プラコネイス属07

　プラコネイス属 07-02　(Placoneis clementis (Grunow) Cox)

　殻長；35.7μm
　殻幅；11.1μm
　条線密度；13.5-16.5/10μm
　特徴；殻端は尖る。
　　条線は殻を通して放散状に配列する。
　　条線は殻中心付近で軸側の先端付近が殻中心に向って湾曲する。
　　条線密度は殻端に近づくに従い細かくなる。
　　軸域は狭く、殻中央をまっすぐに走る。
　　縦溝の殻中心側端部は孔を作って終わり、端部間の殻は肥厚化する。
　　縦溝は両殻端では互いに反対側に曲がる（1624a）。
　　中心域は横長で、片方の殻縁に寄った位置に2個の孔が認められる。
　・採取地；茨城県中部涸沼（汽水）
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000　
　・スケールバーは10μm

　バシラリア亜綱(Bacillariophycidae) キンベラ目(Cymbellales) キンベラ科(Cymbellaceae)
　プラコネイス属(Placoneis) のうち、主に以下の特徴を持つ分類群を掲載します。
　・殻面は披針形である。
　・条線は殻を通して放散状に配列する。
　・中心域片側に孔（遊離点）が存在する。
　この分類群はRound et al.(1990)のPlaconeis属の特徴と一致ます。また、Krammer＆Lange-Bertalot(1999)の
　Navicula clementisのと特徴がおおむね一致し、N． clementisはPlaconeis clementisの同種異名です。
　このページの分類群はPlaconeis clementisの菱形のタイプと考えられます。
　これらの分類群は汽水域（湖沼（茨城県中部））で認められました。

　プラコネイス属 07-01　(Placoneis clementis (Grunow) Cox)

　殻長；34.3μm
　殻幅；11.9μm
　条線密度；12.5-16/10μm
　特徴；殻端は尖る。
　　条線は殻を通して放散状に配列する。
　　条線は殻中心付近で軸側の先端付近が殻中心に向って湾曲する（1625a）。
　　条線密度は殻端に近づくに従い細かくなる。
　　軸域は狭く、殻中央をまっすぐに走る。
　　縦溝の殻中心側端部は孔を作って終わり、端部間の殻は肥厚化する
　　（1625a）。
　　中心域は横長で、片方の殻縁に寄った位置に2-3個の孔が認められる。
　　孔の数は1組2枚の殻で個数が異なることがある（1625aでは2個、1625bは
　　3個認められる）。
　・採取地；茨城県中部涸沼（汽水）
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000　
　・スケールバーは10μm

参考文献；
　・Krammer, K. and Lange-Bertalot, H., 1999. Susswasserflora von Mitteleuropa, Bacillariophyceae1.
　　Spektrum AKADEMISCHER VERLAG.
　・Round, F. E., Crawford, R. M., and Mann, D. G., 1990. The diatoms, CAMBRIDGE.
　・渡辺仁治, 2005. 淡水珪藻生態図鑑, 内田老鶴圃.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　製作者：NaCl & Au