ニッチア属01

　ニッチア属 01-03　(Nitzschia amphibia Grunow)

　殻長；23.7μm
　殻幅；3.9μm
　条線密度；17-18/10μm
　胞紋密度；17-19/10μm
　周縁肋（marginal ribs）密度；8.5-10.5/10μm
　特徴；殻面は線形で殻端はやや嘴形である。
　　条線は円形の胞紋からなる胞紋列を伴い、おおむね平行に配列し、殻端付近
　　で湾曲する。
　　条線密度は殻端で若干細かくなる。
　　周縁肋は片側の殻縁に存在し、非常に短く、隣り合う
　　周縁肋間には0-2本の条線が存在する。
　　渡辺（2005）と田中（2002）のNitzschia amphibiaと特徴が一致する。
　・採取地；埼玉県西部荒川
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000　
　・スケールバーは10μm

　ニッチア属 01-02　(Nitzschia amphibia Grunow)

　殻長；10.3-14.4μm
　殻幅；3.9-4.1μm
　条線密度；18.5-19.5/10μm
　周縁肋（marginal ribs）密度；8-10/10μm
　特徴；殻面の殻端は嘴形である。
　　殻帯面は四角形で、殻面から連続する条線がみられる殻蓋と
　　無紋の帯が観察できる。
　　条線は円形の胞紋からなる胞紋列を伴い、殻中心付近では
　　平行に配列し、殻端付近で湾曲する。
　　周縁肋は短く、片側の殻縁に存在し、隣り合う周縁肋間には
　　0-2本の条線が存在する。
　　周縁肋は1組2枚の殻の対角線の殻縁に位置する。
　　渡辺（2005）と田中（2002）のNitzschia amphibiaと特徴が
　　一致する。
　・採取地；滋賀県琵琶湖南湖
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000　
　・スケールバーは10μm

　ニッチア属 01-04　(Nitzschia sp.)

　殻長；19.3μm
　殻幅；4.7μm
　条線密度；16.5-18/10μm
　周縁肋（marginal ribs）密度；10-11/10μm
　特徴；殻面は細長い楕円形で、殻端はやや細く強く引っ張り出され、末端は
　　小さく丸まる。
　　両殻縁は平行である。
　　条線は平行に配列する。
　　条線密度は殻端で若干細かくなる。
　　周縁肋は片側の殻縁に存在し、非常に短い。
　　渡辺（2005）と田中（2002）のNitzschia amphibiaに類似するが、周縁
　　肋密度と胞紋密度がより細かい。
　・採取地；茨城県南部霞ケ浦（海跡湖）
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000　
　・スケールバーは10μm

　ニッチア属 01-01　(Nitzschia amphibia Grunow)

　殻長；16.9μm
　殻幅；4.6μm
　条線密度；17-18.5/10μm
　周縁肋（marginal ribs）密度；8-8.5/10μm
　特徴；殻面は楕円形で、殻端は引っ張り出され、末端は小さく丸まる。
　　条線は胞紋列を伴い、おおむね平行に配列し、殻端付近で湾曲する。
　　条線密度は殻端で若干細かくなる。
　　周縁肋は片側の殻縁に存在し、非常に短く、隣り合う周縁肋間には0-1本の条線
　　が存在する。
　　渡辺（2005）と田中（2002）のNitzschia amphibiaと特徴が一致する。
　・採取地；群馬県南部烏川
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000　
　・スケールバーは10μm

　ニッチア属 01-05　(Nitzschia sp.)

　殻長；21.1μm
　殻幅；4.6μm
　殻高；4.4/10μm
　条線密度；16.5-17/10μm
　胞紋密度；約28/10μm
　周縁肋（marginal ribs）密度；9.5-10/10μm
　特徴；殻面は細長い楕円形で殻端は細く強く引っ張り出され、末端は小さく丸まる。
　　表面は平坦である。
　　殻帯面は四角形である（1693a）。
　　条線は平行に配列し、その密度はほぼ一定である。
　　周縁肋は短く、隣り合う周縁肋間には0-1本の条線が存在する。
　　1組2枚の殻の周縁肋は対角線上の殻縁に位置する。
　　渡辺（2005）と田中（2002）のNitzschia amphibiaに類似するが、周縁肋密度と胞紋密度がより細かい。
　・採取地；茨城県南部霞ケ浦（海跡湖）
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000　
　・スケールバーは10μm

　バシラリア亜綱(Bacillariophycidae) バシラリア目(Bacillariales) バシラリア科(Bacillariaceae)
　ニッチア属(Nitzschia) のうち、主に以下の特徴を持つ分類群を掲載します。
　・殻面は楕円形または線形で、殻端は引っ張り出され、末端は小さく丸まる。
　・条線密度と周縁肋密度はやや粗い。
　これらの分類群は淡水域（河川（群馬県南部・埼玉県西部荒川）、湖沼（茨城県南部・滋賀県））
　で認められました。