ナビクラ属21

　ナビクラ属 21-01　(Navicula sp.)

　殻長；40.6μm
　殻幅；10.6μm
　条線密度；8-9.5/10μm
　胞紋密度；21.5-22/10μm
　特徴；殻面は殻端が弱く引っ張り出され、末端は丸みを帯びる。
　　条線は縦長の胞紋からなる胞紋列を伴い、放散状に配列し、殻端付近では平行、収れん
　　状へと移行する。
　　条線密度、胞紋密度ともにほとんど一定である。
　　軸域は狭く、畝状に隆起し、殻中央を真直ぐに走る。
　　縦溝は殻中心側端部は孔を作って終わり、端部間の殻は肥厚化する。
　　殻端側で縦溝は同方向にフック状に曲がり殻蓋へと続く。
　　中心域は横長の楕円形である。
　・採取地；茨城県中部涸沼（汽水）
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000　
　・スケールバーは10μm

　ナビクラ属 21-03　(Navicula sp.)

　殻長；49.4μm
　殻幅；10.9μm
　条線密度；8-9.5/10μm
　胞紋密度；20.5-21/10μm
　特徴；殻面観の殻端は嘴形で、末端は丸みを帯びる。
　　条線は縦長の胞紋からなる胞紋列を伴い、放散状に配列し、殻端
　　付近では収れん状に配列する。
　　条線密度、胞紋密度ともにほとんど変化は無い。
　　軸域は狭く、畝状に隆起し、殻中央を真直ぐに走る。
　　縦溝は殻中心側端部は孔を作って終わり、縦溝端部間の殻は肥
　　厚化する。
　　殻端側で縦溝は同方向にフック状に曲がり殻蓋へと続く。
　　中心域は横長の楕円形でやや狭い。
　・採取地；茨城県北部平磯（太平洋）
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000　
　・スケールバーは10μm

　ナビクラ属 21-02　(Navicula sp.)

　殻長；43.6μm
　殻幅；11.4μm
　条線密度；8-8.5/10μm
　胞紋密度；20.5-21.5/10μm
　特徴；殻面は丸みを帯びた披針形で、殻端は弱く引っ張り出され、末端は丸み
　　を帯びる。
　　条線は縦長の胞紋からなる胞紋列を伴い、放散状に配列し、殻端付近では
　　収れん状とする。
　　条線密度、胞紋密度ともにほぼ一定である。
　　軸域は狭く、畝状に隆起し、殻中央を真直ぐに走る。
　　縦溝は殻中心側端部は孔を作って終わる。
　　殻端側で縦溝は同方向にフック状に曲がり殻蓋へと続くが、焦点深度によっ
　　ては二股に分かれるように見える（692a-1）。
　　中心域は横長の楕円形である。
　・採取地；茨城県北部平磯（太平洋）
　・封入剤；カナダバルサム
　・撮影倍率；×1000　
　・スケールバーは10μm

　バシラリア亜綱(Bacillariophycidae) ナビクラ目(Naviculales) ナビクラ科(Naviculaceae)
　ナビクラ属(Navicula) のうち、主に以下の特徴を持つ分類群を掲載します。
　・殻面は丸みを帯びた披針形で、殻端は楔形または嘴形である。
　・条線は縦長の胞紋からなる胞紋列を伴い、その密度はやや粗い。
　・中心域は横長でやや狭い。
　これらの分類群は汽水域（茨城県中部）、海岸域（太平洋（茨城県北部））で認められました。