トリブリオネラ属04

　トリブリオネラ属 F04-01 (Tryblionella sp.)

　特徴；殻面は楕円形で先端の形はくさび形、両殻縁は平行である。
　　殻縦方向を軸に強く波うち、隆起部と沈降部が存在する（255b）。
　　殻縁には比較的低く細い畝が存在する（255c）。
　　胞紋はほぼ円形で大きく、胞紋列を作り、平行に配列する。
　　以上の特徴は下記の参考文献柳沢ほか（1989）plate6-26Nitzschia
　　punctata （Tryblionella punctataの別名）と類似する。
　殻長；37.6μm
　殻幅；16.7μm
　胞紋列密度；7.5-8/10μm
　胞紋密度；8.5-9.5/10μm
　・採取地；千葉県北部1(鮮新世の海成層)
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000
　・スケールバーは10μmです。

　トリブリオネラ属 04-01
　(Tryblionella sp.)

　殻長；37.2μm
　殻幅；20.3μm
　条線密度；7.5-8.5/10μm
　胞紋密度；7.5-9.5/10μm
　周縁肋（marginal ribs）密度；8-9/10μm
　特徴；殻表面は長軸方向に軸を持つ波うちがみられ、縦溝を有する側が沈降する。
　　縦溝無い側の殻縁は丸みを帯びる（写真右側殻縁）。
　　条線は円形の胞紋からなる胞紋列を伴い、おおむね平行に配列し、殻端付近では
　　湾曲する。
　・採取地；和歌山県北部和歌浦湾（瀬戸内海）
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000　
　・スケールバーは10μm

　バシラリア亜綱(Bacillariophycidae) バシラリア目(Bacillariales) バシラリア科(Bacillariaceae)
　トリブリオネラ属(Tryblionella) のうち、主に以下の特徴を持つ分類群を掲載します。
　・殻面は楕円形、殻端は楔形である。
　・殻面には長軸方向に軸を持つ顕著な波うちが存在する。
　・条線密度・胞紋密度ともに粗い。
　これらの分類群は、現生では海域（瀬戸内海（和歌山県北部））で、化石では鮮新世の海成層で認められました。

　トリブリオネラ属 04-03　(Tryblionella sp.)

　殻長；49.0μm
　殻幅；22.3μm
　条線密度；6.5-8/10μm
　胞紋密度；6.5-7.5/10μm
　特徴；殻表面には長軸方向に軸を持つ波うちが認められる。
　　縦溝無い側の殻縁は丸みを帯びる（写真左側殻縁）。
　　条線は円形の胞紋からなる胞紋列を伴い、おおむね平行に配列し、殻端付近
　　では湾曲する。
　・採取地；和歌山県北部和歌浦湾（瀬戸内海）
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000　
　・スケールバーは10μm

　トリブリオネラ属 04-02　(Tryblionella sp.)

　殻長；45.4μm
　殻幅；21.3μm
　条線密度；7-8.5/10μm
　胞紋密度；7-9.5/10μm
　周縁肋（marginal ribs）密度；7-9/10μm
　特徴；殻表面には長軸方向に軸を持つ波うちが認められる。
　　縦溝無い側の殻縁は丸みを帯び（上の写真左側殻縁）、縦溝を有する側の殻縁は角張っている（241a
　　右側殻縁）。
　　条線は円形の胞紋からなる胞紋列を伴い、おおむね平行に配列し、殻端付近では湾曲する。
　・採取地；和歌山県北部和歌浦湾（瀬戸内海）
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000　
　・スケールバーは10μm