ等間隔
　　に並ぶ。
　　これらの特徴はTomas(1997)、渡辺（2005）、千原・村野（1997）
　　のBacillaria paxilliferと一致する。
　・採取地；茨城県南部霞ケ浦（海跡湖）
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000　
　・スケールバーは10μm

　バシラリア属 01-04　(Bacillaria paxillifer (O. F.Muller) Hendey)

　殻長；86.7μm
　殻幅；6.8μm
　条線密度；18-19/10μm
　肋密度；6.5-7.5/10μm
　特徴；殻面は線形、殻端は強く引っ張り出され、両殻縁は平行である。
　　条線は殻を横断し、殻を通して平行に配列する。
　　縦溝はほぼ殻中央を真直ぐに走る。
　　縦溝をまたぐように短く太い肋が殻横断方向に伸びる。
　　殻帯面で隣り合う個体と隣接し、群体を作る（1705a）。
　　渡辺（2005）のBacillaria paxillifer と比較すると条線密度がやや粗いことを除いては特徴が一致する。
　・採取地；茨城県北部会瀬港（太平洋）
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×500（1705a）、×1000（1705b）　
　・スケールバーは白抜き線は50μm、黒実線は10μm

　バシラリア亜綱(Bacillariophycidae) バシラリア目(Bacillariales) バシラリア科(Bacillariaceae)
　バシラリア属(Bacillaria) B. paxilliferを掲載します。この種は主に以下の特徴を持ちます。
　・比較的大型で、殻面は線形、殻端は多かれ少なかれ引っ張り出されて末端は丸まる。
　・条線密度は細かい。
　生体はすだれ状の群体を形成し、群体ごと自ら動きます。
　この種には同種異名には、B. paradoxaがあります。
　これらの分類群は淡水域（河川（京都府南部・和歌山県北部）、湖沼（茨城県南部））、海域（太平洋
　（茨城県北部））で認められました。

参考文献；
　・千原光雄・村野正男, 1997 日本産海洋プランクトン検索図説, 東海大学出版会.
　・Round, F. E., Crawford, R. M., and Mann, D. G., 1990. The diatoms, CAMBRIDGE.
　・Tomas, C. R. 1997. Identifying marine phytoplankton, Academic Press.
　・渡辺仁治, 2005. 淡水珪藻生態図鑑, 内田老鶴圃.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　製作者：NaCl & Au

　バシラリア属 01-03
　(Bacillaria paxillifer (O. F.Muller) Hendey)

　殻長；84.9μm
　殻幅；6.4μm
　条線密度；19-22.5/10μm
　肋密度；6-8/10μm
　特徴；殻面は線形、殻端は尖り、両殻縁は平行である。
　　条線は殻を横断し、殻を通して平行に配列する。
　　縦溝はほぼ殻中央を真直ぐに走る。
　　縦溝をまたぐように短く太い肋が殻横断方向に伸び、これらは不均質
　　である。
　・採取地；和歌山県北部紀ノ川
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000　
　・スケールバーは10μm